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「日曜劇場の真髄を見た」「やはり別格」“日曜夜の本気”が滲む完成度…2年前 “話題騒然”となった『至高ドラマ』

  • 2026.1.26

日曜の夜、多くの視聴者の心に深い余韻を残してきた『日曜劇場』。骨太な人間ドラマや社会の闇に切り込むテーマ性、そして実力派キャストによる緊張感あふれる演技が重なり合い、数々の名作が生まれてきました。放送から年月を重ねても色褪せることなく、今なお“語り継がれる”作品が存在するのも、日曜劇場ならではの魅力といえるでしょう。

今回は、そんな日曜劇場の歴史の中でも、多くの視聴者の記憶に刻まれ、繰り返し語られてきた名作に改めてスポットを当てていきます。本記事では第2弾として、日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)を紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想のもとに作品選定・制作された記事です。
※一部ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

“語り継がれる日曜劇場の名作”  『海に眠るダイヤモンド』

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第67回ブルーリボン賞授賞式 神木隆之介(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)
  • 放送期間:2024年10月20日~12月22日

 あらすじ

ドラマ『海に眠るダイヤモンドは、かつて炭鉱の島として栄え、今は無人島となった長崎県・端島(通称:軍艦島)を舞台に、「過去」と「現代」という二つの時代を交錯させながら描かれる壮大なヒューマンドラマです。

 2018年夏、東京。その日暮らしのホスト・玲央(神木隆之介)は、出会ったばかりの謎めいた老婦人・いづみ(宮本信子)から突然「私と、結婚しない?」とプロポーズされました。

高額な金を惜しまず使う彼女に興味を抱いた玲央は、いづみの誘いを受け、軽い気持ちで長崎へ同行します。フェリーから見える端島(軍艦島)を前に、いづみは深い想いを胸に秘めていました。

時代は遡り、1955年春、端島。炭鉱員・一平(國村隼)の息子である鉄平(神木隆之介/二役)は、大学卒業後、鷹羽鉱業の職員として島へ戻ってきました。幼なじみの賢将(清水尋也)百合子(土屋太鳳)も帰島し、島は活気に満ちています。しかし父・一平や鷹羽鉱業の幹部で賢将の父・辰雄(沢村一樹)は、若者たちの進路に複雑な思いを抱いていました。

同じ頃、歌手を名乗る謎の美女・リナ(池田エライザ)が島に現れ、鉄平や島民たちの心をざわつかせます。鉄平、朝子(杉咲花)、百合子ら若者たちは、恋や友情、未来への希望を抱きながら、炭鉱の島で懸命に生きていく様子が描かれ、1957年に端島は最盛期を迎えます。

一方で、炭鉱労働の過酷さや労使対立、事故の危険は常に隣り合わせでした。1958年にはロックアウトを巡る対立が激化し、島に不穏な空気が漂い始めます。鉄平は家族同然の鉱員たちと会社側の狭間で葛藤し、朝子への想いも次第に深まっていきます。

時代が進み、1960年代。炭鉱閉山の波が全国に押し寄せる中、端島も例外ではありませんでした。ガス爆発事故という島最大の危機が訪れ、希望は失われていきます。そしてある夜、鉄平は姿を消してしまいます。

昭和の高度成長期と現代を結ぶ70年にわたる壮大なストーリーの中に愛、友情、青春が鮮やかに描き出され、思わず引き込まれてしまうドラマチックな展開が繰り広げられていきます。

時代の波に取り残された端島の運命は――。そして、謎の老婦人・いづみの正体とは――。

まるで“大河×朝ドラ”の良いところを観ているよう

ドラマ『海に眠るダイヤモンド』は、大河ドラマと朝ドラの良いところを同時に観ているようだといわれています。大河ドラマのような壮大な歴史スケールと、朝ドラのような親しみやすい人間ドラマを高次元で融合させているからです。

本作は、1950年代の端島(軍艦島)と現代を行き来する二重構造の物語を採用しています。石炭産業の最盛期から衰退までを描く歴史背景、膨大なセットと映像美は、NHK大河ドラマ級の重厚感を生み出しています。

一方で、島で生きる若者たちの恋愛、友情、家族関係を丁寧に描写し、日常の喜びや葛藤に寄り添う作風は、朝ドラ特有の温度感も魅力の一つです。また、主演の神木隆之介さんや杉咲花さん、土屋太鳳さんといった朝ドラ主演経験者が集結し、視聴者が感情移入しやすい等身大の人物像が感じられます。

本作は、大河ドラマのスケール感と朝ドラの共感性を兼ね備えた稀有な作品です。重厚な歴史ドラマでありながら、誰もが感情を重ねられる群像劇として成立している点こそが、「やはり別格」と称される理由のひとつと言えるでしょう。そんな日曜劇場の本気を感じられる完成度に放送当時から「日曜劇場の真髄を見た」などの絶大な支持が集まり、注目を集めていました。

「さすが日曜劇場」と評される圧倒的なキャスト陣

ドラマ『海に眠るダイヤモンド』が「さすが日曜劇場」と評される圧倒的なキャスト布陣。その演技力が作品世界に確かな厚みを与えました。主演の神木隆之介さんが1950年代の鉄平と現代の玲央という一人二役を担うという挑戦的な設定を軸に、物語が展開します。

さらにヒロインには杉咲花さん、土屋太鳳さん、池田エライザさんという主役級の女優を惜しみなく投入する構成そのものが、日曜劇場ならではのスケール感を生み出しました。神木隆之介さんは、時代も価値観も異なる二人の人物を繊細に演じ分け、物語の時間軸を自然につなぐ存在として高く評価されました。杉咲花さんは、静かな強さを持つ女性像を丁寧に表現し、物語の感情的な核を担っています。加えて、宮本信子さん、國村隼さん、沢村一樹さん、といったベテラン陣が脇を固め、現代編と過去編を支える安定感は、大河ドラマ級と称されるほどでした。

ドラマ『海に眠るダイヤモンド』は、豪華さだけでなく「誰をどこに配置するか」まで計算し尽くされたキャスティングによって成立した作品です。主演級とベテランが有機的に絡み合うことで、物語は深みを増し、「やはり日曜劇場は別格」と感じさせる完成度に到達しました。キャストの厚みこそが、本作を歴史的評価へ押し上げた要因と言えるでしょう。


※記事は執筆時点の情報です