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「体調が悪くて…資料は共有フォルダにあります」と休んだ部下からの連絡。フォルダを開くと…【短編小説】

  • 2026.2.14

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

偶然見つけた「組織図」

うちの会社は、今どき珍しいほどITに疎い古い会社です。

セキュリティ意識が低く、人事や総務の機密データもなぜか全社員が見られる共有フォルダの片隅に置かれているような、そんな危うい環境でした。

ある朝、部下からメッセージが届きました。

「体調が悪くて…。休んでもいいですか?今日の会議資料は共有フォルダにあります」

「大丈夫? 了解。どのフォルダかな」

「『重要』っていうフォルダの中です。すみません」

私は溜息をつき、指示されたフォルダを開きました。すると、そこには会議資料の他に、明らかに関係ないファイルがあったのです。

そこには本来見られるはずのない「来期組織図案」が紛れ込んでいたのです。

なぜ、そこに組織図が

翌日、私は部下を会議室に呼び出しました。

「君、共有フォルダの件だけど。……あの組織図、君が人事サーバーから勝手にコピーして持ってきたね?」

私の問いかけに、佐藤は一瞬で顔をこわばらせ、観念したようにうつむきました。

「……すみません。中身が気になって、つい自分のフォルダに移しました。」

私は彼を厳しく、静かに諭しました。

「内容がどうあれ、権限のないデータに触れ、持ち出すのは立派な規律違反だよ、『見れるから見た』ではプロとして失格。君への信頼は、今この瞬間、大きく損なわれたと自覚しなさい」

彼は青ざめ、「申し訳ありませんでした」と深く頭を下げ続けました。

しかし、部下のモラルを責める以上に、機密が筒抜けなこの体制こそが致命的な欠陥です。

「……今回の件は、私と君だけの話にする。でも、次はないよ」

部下を厳重注意しながらも、私の胸中には強い危機感が渦巻いていました。

不当な人事案を糾弾する前に、まずはこの「ザル」なガバナンス体制を根本から見直さなければ、この会社はいずれ内側から崩壊する。そう確信したのです。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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