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高圧的な取引先「半額にしろ!嫌ならキャンセルする」私「では撤収します」帰ったら…担当者が青ざめて

  • 2026.1.29

私は地方の建設会社で、現場の段取りや書類対応を担当しています。大きな会社ではありませんが、腕のいい職人さんがそろっており、リフォームや小規模な改修工事を中心に、地元でコツコツと信頼を積み上げてきました。

相手の“上から目線”が止まらない…

そんな私たちが、少し背伸びをして受けた案件がありました。新しく店舗兼事務所を建てる工事です。先方の担当者・Aさんは管理職ですが、最近異業種から転職してきたばかりとのこと。打ち合わせの段階から、やたらとこちらを値踏みするような言い方が気にはなっていましたが、条件も悪くなかったため契約を結び、工事が始まりました。


ところが、現場が動き出した途端、Aさんの態度はどんどん横柄になっていったのです。現場に顔を出すたび、職人さんに余計な口出しをするようになりました。図面どおりに進めているにもかかわらず、「もっと早くできないの?」「こんなの素人でもできるでしょ」と言ってきます。


職人さんが説明しても「理屈はいいから」とさえぎり、最後には「建設業って、言われたことをやるだけでしょ?」と笑うように言いました。ただ、私たちも感情で動くわけにはいきません。


現場監督と相談し、Aさんの要望はすべて議事録に残し、追加工事の可能性があるものは必ず書面で確認するよう徹底しました。するとAさんはそれが気に入らなかったのか、今度は私に直接連絡してくるようになり……。「そんな堅いこと言わないで、ちょっとオマケしといてよ」「このくらい、サービスでやってくれないと困るんだよね」そしてある日、決定的な要求を突きつけてきたのです。

突然の要求「半額にしないなら全部やめる」

工事が中盤に差しかかったころ、Aさんが現場に来て、いきなりこう言いました。「予算が厳しくなった。だから今回の工事費、半額にして」「無理なら、契約解除。全部キャンセルで」

あまりのことに言葉を失いました。すでに資材も手配済みで、人も動いています。半額など、到底受け入れられるはずがありません。


私は契約書を開きながら、途中解除の場合は契約条項と民法に基づき、出来高精算や損害賠償が発生することを落ち着いて伝えました。するとAさんは鼻で笑い、「金? そんなの払わないよ。そっちが譲らないなら、別の業者を探すだけ」「建設会社なんて、いくらでもあるでしょ?」と返してきました。

さすがにイラッとした私は、わざと大きな声で「じゃ、みんな撤退、撤退!」と言い、Aさんに向かって「承知しました。契約解除のご意向ですね。では本日をもって現場を停止し、契約条項に沿って精算の手続きに入ります」「現場の安全確保のため、これから撤収作業を行います」と伝えました。Aさんは勝ち誇ったように、「わかればいいんだよ」と言いました。

「よし、帰れる!」現場の空気が一変

私が撤収の指示を出したとき、職人さんたちの反応は意外なものでした。「よし、帰れる!」「こんな現場、早く終わって正解だわ」正直、私も同じ気持ちでした。この現場は、Aさんの無茶な口出しや度重なるサービス要求が多く、いつも以上に神経をすり減らしていたからです。


もちろん、撤収はただ「逃げる」わけではありません。工具や資材の引き上げ、仮設の安全処置など、やることは山ほどあります。それでも職人さんたちは驚くほどテキパキと動き、最後には、現場にいた全員がまるで“解放された”かのように明るい表情になっていました。

私は淡々と、今後は書面でのやり取りになること、契約解除を撤回したいのであれば再契約として条件を整理する必要があることを伝えました。そしてその日の夕方、会社に戻るとすぐ、Aさんの言動の記録をまとめて社内で共有。さらに、途中解除に伴う精算書を作成し、確認を得たうえで送付しました。

怒りの電話のあと、相手が急に静かに…

数日後、Aさんから怒ったような電話が入りました。「請求書が来たんだけど!? なんでこんな金額なんだ!」しかし今回は、“当社の債務不履行”ではなく“発注者都合”による解除です。精算が発生するのは当然です。

私は契約書の該当箇所を読み上げ、精算の内訳を一つひとつ説明しました。するとAさんは、急に黙り込みました。おそらく、「脅せば値引きできる」「業者は泣き寝入りする」と思っていたのでしょう。しかし現実は逆で、解除すればこちらが守られる条項が、きちんと契約書に明記されていたのです。

さらに追い打ちをかけたのは、Aさんが次の業者探しに苦戦したことでした。「急ぎで工事を引き継いでほしい」と複数社に声をかけたものの、断られたり、受けてもらえても当初より高い金額を提示されたりしたそうです。

「もう一度お願いできない?」出した答えは…

数週間後、Aさんから再び連絡がありました。「……やっぱり、続きお願いできない?」「こっちも反省してるからさ」


私はゆっくり息を吐いてから答えました。「申し訳ありません。今回はお受けできません」「安全に工事を進めるには、現場の信頼関係が欠かせません。弊社では難しいと判断しました」Aさんはしばらく黙ったあと、最後に小さな声で「わかった」と言って電話を切りました。


その後、私は職人さんたちに何度も頭を下げました。みなさんの時間と技術を、あのような形で振り回してしまったからです。けれど返ってきたのは、意外な言葉でした。「謝らなくていいよ」「ちゃんと守ってくれて助かった」


現場はチームです。これからも自分たちの仕事に誇りをもち、仲間のことを考えながら働いていきたいと思っています。

◇ ◇ ◇

工事を発注する立場であっても、無理な値引き要求や一方的な契約変更が許されるわけではありません。お互いを尊重し合う関係こそが、良い仕事と信頼へとつながっていくのかもしれませんね。

【取材時期:2026年1月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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