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「昔の家族が大切か?」邪魔な私の両親を排除しようとする夫。娘のための善意が迷惑…?絶望と後悔とは<私は夫の所有物>

  • 2025.12.11

10歳年上のマサトと結婚したマミ。職場の人間関係に悩み、仕事を辞めたマミに、マサトは「俺がちゃんとした奥さんにしてあげる」とプロポーズ。しかしマミの両親は結婚に猛反対。「妻として彼女に僕を支えてほしい」とマサトは懇願するも許しを得られず、2人は反対を押し切って強引に結婚。
結婚後、なんとか両親との関係を修復したマミは妊娠、そして娘を出産。しかし、マサトは出産直後のマミをねぎらうより先に「ママとは違ってしっかり者になるんだぞ、アミ!」と娘を通してマミを見下す発言。さらには、その場で勝手に娘の名前を決めたのでした。
育児が始まると、マサトの言動はエスカレート。育児で疲れるマミに、部屋が散らかっていることを指摘し「家庭を支えることは妻としての最低限の仕事だ」と高圧的な態度を取り、泣いているアミには見向きもせず育児には完全ノータッチ。
さらにマサトは、マミの母が定期購読してくれた絵本が気に入らず「絵本断ったら? 捨てたら?」とマミの両親への敵意をあらわに。「マミはもうあいつらの子どもじゃなくて俺の妻だ」と、自分の思い通りにならない状況に苛立ちます。ひどい言葉を浴びせられたマミは絶望し……。

両親を嫌悪し、キレる夫

マサトは私の両親の「厚意」を「嫌がらせ」と言いました。

結婚に反対していた両親が、アミのために何かしてくれる。それが、私には認めてもらえたように感じて、とてもうれしかったのですが、マサトは違ったようで……。

「アミのためにしてくれていることだよ? 迷惑とか邪魔とか言われるのは悲しい……」

マミさんは、結婚に猛反対していた両親が、アミちゃんの誕生を機に歩み寄ってくれたことをとてもうれしく思っていました。

しかし、マサトさんは冷ややかな視線を向けたまま「善意なら迷惑でも受け取れってか?」と放ちます。さらに、マサトさんの口から信じがたい言葉が……。

「お前の両親は俺の家族じゃない。俺にとっては他人なんだよ。なぜ俺がそいつらに感謝して、施しを受けなきゃいけないんだよ。お前は俺の家族になったんだよな? 昔の家族のほうが大切なのか?」

そんなひどい言葉を浴びせられ、マサトさんの本心に気づいたマミさん。

「私の両親のことが気に入らないんだ」
マサトさんが怒っている理由に気づいたマミさんは、反対を押し切って結婚したことを、静かに後悔し始めるのでした。

◇ ◇ ◇

「お前の親は俺にとって他人」マミさんが大切に思っているご両親のことをここまで無下にする言葉には、思わず耳を疑ってしまいますね。また、両親のことを「昔の家族」、自分のことを「今の家族」と表現するところにもマサトさんの人間性が滲み出ているように感じます。マミさんが気づいたように、これは単なる絵本が増え、置き場所に困るという問題ではなく、自分の思い通りにならない存在を排除しようとする、マサトさんの支配的な本性の表れなのかもしれません。

本来、愛するパートナーが大切にしている家族や背景は、同じように尊重されるべきものです。もし相手から、自分の大切な人たちとの縁を断つよう迫られたり、不当に貶められたりしたときは、これ以上機嫌を損ねてしまわないようにと飲み込むのではなく、譲れないことは譲れないと、毅然とした態度で守り抜く強さを持ちたいですね。

相手と向き合うことが不安な場合は、ひとりで思い悩まず、遠慮せずに周囲に助けを求めましょう。専門機関に相談することもできます。相談窓口をいくつかご紹介します。

※よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)
0120-279-338 つなぐ ささえる(フリーダイヤル・無料)
岩手県・宮城県・福島県から 0120-279-226 つなぐ つつむ(フリーダイヤル・無料)

※こころの健康相談統一ダイヤル
電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。
0570-064-556 ※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。

※DV相談ナビ
全国共通の電話番号(#8008)に電話をすると、お近くの都道府県配偶者暴力相談支援センターにつながります。
#8008(はれれば)※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。


著者:マンガ家・イラストレーター ゆる山まげよ

ベビーカレンダー編集部

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