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【絶品!郷土メシ】広島の「海田さつま」知ってる?魚と焼き味噌の旨味が凄すぎる「究極のご飯のお供」だった♪

  • 2026.1.25

広島県と聞いてすぐに思い出すのは、やはりお好み焼きや牡蠣といった辺りですが、今回ご紹介するのは「海田さつま」という聞きなれない郷土料理です。海田(かいた)はおそらく地名でしょうけど、「さつま」はさつま揚げ…ではありません!焼いた魚と味噌をすり合わせた衝撃のおいしさで、ご飯が何杯でもすすんでしまう、危険なレシピでした(笑)。



この記事は、「農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト」という肩書で活動している山本謙治さんことやまけんさんが、農家向けの月刊誌『家の光』で2021年12月号~2024年4月号まで連載していた「やまけんのニッポン郷土食遺産」を参考にしています。

『家の光』はJAグループである家の光協会が、農家向けに毎月発行しているファミリー・マガジンで、今から約100年前の大正14年(1925年)に創刊しました。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」という4つの柱を基本に、JA組合員をはじめ地域の人々の暮らしに役立つ情報を掲載しています。



さて、「海田さつま」という名前ですが、「さつまとは…魚(このしろ)を焼いて、すりつぶし、焼き味噌とだしでのばした料理。ご飯にのせて食べます。」と、広島県にある海田町のホームページに説明が載っていました。なるほど、海田町のさつまだから、「海田さつま」ということですね。これで謎は解けました。

「このしろ」という魚ですが、実は大きくなるにつれてシンコ、コハダ、ナカズミ、コノシロと呼び名が変わっていく出世魚です。シンコやコハダは江戸前の寿司でも見かけますが、大きくなったコノシロは、おいしいのに小骨が多く傷みも早いので、水揚げされた周辺だけで流通しているそうです。どうりで見かけないわけです。

やまけんさんの記事には地元の方のお話で、「お魚もね、なんでもいいんです。手に入ったもので作ればいいんですよ」と書かれていました。現在は、手に入りやすいアジやタイなどの白身魚も使っているようです。わたしも今回はアジの開きを用意しました。

広島県海田町の郷土料理「海田さつま」の材料と作り方
※今回はやまけんさんの記事と、海田町のオリジナルレシピを参考にして作りました。

【材料】※5~6人分
アジ…3尾(ほぐして300g程度)



みそ…100g
白いりゴマ…120g
こんにゃく…200g
青ねぎ…100g
みりん…大さじ1
酒…大さじ1

ご飯…適量

[A]
しょうゆ…小さじ1
みりん…小さじ1
酒…小さじ1



白ゴマはフライパンでさっと煎ってから、すり鉢ですりおろしておきます。
こんにゃくはさっと茹でてあく抜きをしてから、3cmの短冊切りにしておきます。
青ねぎは小口切りにしておきます。

【作り方】※調理時間:50分
1. フライパンにアルミホイルを敷いて魚をのせ、中火で焼きます。焼けたらほぐして骨と身に分けます。



2. 骨を鍋に入れ、ひたひたの水(分量外)、みりん大さじ1、酒大さじ1を加えて中火にかけてだしを取ります。



3. 身はすり鉢に入れ、しっかりすっておきます。取り除き損ねた小骨が突き出てくるので、改めてアジの小骨の多さに驚きます。



4. 骨からだしが出たら、ザルで濾しておきます。生の魚の骨だと生臭くなりますが、一度焼いているのでおいしいだしが取れます。



5. 別の鍋にこんにゃくを入れて中火にかけ、4のだし大さじ1、Aのしょうゆ、みりん、酒(各小さじ1)を加えて水分を飛ばします。水分が飛んだら、火を止めて冷ましておきます。



6. アルミホイルにみそを広げて塗り、焦げ目がつくまでグリルかオーブンで焼きます。


7. 3のアジのすり身に6のみそを加えて混ぜます。(すり鉢に入りきらなかったので、深皿に入れ替えました)



8. 4のだしを少しずつ加えて混ぜ、ほどよい固さになるまでのばして冷まします。



9. ゴマ、こんにゃく、青ねぎを加えて混ぜます。



10. 器に温かいご飯をよそい、その上に9をのせて出来上がりです。今回は米2:麦1の麦飯にしてみました。



ちょうどよく炊きあがったご飯に少し冷めた海田さつまをのせます。のせただけでみその香りがふわっと漂ってきますが、さっそく箸で口へ運んでみると、アツアツのご飯にみその風味とゴマの香り、そしてたっぷり入ったアジの旨味が口の中いっぱいに広がりました。見事にみそ味ですのでそれなりに味は濃いのですが、ご飯によく合うおいしい料理が出来上がりました。郷土料理は全般的に味が濃いと言われますが、ご飯との量のバランスをうまく調整すれば、とても豊かで深みのある味の料理です。なんたってアジが3尾も入っていますから、贅沢でおいしいのは当たり前なのかもしれません。



郷土料理の中には、作る人が少なくなって忘れられていくものもあると聞きます。便利で豊かになったことで伝統的な味にこだわる必要がなくなったからだという人もいますが、この海田さつまを廃らせないようにと地元の高校生たちが地元の企業などと協力して、簡単に海田さつまが食べられる「海田さつまの素」を商品化しました(現在はリニューアルされて「ごま鯛みそ」という名称で販売中)。
今回自分で作ってみて、とても手間のかかる料理だということを実感しましたので、これが手軽に、しかも使い切りタイプに小分けされているとは最高のアイデアだと思います。地元でも知らない人が増えている「海田さつま」を守ろうという姿勢がすばらしいです。

すり鉢がなくてもフードプロセッサーなどで代用できますので、ぜひ作って味わってみてください!

参考Web
海田町ホームページより「海田町郷土料理 さつま」
https://www.town.kaita.lg.jp/site/kaita-info/15348.html

山本謙治さん プロフィール

農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト。学生時代にはキャンパス内に畑を開墾して野菜を生産し、卒業後は畜産関連の調査・コンサルティングの仕事や流通業を経て会社を設立。農業・畜産分野での商品開発やマーケティングに従事する傍ら、日本全国の食を取材して地域の郷土料理や特産物を、書籍やテレビを通じて一般に伝える活動を続けている。

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