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凍てつく空気も和らぐ。真冬のリビングを彩る「フェイクファー×生花」の異素材アレンジ

  • 2026.1.23

凍てつくような冬の空気を、ふわっとやわらかく彩ってくれるアレンジを飾ってみませんか? フェイクファーをまとった手作りのフラワーベースは、置くだけで空間にぬくもりをプラスしてくれる冬らしいアイテム。冷たく涼やかなガラス花器とはひと味違う、思わず触れたくなる質感が魅力です。フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんが、手芸店で手に入る素材を使って、誰でも簡単に作れるフェイクファーのフラワーベースの作り方と、フェイクファーのベースによく似合う冬の花アレンジをご紹介します。この季節にぴったりの、ふわふわ&もこもこのアレンジを楽しんでみましょう。

真冬に似合うフェイクファー

フェイクファーのアレンジ

本格的な寒さの真っ只中ですね。こんな時期には、暖かいお部屋で、花瓶も「冬仕様」にしてみませんか。

フェイクファーを纏ったフラワーベースは、そこにあるだけで空間の温度がふわりと上がるような、優しくて温かい存在感です。冷たいガラスも素敵ですけれど、この季節は、指先から伝わる柔らかさに癒やされたいものですね。

お気に入りの花を生けて、冬にしか味わえない「ふわふわ」な景色を楽しみましょう。

ファー付きフラワーベースを作ろう

フラワーベースは本来、花を入れて眺めるもの。ですが、ファー素材のベースなら「つい触れたくなる」という新しい楽しみが加わります。

今回は、手芸店で手に入るフェイクファーテープを使って、手軽に作れる冬仕様のフラワーベースを作ります。

<用意するもの>

フェイクファー
  • ガラス瓶や空き瓶などのベース
  • フェイクファーテープ
  • 両面テープ
  • リボン

<作り方>

1. ベースの表面の水分や汚れを拭き取ります。

2. ベースに、らせん状に両面テープを貼り、剥離紙をはがします。

両面テープを貼る
剥離紙をはがす

3. ファーテープを下から貼り付けていきます。

ファーテープを貼る

4. 一周ベースに巻き付けて、余ったファーテープも重ねて巻き付けます。

ファーテープを巻き付ける

5. 巻き終わりの端は、巻き付けたファーに入れ込んで絡げておきます。

端の処理

6. リボンを巻いて結び、ファーがほどけないよう押さえるようにします。

リボンを巻く

ふわふわの手作りベースにアレンジ

ファーと生花のアレンジ

「ファーと生花?」と意外に思うかもしれませんが、じつは相性抜群! 凛とした冬の花は、茎や花びらがみずみずしくて、ドライな質感のファーが互いを引き立て合うように思います。

今回は、冬の澄んだ空気に映える、気品溢れる花々を選びました。

<花材>

冬の花
  • チューリップ 冬アレンジに欠かせない花。
  • スイセン 冬の訪れを告げる香りの主役。凛とした表情を加えます。
  • コチョウラン ファーの質感に負けない華やかさがあります。
  • ガーベラ 温かみのある色を選んで、アレンジに可愛らしさとリズムを。
  • シンビジウム 花もちがよく、ボリュームもあります。
  • エンドウ まるい葉とつるが柔らかく動きのある印象に。
スイセン
冴えた冬の空気によく似合う純白のスイセン。

<アレンジの手順>

1. ベースに水を入れ、エンドウを器の近くに入れます。

エンドウを入れる

2. チューリップを、流れを作るように入れます。

チューリップを入れる

3. シンビジウムを低めに活けます。

4. ガーベラを隙間を埋めるように配置します。

5. コチョウランは流れるようなラインを作って優雅さを出しましょう。

花を入れる

6. 最後にスイセンを少し高めに挿します。

スイセンを入れる
スイセンを入れる

ファーの「モコモコ感」と、ラン科の花々の「ツヤ感」、スイセンの「シャープさ」が組み合わさることで、真冬の寒さを楽しむような贅沢な空間が完成します。

フェイクファーのアレンジ

アレンジをさらにアレンジ

ラグラス

ファーを纏ったフラワーベースに合わせて、フワフワのラグラスを追加してみます。

フレッシュのバニーテールでもいいですし、ドライフラワーとして販売されているラグラスでもいいですね。ドライフラワーのラグラスは、ホワイト系と、今回のファーの色に合わせたブラウン系があります。

ラグラス
フェイクファーのアレンジ

長く楽しむためのワンポイント

フェイクファーのアレンジ

冬はお部屋の暖房で空気が乾燥しがちです。

ラン類は乾燥に弱いため、時々霧吹きで周囲の空気を潤すように水をかけてあげると、みずみずしさが長もちします。その際、ベースのファー部分に水がかからないよう、少し離してスプレーしましょう。ファーは濡れると劣化の原因になるため、水替えの際も注意が必要です。

幸せの子ブタ

幸せのピンクの子ブタ

片付けをしていたら、引き出しの奥から小さなピンクの子ブタが顔を出しました。

「これ、たしかハンガリーの……」

そう思いながら眺めていた夜、偶然観たテレビ番組でドイツやハンガリーの「幸せの子ブタ」の話が紹介されていました。その瞬間、忘れていた大切な記憶が鮮やかに蘇ってきました。

あの子ブタは、ブダペストに駐在していた頃、郊外の街センテンドレにあるマジパンの名店「サモシュ(Szamos)」で出会った子ブタでした。

サモシュ(Szamos)

初めてその街を訪れたのは、雪がちらつくとても寒い冬の日。

慣れない異国での暮らしに、ちょっとホームシックになりかけていた私を元気づけようと、夫が連れて行ってくれたのがセンテンドレでした。

サモシュ(Szamos)

白く染まり始めた石畳の道、パステルカラーの可愛らしい家並み。そして、まるでおとぎ話の世界のようなサモシュの店構え。店内に並ぶ繊細なマジパン細工と甘い香りに、沈んでいた気持ちがパッと明るくなったのを覚えています。その時に手にして買ったのが、このピンクの子ブタでした。

それ以来、センテンドレは大のお気に入りの街になり、日本から友人が遊びに来るたびに案内して回ったのも今では楽しい思い出です。

サモシュ(Szamos)

そうそう、ピンクの子ブタは、ドイツやハンガリーで、新年に幸運を願って贈ったり贈られたりするマジパンのお菓子などでも有名。ピンクの子ブタはラッキーアイテムなのです。

片付けの最中にふと現れて、懐かしい街の風景を思い出させてくれたピンクの子ブタさん。まさに今、ふたたび私にささやかな幸せを運んできてくれたような気がします。

Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。

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