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「吉沢亮さんとの会話はまさに錦織と庄田です(笑)」ドラマ『ばけばけ』出演・濱正悟さんインタビュー

  • 2026.1.30

従来、朝ドラというのは朝の支度や食事の合間に見るものと思っていたが、『ばけばけ』はそんな“ながら見”を許さないような「濃い」ドラマだ。ときにコミカル、ときにエモーショナルに掛け合わされる台詞の応酬、まるで映画のような静謐な映像美、ありきたりの効果音とは一線を画すリリカルな劇伴。
 
明治の作家・小泉八雲=ラフカディオ・ハーンの妻、小泉セツをモデルとしたこの朝ドラももう後半戦。昨年末で髙石あかり演ずる小泉トキ(=小泉セツ)とトミー・バストウ演じるヘブン(=ラフカディオ・ハーン)が結ばれ、トキが東京で出会った吉沢亮演じる錦織の学友、庄田多吉が再び登場した。庄田を演じた濱正悟に『ばけばけ』の話を聞いた。
 
 
――初めに庄田が登場してから約3カ月ぶりの登場になるんですが、ドラマが始まる前に脚本はどこまでできていたんですか?
 
濱正悟さん(以下) 17週くらいまでの内容はうかがってました。
 
――じゃあ、庄田という登場人物についてはだいぶ把握できていたんですね。
 
そうですね。こんな感じにしようかなぐらいはあって、それはできていました。

――濱さんから見て、庄田はどういう男だと思います?
 
真っすぐで、濁りがなくて、無垢な感じ。庄田は初々しい男なんですけど、初々しさって狙って作れるものではないので、その場の初めてを大切にしようと思っていたので、けっこうリアルな感じになっているんじゃないかなと思います。あとはおサワさんの心を動かすのが大事だと思っていたので、そこは本当に嘘がなくまっすぐいくしかないなぁと。おサワさんがどんな感じで演じるのかは現場に行かないとわからないから、ドキドキしましたけど。
 
――親友の錦織が無免許で教師をしていることを庄田は知っているので、初めに教員の誘いを受けても断りました。あれは友情ゆえですかね?
 
そうです。庄田としてはそれを言うつもりもないけど、錦織が気にするんじゃないかっていうことを庄田は気にしてるんですよね。やりづらいかなとか、相手がどう思うかを気にして断ったんです。もちろん自分としては錦を飾りたくて松江に戻ってきたんですけど、そこで思いとどまるんですよね。
 
――庄田は錦織のことをどう思ってるんでしょう。
 
よき友人であり、戦友みたいな感じかな。お互いにお互いのことはわかっていて、めちゃくちゃ居心地がいいわけでもないけど、悪いわけでもないバランスで成り立っていて。久しぶりに会って目を合わせても、すぐに逸らしたりして、一言で表せない複雑な関係かなって思ってます。
 
――でも、その後庄田はおサワと出会い、彼女のために教員になる覚悟を決めます。これは愛情が友情に勝ったということですよね?
 
錦織に腹をわって相談に行くシーンがあるんですよ。そこでね、熱い握手をするんです、ちょっとカットされちゃったんですけど(笑)。「久しぶりに話があるんだ」って言う場面は使われているので、そのあとそういう話があったんだと思います。
 
――そこで庄田のおサワに対する愛情の強さが確かになったわけですね。
 
そうですね、そっちが勝ってたと思うし、もともと松江の中学校に行くっていうことは庄田にとってもいいことなんだけど、訳ありの錦織に対して気にしてしまったってことですよね。その問題を解決するために一緒に話し合ったんだと思います。

――おサワさんに告白するシーンは撮影現場はどんな感じだったんでしょうか?
 
ドラマでは順番に撮らないこともあるんですが、あのシーンはうまく順番が重なったので、それまでのことを思い巡らせたりしながら、現場に行きました。カッコよく決めようと思ったんですけど、やっぱりちょっと緊張はしましたね。「急いで、息があがる」って台本に書いてあったから走って行こうかとも思ったんですが、動線も狭いので、息を止めて臨もうと思ったんです。そしたら、思いのほか本番まで時間がかかって、本当に息が上がりました(笑)。

――『ばけばけ』は「何も起きない朝ドラ」と言われて始まりましたが、実際にはいろんなことが登場人物の心の中で起きています。濱さんは『ばけばけ』をどうとらえますか?
 
朝ドラがどうというより、一つの作品として臨んだ感じです。自分の中で大事にしたのは、おサワさんをどう動かせるかと、庄田多吉の初々しさをどう演じるかでした。錦織との友情に関しては、最初はまだそこまで台本が上がってなかったので、自分の中では答えを出さずにいました。なるべくやりすぎないようにというか、さらっと言った台詞が後で効いてくるみたいな展開で、気づく人が気づいていくという、そこが面白いと思ってます。
 
――激しいドラマではないので、会話とか“間”が重要な気がしますが。
 
何も起きないように見えて起きてますし、あとは現場で俳優の方が芝居をしているなかでもいろいろ起きてますね。
 
――たとえばどういうことですか?
 
“間”で言えば、書かれてないところで“間”ができてもいいし、動きに関しても比較的自由なので、嘘がない状況でやれている感じです。僕はあんまりアドリブはしなかったんですけど、ヘブンさんの家でおサワさんのことを聞かれたとき、“本当はどうなんですか”、“本当に本当に本当です”って言うまでが台本だったんですけど、トキたちに「おサワ、スイーッチョン」みたいに言われるところかは完全にアドリブで、なかなかカットもかからなくて、本当にどうしていいかわからない顔をしてたんです。それを結構長く使われてましたね。

――それでは、共演者の方たちについてのコメントをお願いします。まず、髙石あかりさん。
 
髙石さんとは食べることについてよく話しました。僕は睡眠が一番大事なんですけど、高石さんは“食”が一番大事らしくて、それに触発されたのか(笑)、撮影がヘビーだったりしても食によって改善することがあるなってわかったんです。僕、カレーが大好きで、大阪のカレー屋さんにいろいろ自分で行ったんですけど、橋爪さん(制作統括プロデューサー)に教えてもらったお店が一番美味しかったです。
 
――トミー・バストウさんは?
 
トミーさんには英語を教えてもらいました。口語表現とか。僕が英語教師の役なので、撮影に入る前にオンラインの英会話教室も受けてみたんですけど、あの時代の英語とは違うらしくて、すぐにやめたんです、もう現場でやろうと。
 
――吉沢亮さんは。
 
吉沢さんとはそんなに多く会話してないかな、ドラマでも気まずいシーンが多かったからか、最初に“こんな感じだよね”って軽く話しただけで、あとは世間話を少しした程度です。一回だけ、ちょっと二人が和やかなシーンがあるんですよ、その日に、僕が嬉しくなって、いろいろ話しかけまくっちゃったんです。それはちょっと反省してます(笑)。
 
――それはどんな話を?
 
大阪に行く前にたまたまTVをつけていたら吉沢さんが出てて、“サウナが好き”って話をしてたんです。僕も好きだから聞いてみようって思って“そういえばサウナ好きなんですか?”って聞いたら“最近は行ってないな”って、それで話は終わっちゃったんですけど。意外と盛りあがらない、まさに庄田と錦織です(笑)。だからドラマでは非常にやりやすかったです(笑)。

――最後に読者にメッセージをお願いします。
 
これから思いもよらないようなすごいことになっていくので、心してというか、楽しみにしてください。そして庄田は傷心中ですが、見守ってやってください!

2025年度後期連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から土曜8:00~8:15放送/毎週月曜~土曜12:45~13:00再放送
※土曜は1週間の振り返り
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ/吉沢亮
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
写真提供=NHK

Interview & Text_Hideyuki Takada
Photographs_Kaori Imakiire
Styling_Takashi Tokunaga(SOT)
Hair & Make-up_Mariko Sasaki

衣装クレジット:
ジャケット ¥78,100、シャツ ¥41,800 、パンツ ¥45,100 (HATRA)、その他はスタイリスト私物

【問い合わせ先】
●HATRA
03-6659-9471
〒130-0026
東京都墨田区両国2-5-9第二菊池ビル301

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