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「度肝抜かれた」「かなり生々しい」“大胆な濃厚シーン”に騒然…「色気が凄い」朝ドラ女優の“妖艶演技”に虜になる『傑作映画』

  • 2026.1.27

観終わった瞬間に終わらない——生々しい感情や関係性が、時間差で心に残り続ける映画があります。そこで今回は、〝過激な表現で話題を集めた映画〟5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、映画『赤い玉、』(渋谷プロダクション)をご紹介します。

老いと性という普遍的なテーマを、一切の妥協なく描き切った本作は、2015年の日本映画界に大きな衝撃を与えました。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや演出に関するネタバレを含みます

あらすじ

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映画『赤い玉、』の完成披露試写会に出席した土居志央梨(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『赤い玉、』(渋谷プロダクション)
  • 公開日:2015年9月12日
  • 出演:奥田瑛二 ほか

大学で映画撮影の教鞭をとりながらも、自らは新作映画の撮影に入れないでいる映画監督・時田修次(奥田瑛二)。理解あるパートナーの唯(不二子)に見守られながら脚本に取り掛かる彼の前に、ある日、女子高生の律子(村上由規乃)が現れます。

律子の存在によって、時田は次第に現実と虚構の境界を見失っていきます。さらに、大学の教え子である加藤愛子(土居志央梨)が「愛人にしてください」と告白してきます。

“老い”と“性”という不確実性の中、葛藤と焦燥感に苛まれながらもがく男の人間模様を、大胆な性描写とともに描いた作品です。虚実の境界が曖昧になる中で、時田は映画監督として、そして一人の男として、何を撮るべきかを模索していきます。

高橋伴明監督の挑戦

本作の監督を務めたのは、高橋伴明さんです。高橋監督といえば、『愛の新世界』を手がけた人物。高橋監督は、京都造形芸術大学映画学科の教授として若手育成に携わる中で、ある思いを抱くようになりました。

今の若いヤツは性表現から逃げている。それじゃいかん出典:『奥田瑛二、エロス追求の「赤い玉、」で共演の大胆3女優に太鼓判「応援してと切に願う』(映画.com)2015年8月25日配信

そうした問題意識から生まれたのが、本作『赤い玉、』です。高橋監督は教え子たちをスタッフに起用し、自ら先頭に立って性表現と向き合う姿勢を示しました。

さらに本作は、2015年の第39回モントリオール世界映画祭のワールドグレイツ(World Greats)部門に正式出品され、国際的にも注目を集めました。世界の映画祭で正当な評価を受ける機会となったのです。

R-18+指定――地上波では観られない表現

『赤い玉、』の最大の特徴は、R-18+指定を受けた大胆な性描写です。

18歳未満は入場不可となるこの指定は、地上波テレビや一般的な配信サービスでは視聴できないことを意味します。つまり本作は、劇場という限られた空間でしか体験できない映画なのです。

コンプライアンスが厳しくなった現代の映画業界において、本作は“性”と真正面から向き合った野心作です。R-18+という制約は、逆に表現の自由を最大限に追求する機会となりました。妥協のない性描写は、観る者に強烈な印象を残します。

朝ドラ女優・土居志央梨の体当たり演技――大学卒業直後の衝撃作

本作で加藤愛子役を演じた土居志央梨さんの演技は、本作の大きな魅力の一つです。

土居さんは1992年7月23日生まれ、福岡県出身の女優です。京都造形芸術大学映画学科俳優コース在学中にオーディションを受け、本作への出演が決定しました。

2015年3月に大学を卒業したばかりの土居さんにとって、本作は大学在学中最後に撮った作品。主演の奥田瑛二さん相手に濃厚シーンを演じるという、極めて勇気のいる役柄でした。

「愛人にしてください」

大学生・加藤愛子が時田修次に告白するこのセリフ。若さゆえの衝動と危うさを体現する重要な場面です。

R-18+指定作品での演技は、新人女優にとって極めて勇気のいる選択です。SNSで「度肝抜かれた」「かなり生々しい」などの声が寄せられるほどの攻めた描写に挑戦するその覚悟は、高橋監督の演出のもと、肌の露出を含む大胆なシーンへの真摯な向き合いとなって結実しました。

土居志央梨さんにとって本作は、女優としてのキャリアの出発点であり、同時に称賛を集めた作品でもあります。SNSでは「色気が凄い」「目を奪われた」「ファンになりました」「美しい…」「最高にカッコいい」などの声が多く見受けられました。

本作での体当たりの演技を経て、2024年前期NHK連続テレビ小説『虎に翼』の山田よね役で国民的な知名度を獲得。実力派女優としての地位を不動のものにしています。

実力派キャストが集結――ベテランと新人の共演

『赤い玉、』のキャスト陣は、実力派俳優が揃いました。

本作のキャスト陣には、世代やキャリアの異なる実力派が揃っています。主人公である映画監督・時田修次を演じるのは奥田瑛二さんです。時田のパートナーである大場唯役には、不二子さんが起用されました。

また、オーディションで選ばれた新人・村上由規乃さんが、女子高生の北小路律子役を務めています。大学の教え子である加藤愛子役には、土居志央梨さんが抜擢されました。

時田を取り巻く人物として、学生の矢島健一役を花岡翔太さんが演じ、映画プロデューサーの青山役には柄本佑さんが出演しています。さらに、百合子役として高橋惠子さんが名を連ねました。高橋惠子さんは本作の監督・高橋伴明さんの妻でもあり、夫婦での作品参加となった点も注目を集めています。

女子高生・律子役はオーディション選考により新人の村上由規乃さんが演じました。また、高橋監督の妻である高橋惠子さんが出演と製作にも加わり、夫婦での作品づくりとなりました。

プロとアマチュア、ベテランと新人が入り混じるキャスティング。この組み合わせが、作品に独特の緊張感を生み出しています。特に、奥田瑛二さんと土居志央梨さんの年齢差40歳を超える共演は、“老い”と“若さ”という本作のテーマを象徴するものでした。

2015年9月12日公開――イベントも開催

『赤い玉、』は2015年9月12日に劇場公開されました。

配給は渋谷プロダクションが担当し、テアトル新宿ほか全国で順次公開されています。R-18+指定のため上映館は限られましたが、その過激な内容は口コミで広がり、話題を集めていきます。

公開に先立ち、本作は2015年の第39回モントリオール世界映画祭のワールドグレイツ(World Greats)部門に正式出品されています。国際映画祭での上映は、日本のエロス映画が世界的に評価される機会となりました。

さらに、公開前の2015年9月7日には東京・新宿ゴールデン街劇場で、50歳以上の男性を対象にしたトークイベントが開催されました。奥田瑛二さん、高橋伴明監督、崔洋一監督が登場し、語り合ったのです。

このイベントは、作品のターゲット層を明確にするとともに、老いと性をテーマにした本作の本質を浮き彫りにしました。50歳以上という年齢制限は、まさに本作が描こうとしたものが何であるかを端的に示しています。

観客の記憶に深く刻まれる名作

『赤い玉、』は、老いと性の狭間で葛藤する映画監督を描き、R-18+指定という制約の中で表現の自由を最大限に追求しました。

また、土居志央梨さんは大学卒業直後という若手女優でありながら、大胆な濃密シーンに挑戦。

コンプライアンス時代の異端児として、『赤い玉、』は日本映画界に一石を投じました。地上波では放送出来ない過激な描写を貫いた本作は、現代日本映画が失いつつあるエロティシズムを取り戻す試みとなりました。

劇場という限られた空間でしか体験できない本作は、2015年の日本映画の話題作として、観客の記憶に深く刻まれることは間違いありません。


※記事は執筆時点の情報です