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風邪予防に役立つ「ダイコン」は食べ過ぎ注意 “持病”が悪化する人も…医師に聞く“正しい食べ方”

  • 2026.2.4
ダイコンを食べ過ぎたときのリスクとは?
ダイコンを食べ過ぎたときのリスクとは?

冬に旬を迎える野菜の一つがダイコンです。おでんやみそ汁などによく使われており、積極的に食べている人は多いと思います。適度に摂取すると、風邪の予防に役立つといわれています。

ところで、ダイコンを食べ過ぎた場合、どのようなデメリットが生じる可能性があるのでしょうか。ダイコンに含まれている栄養素や、ダイコンを上手に食べるコツなどについて、金沢駅前内科・糖尿病クリニック(金沢市)院長の小倉慶雄さんに聞きました。

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Q.そもそも、ダイコンにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。

小倉さん「ダイコン(根:生)は低エネルギーで水分が多く、ビタミンCやカリウム、食物繊維などが含まれています。ダイコン100グラム当たりのカリウムは約230ミリグラム、食物繊維は約1.4グラムです。

ダイコンはアブラナ科に属する野菜で、辛み成分のイソチオシアネートを生成するミロシナーゼという酵素が含まれています。ミロシナーゼは熱に弱く、調理法で活性や生成量が変わります。ダイコンを軽く加熱したり、炒めたりすると成分が減少するほか、長時間煮ると活性を失う点が報告されています。

ミロシナーゼを摂取すると、がんや糖尿病などの予防につながるといわれていますが、ミロシナーゼによるヒトでの疾病予防効果は限定的であり、過度な期待は禁物です。

糖尿病食の観点では、ダイコンは『非でんぷん性野菜』に該当し、血糖管理に取り入れやすい食品群としてADA(米国糖尿病学会)も推奨しています。缶詰や冷凍食品でダイコンを摂取する際は“無加塩”を選ぶなど減塩の工夫が勧められます」

Q.ダイコンの1日の摂取目安量について、教えてください。

小倉さん「ダイコン単独の推奨量や上限量は設定されていません。国が掲げている野菜の1日の摂取目安量は1日350グラム以上(健康日本21[第三次])であり、ダイコンは淡色野菜としてこの総量の中で他の野菜と組み合わせて取るのが基本です。

小鉢に盛られている野菜は1皿当たり70グラムが一般的なので、ダイコンだけで1日に350グラムを摂取しようとすると、小鉢を5皿食べる必要があります」

Q.ダイコンを食べ過ぎた場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。正しく食べる方法も含めて、教えてください。

小倉さん「食べ方や持病などにもよりますが、ダイコンを食べ過ぎると、主に次の4つのデメリットが生じる可能性があります」

(1)消化器症状を引き起こす可能性食物繊維やアブラナ科特有の成分であるイソチオシアネートなどを多く摂取すると、腹部膨満やおなら、下痢などの症状を引き起こすことがあります。慢性便秘に関しては食物繊維の摂取が推奨されていますが、エビデンスの質は高くなく、症状により量の調整が必要です。

(2)甲状腺への影響ダイコンに含まれているミロシナーゼによって生成されるチオシアン酸という成分は、重度のヨウ素不足があると甲状腺機能に干渉する可能性があります。そのため、ヨウ素が極度に不足しているときに生のダイコンを大量に食べ続けると甲状腺機能低下症を引き起こす可能性があります。

先述のように、加熱するとミロシナーゼが減ったり、活性が失われたりするため、「加熱調理する」「昆布やワカメなどの海藻類でヨウ素を十分に取る」などが合理的です。甲状腺疾患がある人は主治医に相談してください。

(3)慢性腎臓病(CKD)の人、腎機能が低下している人に影響慢性腎臓病(CKD)の人は腎機能低下により体内のカリウムが排出されにくくなり、高カリウム血症などの症状を引き起こします。ダイコン(根)はカリウム含有量が“中等度”とされていますが、慢性腎臓病の人や腎機能が低下している人はダイコンも含め、カリウムが含まれた食べ物の摂取量を調整する必要があります。

(4)たくあんのような漬物で過剰に摂取すると塩分過多となり、尿路結石を引き起こす恐れ「たくあん(干しだいこん漬)」には1グラム当たり約970ミリグラムのナトリウムが含まれています。これは食塩に換算すると100グラム当たり約2.5グラムと高めです。

WHO(世界保健機関)は食塩摂取量について、1日5グラム未満を推奨しています。高血圧や慢性腎臓病、心血管病を予防するためにも、漬物を食べ過ぎたり、漬物と塩辛い食べ物を一緒に食べたりしないように注意してください。

また、ホウレンソウにはシュウ酸と呼ばれる成分が多く含まれており、カルシウムと結合することで尿路結石を引き起こします。ダイコン自体のシュウ酸は低いとされており、ホウレンソウのような高シュウ酸食品と比べて尿路結石の発症リスクは高くありません。

一方、塩分を過剰に摂取すると、尿中へのカルシウムの排せつを増やし、尿路結石の発症リスクを高めるため、先述のように漬物の塩分には要注意です。

Q.ちなみに、「ダイコンとニンジンは食べ合わせが悪い」といわれていますが、本当なのでしょうか。

小倉さん「『ダイコンとニンジンを一緒に食べると、ニンジンの酵素がダイコンに含まれているビタミンCを壊す』といわれていますが、誤解です。ニンジンの酵素はビタミンCを酸化型に“変える”だけで、体内では機能を保つとされ、問題視する必要はありません」

オトナンサー編集部

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