「NHKは神」「本気出しすぎ」放送から７年“一生忘れない”と語られる至高ドラマ…視聴者が“度肝抜かれた完成度”

NHKが制作するドラマは、その丁寧な作り込みと深いメッセージ性で多くの視聴者から高い評価を受けています。中でも、戦争と平和をテーマにした作品は、時代を超えて心に残る名作として語り継がれています。今回は、そんな「最高傑作と称されるNHKドラマ」をご紹介します。本記事では、第1弾として2018年放送のドラマ『夕凪の街 桜の国2018』（NHK）をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

• 作品名（放送局）:ドラマ『夕凪の街 桜の国2018』（NHK）
• 放送日：2018年08月06日
• 出演者：常盤貴子、川栄李奈、小芝風花、平祐奈、工藤阿須加、浅利陽介 ほか

2018年の東京。出版社で働く編集者・石川七波（常盤貴子）は、父が突然いなくなったという知らせを受けます。認知症の兆候も疑われるなか、手がかりを追っていく七波は、家の中で意図的に伏せられてきた“語られない過去”の存在に気づきはじめます。

一方、物語は1955年の広島へと移る。原爆投下から年月が過ぎても、街にも人の心にも傷跡は残り続けていた。被爆を経験しながら生き残った平野皆実（川栄李奈）は、日々の暮らしを取り戻そうと働き、職場の男性に惹かれていく。しかし、未来を思い描こうとするほどに、原爆症への不安や「自分だけが生き延びた」という思いが影を落とします。

現代の捜索と、戦後の広島での時間が交互に描かれることで、七波の家族に連なる記憶が少しずつ形を結んでいく。過去が明らかになるほど、七波は“いまを生きる自分”の立ち位置を問い直し、家族のつながりと平和への願いを新たに受け止めていきます。

NHKならではの作品力が際立つ圧倒的クオリティ

本作は、『この世界の片隅に』でも知られるこうの史代さんによる原作漫画の実写ドラマ化作品です。2007年には、麻生久美子さんや田中麗奈さんらが出演した映画版『夕凪の街 桜の国』が制作されています。

本作は完成度が話題になりました。脚本は森下直さんが、演出は熊野律時さんが担当し、こうの史代さんによる原作漫画が持つ空気感を、時代や場所の質感を大切にしながら映像に落とし込んでいます。

また、本作はNHK広島放送局の開局90年の節目に制作された企画でもあり、被爆地・広島に向き合ってきた視点が作品の基調として通っています。昭和30年代を思わせる街並みの表現にはロケ地も活用され、たとえば豊後高田市の「昭和の町」で撮影が行われたことが公表されています。

Xでは、視聴者から「NHKは神」「やはりNHKはいい作品を作る」「本気出しすぎ」という声が上がっており、その制作クオリティの高さが評価されています。特に美術や映像表現についても「クオリティ高かった」「度肝を抜かれた」「一生忘れない…」「多くの人に観てほしい」といったコメントが寄せられ、細部にまでこだわった作り込みが称賛されました。

小芝風花の好演が光る──大河ドラマでの活躍にも注目

本作で太田京花役を演じた小芝風花さんが昭和パートの太田京花を演じ、作品の空気感の中で繊細な感情の揺れを表現しました。

Xでは「広島弁が可愛い」「広島弁の安定感たるや」といった声が寄せられ、方言の自然さも高く評価されています。また「泣く演技が本当に自然で素晴らしい」というコメントもあり、感情表現の豊かさが印象的でした。

そんな小芝さんは、その後2025年の大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』で花魁・瀬川（花の井）役を熱演し、その圧倒的な演技力で再び注目を集めました。「NHK大河『べらぼう』花の井・小芝風花の演技に称賛の声続出」と報じられるなど、大河ドラマでも存在感を発揮。本作での経験が、その後の活躍につながっていることが分かります。

家族の絆や生きる希望を丁寧に描いた感動作

ドラマ『夕凪の街 桜の国2018』は、原爆という重いテーマを扱いながらも、家族の絆や生きる希望を丁寧に描いた感動作です。常盤貴子さん、川栄李奈さん、小芝風花さんをはじめとする豪華キャストの熱演と、NHKならではの高い制作クオリティが融合し、視聴者の心に深く刻まれる作品となりました。過去と現代を行き来する構成は、原爆の記憶を風化させることなく次世代へ伝える重要性を改めて考えさせてくれます。戦争の悲惨さだけでなく、それでも前を向いて生きる人々の姿が描かれており、平和の尊さを静かに、しかし力強く訴えかけています。まだご覧になっていない方は、ぜひ一度視聴されることをおすすめします。

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