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「ラブブ」の次はこれ!昭和レトロキャラ「モンチッチ」が世界的再ブーム!売上2倍増の裏に“令和版”の進化

  • 2025.12.25

昭和の国民的アイドル「モンチッチ」が世界的ブームへ

葛飾区のモンチッチマンホール
葛飾区のモンチッチマンホール

2025年のクリスマス、街行く若者のバッグに異変が起きています。これまでZ世代のバッグチャーム界隈を席巻していたのは、中国発のキャラクター「Labubu(ラブブ)」でした。しかし今、そのネクストトレンドとして、日本生まれの“あのキャラクター”が猛烈な勢いで追い上げています。昭和の国民的アイドル「モンチッチ」です。

BLACKPINKのリサが作ったチャームブームに、タイの国民的女優らが火をつけ、さらに国内ではサンリオや人気インフルエンサーとのコラボで「令和版」へ進化。製造元の売上が2倍以上に跳ね上がる、異例の再ブームの全貌に迫ります。

ハイブランド×昭和レトロの衝撃

2024年から2025年にかけて、ルイ・ヴィトンやエルメスといったハイブランドのバッグに、あえて個性的なぬいぐるみチャームを付けるスタイルが世界的トレンドとなりました。その象徴だったのが、デザイナーズトイ「Labubu(ラブブ)」です。

しかし2025年後半、その潮目が大きく変わりました。

世界的K-POPスターであるBLACKPINKのリサさんが、自身のInstagramでぬいぐるみチャームを付けたバッグを披露し、ブームの下地を作ったことがきっかけです。

さらに、タイの国民的女優チョンプー・アラヤーさんが「モンチッチ」を愛用する姿を発信したことで人気が爆発。「Labubuの次はモンチッチだ!」と世界中のファッショニスタがモンチッチ探しに奔走し始めたのです。

サンリオ、木村カエラ、しなこ…「令和版」への進化

今回の第3次ブームが単なる「懐古趣味」で終わらない理由は、日本国内での「令和版アップデート」にあります。

サンリオキャラクターズとの夢のコラボレーションをはじめ、デビュー20周年を迎えたアーティスト・木村カエラさんとのポップなコラボ、さらに原宿系インフルエンサー・しなこさんがYouTubeなどで紹介したことで、Z世代への認知が一気に拡大しました。

従来の「茶色い毛並みに赤いスタイ」という定番スタイルだけでなく、パステルカラーの毛並みや、現代風のファッションに身を包んだ「令和版モンチッチ」が登場。これにより、若者たちは「古臭い」ではなく「エモくて新しいアイコン」として受け入れています。

売上は45億円規模へ。老舗メーカーの売り上げが急増

この熱狂は、明確な数字として経済効果を生み出しています。

モンチッチの生みの親である老舗メーカー・株式会社セキグチ(東京都葛飾区)の業績は絶好調です。ぬい活ブームが後押しし、モンチッチを始め、ぬいぐるみの需要が急増。報道や決算情報によると、2025年2月期の売上は45億円を超え、前年の2倍以上に急増したといいます。

浅草や原宿のオフィシャルショップには、インバウンド客だけでなく、モンチッチを求めて日本の若者も連日行列を作っています。特にカプセルトイ(ガチャ)や、ポーチ、キーチェーンなどのファッション小物は入荷即完売が続く異常事態。

1974年の誕生から50年以上。SNSの拡散力と、時代に合わせた柔軟なコラボ戦略が噛み合い、一過性の流行を超えた「文化的リバイバル」の様相を呈しています。

「かわいい」に国境も世代もありません。

かつてお母さんやおばあちゃんが愛したモンチッチが、今、最先端のファッションアイコンとして海を越え、姿を変えて帰ってきました。

この年末年始、実家の大掃除で押し入れを開ければ、そこには世界が羨む「お宝」が眠っているかもしれません。

(LASISA編集部)

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