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「モフモフのシマエナガ」と出会うためのコツとは?撮影で意識したい4つの条件【北海道のかわいい動物たち・写真6枚】

  • 2025.12.1

今週も インスタグラム「北海道3大かわいい動物」プロジェクト に寄せられたみなさまからのお写真をご紹介します。(2025年11月24日〜11月28日ピックアップ分)

「ヒロちゃん」って名づけました…そのワケは?

Sitakke
Sitakke
撮影:yukirinn0510 さん

このお写真のキャプションに「耳毛が広がってるかわいい子。この子はヒロちゃんてつけました、初name」とありました。

耳が広がっているから「ヒロちゃん」…とってもかわいい名前をいただきましたね!

エゾリスの「ヒロちゃん」と他のエゾリスとを区別できることは、その子に愛着がわくだけではなく、実はとっても大事なことがあります。

野生生物の研究者たちも、名前や愛称や番号などをつけていて、それによって「動物の平均」では見えない、行動の範囲や、季節による移動のルート、食性の変化や繁殖状況といった、一歩踏み込んだ詳しい生態などを調査しています。

ヒグマだったら、体全体や胸元の毛の色など、シャチであれば、背びれや尾びれの形、傷の模様などで「個体識別」をしていますが、いま注目されるのが、「AIによる個体識別」です。

「この花の名前は?」とか「この鳥の名前は?」といったレベルであれば、携帯のカメラをかざすだけで、AIがかなりの正答率を出してくれますね。

将来的には、カメラのファインダーをのぞいてたら、画像の下に「エゾリス・ヒロちゃん・○歳・男の子or女の子」なんて、デジタル表示される時代が来るのかもしれませんね。

フクロウはなぜ縁起が良いと言われるの?

Sitakke
撮影:sachi22552 さん

エゾフクロウは、夏の間は山の奥の方で、子育てなどをして過ごしているのですが、山が雪に覆われて、エサが獲りにくい季節になると、里山に降りてきて、私たちの身近な森などでもその姿を見せてくれます。

日本ではフクロウが、縁起の良いもの、幸運の象徴とされていますね。
フクロウは夜行性なので、暗闇でもよく見える目を持っているので、「見通しが効く」「世間に明るい」と。

また、首が良く回ることから、「クビが回らない」の反対の意味合いで、開運やお金に困らない「商売繁盛」にもつながります。
さらに当て字で、「福来郎(福が来る)」や「不苦労(苦労しない)」など。

しかし何と言っても、このニッコリ笑っているかのような表情と、なんとも癒やされるモフモフの〝見た目〟が、愛される大きな理由のような気がします。

「モフエナガ」と出会うための 4つのポイントとは?

Sitakke
撮影:ezo_blue さん

手前に「黄」、奥に「赤」の紅葉の中で、「首をかしげ」の、おすましポーズをとるシマエナガちゃんです。

前回ご紹介させていただいたエゾフクロウ同様に、冬が近づくと、山の奥から里山へ移動して、かわいらしい姿を見せてくれました。

体重はたったの8グラムで、〝レタスの葉1枚〟よりも軽いシマエナガちゃんですが、冬になると寒さをしのぐために、羽毛をふくらませ、そのすき間に空気を貯め込んで、体温を逃がさない「だるまモード」の、モフモフ「丸ポテ」姿になります。

モフモフにふくらんで、必殺「首かしげ」にポーズをとるシマエナガちゃんを撮りたいですよねー。
モフモフシマエナガを撮るための「条件」をいくつか記しておきます、ご参考になれば。

①気温は低いほど良い、風はないほうが良い
→気温が低いほど、羽毛を膨らませて断熱効果を上げます、また風が強い日には、あまりふくらみません。

②時間帯は、朝がベスト、日の出から午前9時くらいまで
→夜を過ごした早朝は、エネルギー消耗のピークなので、体温保持のため最大限にモフっとふくらんでいます、しかも朝の方が日中よりも動きがゆっくりです。

③薄曇りか、小雪の日を狙う
→晴れていると、太陽の熱を直接カラダで吸収しようとするのか、羽を縮めてしまうことが多いようです。

④エサを探していない状況を狙う
→どうしてもエサを探して俊敏に動き回っているときは〝モフ度〟が下がります、休息中や、エサを食べずに〝見張り〟をしている子を探すのが良いかも。

あくまで私見ですが、ご参考になりましたでしょうか?

「そんなことより、シマエナガちゃん自体がみつけられないんだよー」って方、シマエナガは小さい鳥なので、目ではなく、耳で探すのがコツ。
YouTubeなどで「シマエナガの鳴き声」を聞き、覚えておくと、意外と身近なところでシマちゃんを見つけられると思いますよー。

メスから「モテモテ」のオスジカの条件とは?

Sitakke
撮影:kirari_hokkaido さん

このお写真のキャプションに「ふさふさな首元と角が立派な雄鹿。首元が濡れてるのはヌタうちしてきたのかな?」とありました。

本当に立派な、オスジカですねー。
エゾシカは、いまが繁殖期で、メスをめぐってオス同士が争う季節です。

メスにとっても「強い子孫を残すためには、強いオスとペアになること」はとても大切なこと。

「ヌタうち」というのは、カラダに泥を塗りつける行為で、それには虫よけの効果のほか様々な理由があるのですが、この時期のオスジカの「ヌタうち」には特別な意味合いがあるようです。

泥と、カラダから出る分泌物が混じりあって、強烈な繁殖期の匂いになり、それがメスに対するアピールになるという説。

そして(こちらの方が重要な気がします…)泥で汚れて「黒光りする姿」が、視覚的に強さを誇示する効果がある、という説。

繁殖期の、争いの前に「ヌタうち」が増えるのはこのため、とも言われます。
ふたたびお写真に戻ってみると、クビのまわりの「襟巻き」のような毛並みが、とてもゴージャス&強そうで、「オレ、良いDNA持ってますけど…」というオーラを、プンプンと放っているように見えてきませんか?

モモンガ シーズンの到来!なのだけれど…

Sitakke
撮影:jirochan_suteki さん

巣穴から顔を出して、あたりに天敵がいないかどうか、ジッと観察しているのでしょうか?
長いお昼寝から目覚めた、夜行性のエゾモモンガたちにとっては、まさに1日のはじまりなのでしょうね。

木の葉が落ちて、日が短くなり、いよいよモモンガウォッチのシーズンが始まりました。
私も先日、今シーズン初の〝モモ活〟に出かけました。

しかしながら、日が落ちても巣穴からモモンガは姿を見せず、「もう暗くて写らないよー」という時刻になってやっと巣穴から、ぞろぞろと3匹のモモンガが現れたと思ったら、木を登り、高いところからピヤ〜ッと夜の森に飛んで行ってしまい、それっきり姿を見ることは出来ませんでした。

移動(往復):2時間、モモンガの巣穴の前で待つ:2時間、モモンガとの遭遇:3分くらい?

思いっきり「タイパ」は悪いのですが、それでも巣穴から、クリクリ&ウルウル瞳のエゾモモンガが、姿を見せたときのドキドキが忘れられません。

◆文:インスタグラム「北海道3大かわいい動物」プロジェクト事務局 / ami_papa
1987年からカメラマンとして北海道の自然や野生生物の撮影を始める。アメリカのイエローストーン国立公園やカトマイ国立公園、デナリ国立公園での取材も経験。2020年から「北海道3大かわいい動物」プロジェクトを主催し、InstagramやSitakkeの記事で発信しています。

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