1. トップ
  2. 恋愛
  3. 共働きで家事がしんどい理由とは? 平等を目指すほどうまくいかない家事分担の落とし穴

共働きで家事がしんどい理由とは? 平等を目指すほどうまくいかない家事分担の落とし穴

  • 2025.12.19

共働きで忙しい毎日を送る中、「夫婦の家事分担、これでいいのかな」と感じることはありませんか。「平等にやろうと決めたはずなのに、妻ばかり」「負担の割合がおかしい」などどちらかがしんどくなってしまうのは、めずらしいことではありません。
実はその理由は、気持ちの問題ではなく、家事の仕組みにあることも。今回は、共働き夫婦の家事負担のリアルな実態と、ふたりで無理なく暮らしを回すヒントをお届けします。

数字で見る「共働き時代の家事負担の現実」

東京都が行った「令和7年度 男性の家事・育児実態調査」によると、家事・育児にかける1日の平均時間は、男性が3時間29分、女性が7時間48分、その差は4時間19分あります。

前回の調査(令和5年度)と比べてみると、前回の5時間26分から4時間19分と1時間以上縮まり、男性が家事や育児に関わる時間は増え、女性の負担も減少傾向にあることがわかります。しかし、それでもなお、女性の家事・育児時間は男性の約2倍近いのが現状です。

こうした背景には、仕事も家事もどちらも忙しく、「時間が足りない」「お互いに余裕がない」と感じやすい、共働き夫婦ならではのライフスタイルが影響しています。つまり、家事の負担感は、誰かの頑張りが足りないからではなく、今の生活リズムの中で起こりやすいものだといえるでしょう。

平等にしようとするほど、うまくいかない理由

共働き夫婦の多くが、「家事はできるだけ平等に分担しよう」と話し合っているのではないでしょうか。それ自体は前向きな考え方ですが、実は「平等」を意識しすぎると、かえってしんどいと感じてしまうことがあります。

認識のズレが生む「やっているつもり」のすれ違い
家事分担がうまくいかない理由のひとつが、家事量に対する認識のズレです。パートナーは「自分なりにやっている」と感じていても、もう一方から見ると「まだ足りない」「結局、自分のほうが多い」と不公平に感じてしまうことがあります。

また、頼めばやってくれるものの、自分から気づいて動くことは少ない場合、家事の段取りや声かけをする役割が、いつも同じ人に偏りがちに。その結果、「やってもらうために考える」「伝える」といった負担まで抱え込むことになり、気づかないうちにストレスが積み重なっていきます。

見えにくい「名前のない家事」が負担になりやすい
日常生活の中には、掃除や料理のように分かりやすい家事だけでなく、日用品の在庫管理や献立を考えること、子どもの予定を把握するといった、いわゆる「見えない家事」も数多く存在します。

こうした家事は、一つひとつの作業時間は短いため分担からこぼれ落ちやすいものの、積み重なると大きな負担になりがちです。「自分がやったほうが効率よく進む」と分かっていても、いつも自分だけが担う状況が続くと、納得できない気持ちが募ってしまいます。

家事の分担表を作っても続かない
SNSなどでは、理想的な家事分担表を目にすることもあります。しかし、実際に取り入れてみても長続きしないケースは少なくありません。というのも、夫婦ごとに働き方や生活リズム、得意な家事は異なり、さらに仕事の繁忙期や体調不良など、日々の状況は常に変化するからです。

毎日同じ分担を守ろうとすると、「今日はできなかった」という失敗感がストレスにつながってしまうことも。分担表が続かないのは、意志の弱さではなく、暮らしの変化に対応しきれない仕組みに原因があるといえるでしょう。

うまくいく夫婦の家事マネジメント3つのルール

家事分担で大切なのは、きっちり平等にわけることよりも、ふたりの暮らしが無理なく回ること。感情ではなく仕組みで家事を考えることがポイントとなります。ここでは、今日から取り入れやすい3つのルールをご紹介します。

役割を決めるより「得意×苦手」をすり合わせる
家事を曜日や項目で固定してしまうと、負担感が偏りやすくなります。まずは「料理は好き」「掃除は短時間で済ませたい」など、お互いの得意・苦手を共有することから始めてみましょう。完璧に分ける必要はなく、「苦手な家事を少し減らす」だけでも、気持ちはぐっとラクになります。

週単位で調整できる“家事シフト制”を取り入れる
仕事の忙しさや体調は、週によって変わるもの。毎日同じ分担を守ろうとするより、「今週はどちらが余裕がありそうか」を話し合い、柔軟に調整する方が長続きします。週末に5分だけ話す家事ミーティングを設けるのもオススメです。

タスクを“見える化”して共有する
見えない家事を減らすためには、家事の内容を言葉や形にして共有することが大切です。ホワイトボードや共有のメモ、LINE、家事アプリなど、使いやすい方法でタスクを見える化すると、「どちらがどれだけやっているか」が自然と分かるようになります。感情的なすれ違いを防ぐきっかけにもなるでしょう。

家事は“愛情”ではなく“設計”で回すもの

まずは、家事を「手伝う・手伝わない」で捉えるのではなく、ふたりが快適に暮らしていくための「チーム運営」として考えてみると、見え方が変わってきます。
もし、どちらか一方に負担が偏っていると感じたときは、家事を“見える化”してみるのもひとつの方法です。感情でぶつかり合うのではなく、客観的な事実をもとに話し合うことで、解決の糸口が見えやすくなります。

「あなたがやらないから」と責めるのではなく、「どうやって回していくか」を一緒に考える視点へ。ふたりにとって無理のない仕組みを、少しずつ整えていけるといいですね。

元記事で読む
の記事をもっとみる