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「ドラマのクオリティ超えてる」“圧巻の作品力”に騒然…8年前、視聴者を沸かせた『日曜劇場』

  • 2026.1.1

TBSの看板枠「日曜劇場」では、これまで数々の名作が放送されてきました。その中でも、斬新な設定と豪華キャストで話題を呼んだ作品があります。今回は、そんな「至高の日曜劇場」をご紹介します。本記事では、2018年放送のドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

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主演映画『おいしい家族』の特別試写会に出席した松本穂香(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)
  • 放送期間:2018年7月15日〜9月16日
  • 出演者:松本穂香、松坂桃李、村上虹郎、伊藤沙莉、土村芳 ほか

昭和初期の広島で育った浦野すず(松本穂香)は、絵を描くことが大好きな、心優しい少女です。のんびりとした性格で、時には失敗もしながら、家族と共に穏やかな毎日を過ごしていました。成長したすずは、ご縁があって軍港の町・呉に暮らす北條家へ嫁ぐことになります。見知らぬ土地での暮らしにとまどいながらも、すずは明るさと工夫で日々の生活を支えていきます。

しかし、時代は次第に戦争の影を濃くしていきます。空襲や物資不足といった困難に直面しながらも、すずは小さな幸せを見つけ、懸命に日々を生きていきます。戦争という大きな時代のうねりの中で、日常の尊さや命の重みを静かに描いた、ひとりの女性の人生の物語です。

日曜劇場の枠を超えた圧倒的完成度

こうの史代さんの原作漫画を、脚本家・岡田惠和さん、演出・土井裕泰さんら豪華スタッフが映像化した本作。映画のような質感と奥行きのある演出で、日曜劇場の枠を超えた作品として大きな話題となりました。

特に演出を手がけた土井裕泰さんは、『逃げるは恥だが役に立つ』『カルテット』などの人気作を担当してきた実績を持ち、本作でも長回しのカットや丁寧な間合いを活かし、戦時下の日常を静かに、力強く描き出しています。脚本の岡田惠和さんは『ちゅらさん』『おひさま』『ひよっこ』など、温かく心に残る朝の連続テレビ小説の名作を数多く手がけてきた名脚本家であり、原作の空気感を大切にしつつ、ドラマならではの味わいを加えました。

放送後、視聴者からも高い評価を集め、SNSでは「日曜劇場最高!」といった声が多数上がりました。あるユーザーは「ドラマのクオリティ超えてる」と称賛しています。全9回という限られた話数の中で、原作の魅力を丁寧に映像化し、さらにドラマとしての深みを持たせた完成度の高さが、多くの視聴者の心を打ったのです。

松本穂香さんが体現したすずの世界

本作で主演を務めたのは、約3000人のオーディションから選ばれた松本穂香さんです。主人公・すず役という大役を見事に演じ切り、視聴者に深い感動を与えました。のんびりとした性格でありながら、芯の強さも持ち合わせたすずというキャラクターを、松本さんは自然体の演技で表現。戦時下という過酷な状況の中でも、日常の小さな幸せを見つけようとするすずの姿は、多くの視聴者の共感を呼びました。

夫・周作役を演じた松坂桃李さんとの息の合った演技も見どころの一つです。二人の穏やかで温かい夫婦の関係性は、戦争という非日常の中にある「普通の幸せ」を静かに、しかし力強く描き出していました。

また、尾野真千子さんが演じた義姉・径子の迫真の演技も話題となりました。初めは冷たい態度だった径子が、次第にすずを受け入れていく過程や、娘を失う悲しみを表現したシーンでは、Xで「渾身の演技を見せていた」と称賛の声が相次ぎました。

伊藤沙莉さんの快演が光る── 『虎に翼』へと続く演技力

主演陣の演技力に注目が集まりましたが、嫁ぎ先の北條家の隣人の娘・刈谷幸子役を演じた伊藤沙莉さんの存在感も、本作を語る上で欠かせません。マシンガントークと愛嬌あふれるキャラクターで、重い空気を和ませる幸子という役柄を見事に演じ、「幸子はすずのオアシス」と視聴者から愛されました。

Xでは「複雑な感情伝わってくる」「幸子の存在に救われます」といった声が上がり、伊藤さんの演技力の高さが評価されました。

そしてその演技力は、2024年放送のNHK連続テレビ小説『虎に翼』での主演につながります。日本初の女性弁護士をモデルにした主人公・佐田(猪爪)寅子役を熱演し、第51回放送文化基金賞の演技賞を受賞するなど高い評価を獲得しました。ドラマ『この世界の片隅に』で見せた繊細かつ力強い演技が、その後の活躍の礎となったことは間違いありません。

至高の日曜劇場作品

ドラマ『この世界の片隅に』は、戦時下という過酷な時代を舞台にしながらも、日常の中にある小さな幸せや人々の温かさを丁寧に描いた作品です。豪華スタッフ陣による圧倒的な完成度、松本穂香さんをはじめとする俳優陣の熱演、そして原作への深い敬意が融合し、日曜劇場の枠を超えた感動作となりました。

戦争の悲惨さを伝えると同時に、どんな状況でも懸命に生きる人々の姿を通して、「生きること」の尊さを改めて考えさせられます。原作ファンも納得の仕上がりであり、ドラマならではの魅力も詰まった本作は、至高の日曜劇場作品として、多くの人の心に残り続けるでしょう。時代を超えて語り継がれるべき、珠玉のヒューマンドラマです。


※執筆時点の情報です