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受験にも役立つかも!コクヨ「よく消えるのに折れにくい消しゴム」話題 開発に5年…それでも“妥協”しなかったワケ

  • 2026.2.1
「キャンパス よく消えるのに折れにくい消しゴム」(コクヨ提供)
「キャンパス よく消えるのに折れにくい消しゴム」(コクヨ提供)

コクヨ(大阪市東成区)が2025年9月に発売した「キャンパス よく消えるのに折れにくい消しゴム」(以下、「よく消えるのに折れにくい消しゴム」)がSNS上で話題となっています。同商品の開発期間は約5年で、長方形と平行四辺形の2種類あるのが特徴です。この商品に対し、SNS上では「折れにくいし平行四辺形だと文字も消しやすい!」「使い切ったらまたリピートしたい!」「平行四辺形型と長方形型、どっちも買って使い心地を試してみます」などの声が上がっています。

同社はすでに消しゴム「リサーレプレミアム」を販売していますが、なぜ5年もの開発期間をかけて消しゴムの新商品を生み出したのでしょうか。開発担当者に聞きました。

「Campus」ブランド50周年に合わせ開発

まず、「よく消えるのに折れにくい消しゴム」を開発した経緯を質問すると、担当者は「コクヨのノートブランド『Campus(キャンパス)』が2025年に発売50周年を迎えるのに伴い、同年にブランドを刷新することが決まったことがきっかけです。ノートと親和性が高い消しゴム商品の拡充を目指すことになりました。Campusは2025年9月、『まなびかた』というブランドに刷新しました」と回答しました。

コクヨは以前から消しゴム「リサーレプレミアム」を販売していますが、この商品と「よく消えるのに折れにくい消しゴム」との違いについては、「既存の『リサーレプレミアム』は、軽いタッチで狙った部分を消しやすい点でお客さまから好評を得ています」と説明。

その上で、「『よく消えるのに折れにくい消しゴム』は、リサーレプレミアムのように、消したい部分を狙って消すことができるという長所を引き継ぎつつ、消字性の向上を目指しました」と教えてくれました。

「よく消える」「折れにくい」という価値を軸とした新商品の開発に着手

コクヨは2019年に新商品の開発プロジェクトを立ち上げ、まず「使用中の消しゴムを選ぶ際に重視したこと」について市場調査を行ったところ、「消しやすさ」「サイズ・形状」「折れにくさ、最後まで使い切れるかなどの『耐久性』」という3つの要素が強く求められていることが分かったということです。

さらに、消しゴムに対する日常的な不満点についてアンケート調査と行動観察を重ねたところ、「耐久性(消しゴムが折れてしまう)」「細かく消せない」といった点に不満を覚える人が多く、こうした課題が、既存の市販の消しゴムでは十分に解決されていない点が浮かび上がったといいます。そこで、「よく消える」「折れにくい」という価値を軸とする新商品の開発に乗り出したということです。

「よく消えるのに折れにくい消しゴム」の開発時に最も苦労した点を聞くと、担当者は「やはり他社との差別化です。特に、通常は相反する機能である『よく消える』と『折れにくい』を両立させることに苦労しました」と、当時の状況を振り返りました。

「よく消える」と「折れにくい」の両立を目指し、新しい製造法を生み出そうとしたものの、試作品はなかなか形にならず、試作数と試験回数はかなりの数に上ったということです。その後、5年かけてコクヨが独自に生み出したのが、「ハイブリッド製法」だといいます。

担当者は「ハイブリッド製法は『よく消える』ための吸着成分と『折れにくい』ための骨格成分を独自配合し、そのバランスを最適化する技術です。通常、消しゴムを硬くするには吸着成分を減らすなど、『よく消える』とは真逆の方法を取る必要がありますが、この製法によって両立が実現できました」と明かしてくれました。

また、「よく消えるのに折れにくい消しゴム」は平行四辺形のモデルもありますが、その理由を聞くと「新商品に平行四辺形を採用した理由は、機能性を際立たせるためです。ユーザーが消しゴムで重要視するポイントや、消しゴムに関して不満を持っている点を洗い出す中で、『サイズ・形状』や『消したい点を細かく狙えるか』という課題が浮かび上がり、今まで当社が当たり前のように考えてきた『消しゴム=長方形』が本当に正解なのか、疑問を抱いたのがきっかけで、平行四辺形のモデルの開発も進めました」と述べました。

商品の形状について、「最終形状は、当社が推進するインクルーシブデザインプロセス『HOWS DESIGN(ハウズデザイン)』を経て完成しました。上肢障害を持つユーザーに協力いただきワークショップを重ねた結果、手の力が弱い方でも持ちやすく消しやすい、最適な角度が導き出されました」と説明。

その上で「平行四辺形に設計したことで、現在では『角が尖っているために机上から持ち上げやすく、ペンを握るように手になじみ、消去時も細かく狙える』というメリットをユーザーに実感いただいています」と自信をのぞかせました。

試作品にユーザーから「これは消しゴムじゃない」と指摘

その後、同社はハイブリッド製法を基に「よく消えるのに折れにくい消しゴム」の試作品を作り、一般ユーザーに試してもらったということですが、その際、「これは消しゴムじゃない」という感想が寄せられたといいます。

担当者は「当初の試作品はブレと折れに強い硬さがあったのですが、その消し心地が従来品と異なるために違和感があり、リピート購入されない可能性があることが分かりました。これは、折れにくさにこだわり過ぎて、消し心地の優先度を下げたことが原因だったことに後に気付きました」と当時を回想しました。

試作品の改良の経緯について、「この結果を受け、改めてさまざまな消しゴムと試作品との感性評価の差を検証しました。消しやすさ、消しカスの多さの許容量、消し心地の言語化、滑り感の許容範囲などを徹底的に比較し、目標指標を再度設定しました」と説明。

その上で「例えばユーザーによって感じる消し心地はさまざまで、紙に密着する感じが好きな人がいれば、とにかく滑る感じが好きな人もいます。こうした点を考慮し、『よく消えるのに折れにくい消しゴム』は、適度な消し軽さを目指して設計しました」と教えてくれました。

「よく消えるのに折れにくい消しゴム」の商品化に5年ほどかかりましたが、なぜ妥協せずに開発を続けることができたのでしょうか。

担当者は「先ほどの話と重複しますが、消しゴムの場合、『よく消える』『折れにくい』という性能は本来、両立できません。それでも開発を続けたのは開発期間に行った市場調査で『消しゴムが折れてしまう』という点に不満を覚える人が多いことが明確だったためです。その点を解決することが自社の強みとなると考えておいました」と述べました。

さらに「消しゴムの基本性能である『消字性』を高い水準に維持する点も、新商品を開発する上で妥協できない要素でした。これは、たとえ他の性能が優れていても、消字性能が少し劣るだけで選ばれないことが、ユーザーに行った当社の調査で明らかになったためです」と教えてくれました。

その後、コクヨは2025年9月に「よく消えるのに折れにくい消しゴム」を発売。担当者によると、出荷実績は当初の計画の2倍になったといいます。

また、商品アンケートでは「子どもが、力加減がうまくいかず、(消しゴムを)よく折ってしまっていたので、購入しました。折らずに使えるようになり、本人のストレスが減ったように思います」「普通の消しゴムだと消さなくていいところを消してしまうが、その点ではこれは消しやすい」「よく消しゴム折る子どもにピッタリ。よく消えるのも感動していました!」といった意見が寄せられたということです。

「よく消えるのに折れにくい消しゴム」は消したい部分をピンポイントですぐに消すことが可能とのことで、普段の学習だけでなく、中学入試や高校入試、大学入試などにも役立つ商品と言えます。気になる場合は一度購入してみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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