【COVER GIRL・福原遥】「〝運命〟のようなつながりを感じた」W主演映画ロングインタビュー

NHK連続テレビ小説など数々の作品で主演を務める、女優の福原遥さんがandGIRLのカバーに初登場。今回は2025年12月19日に公開するW主演映画を務めた最新映画、『楓』について語ってもらいました。

カバーガール・福原遥さんにスペシャルインタビュー♡

愛されてきた楽曲をもとにした作品に出演が決まったとき、〝運命〟のようなつながりを感じた

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「スピッツさんの『楓』は、昔からたくさんの人に愛されている曲。この曲から生まれた映画に携われるなんて、すごく光栄なことだと思いました。しかも『楓』は私の生まれた年に発表された曲でもあって、ささやかな運命も感じて。作品の話を聞いた瞬間、『これはぜひやりたい！』と素直に心が動いたんです」

愛する人を失った心の空白とともに、日常をひたむきに生きる女性

「その状況にならないと、本当の痛みも心情もわからないことはたくさんあると思います。それは承知の上で、共感までたどりつけなくても、理解できる部分を手がかりに亜子という女性を手繰り寄せていきました。亜子の悲しいことがあっても楽しく日常を過ごしていたいという気持ちに共感。どんなに落ち込んでいても、表では明るく振る舞おうと努める、その気持ちに親近感が湧きました」

「きれいな部分だけじゃなく、人間のずるい部分もリアルに演じてほしい」という監督の印象的な言葉

「亜子は一途に人を思い続ける愛情を持った人。その姿は本当に素敵だなと思いましたし、台本を読んでいても胸に迫るものがありました。ときに自分本位になってしまう部分も含めて、完璧な人ではないからこそ亜子は応援したくなる存在。登場人物それぞれが誰かを思っていて、その姿もすごく切なくて尊かったです」

W主演を務める福士蒼汰さんとは、同じ事務所の先輩と後輩

「回想シーンも多いので、過去と現在を行き来しながらの撮影は、そのつど、『このシーンはこういう心情かな？』と、細かくすり合わせをして共有しました。お互いが秘密を抱えているので、繊細な感情の起伏を表現するために丁寧にやりとりを重ねました」

撮影はニュージーランドのテカポ湖でも

「天気の関係で予定が変わったんです。到着した日は晴れだったのですが、翌日からは雨予報ということで空港に着いてすぐロケ地へ。衣装だけ着替えてメイクもせずに、夕日をバックにすっぴんで撮影しました」

その瞬間にしか撮れない美しいシーンが生まれた

「テカポ湖の壮大さと開放感があったから、クライマックスにふさわしいシーンになったんだと思います。ぜひスクリーンで見ていただきたいですね。テカポは時間帯によって景色が全然違って見えるんです。ただ眺めているだけで心が洗われるようで、美しくて雄大な景色にすごく支えられました。おいしいごはん屋さんにもたくさん連れて行ってもらって、本当に素敵な思い出になりました」

Information

映画『楓』

スピッツの「楓」を原案にした忘れられないラブストーリーが誕生。事故で双子の弟を失った涼は、弟の恋人・亜子に弟と間違えられたまま恋人として過ごす。しかし亜子もまた〈秘密〉を抱えていた・・・。真実を言えないまま惹かれあってしまう2人の運命が交差するとき、驚き涙するこの冬一番の感動作。2025年12月19日（金）より全国公開

Profile・ふくはら はるか

1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。NHK連続テレビ小説『舞いあがれ！』、映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 ほか、数々の作品で主演を務める。12月19日公開、スピッツの名曲を原案にした映画『楓』では、ヒロインとして福士蒼汰とW主演。

撮影／菊地泰久（vale.） スタイリング／ 井関かおり ヘアメイク／paku☆chan 取材・文／長嶺葉月 ※andGIRL2026年冬号