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「最高傑作だよ」放送から4年経ても色褪せない“最終回の完成度”…実力派キャストが集結した『日曜劇場』

  • 2025.12.28

TBSの看板枠『日曜劇場』では、これまで数々の名作が放送されてきました。その中でも、斬新な設定と豪華キャストで話題を呼んだ作品があります。今回は、そんな「至高の日曜劇場」をご紹介します。本記事では、2021年放送のドラマ『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

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国連WFP親善大使就任発表会に出席した杏(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)
  • 放送期間:2021年10月10日〜12月12日
  • 出演者:小栗旬、松山ケンイチ、杏、仲村トオル、ウエンツ瑛士、中村アン、与田祐希 ほか

2023年、環境重視を掲げる東山栄一総理(仲村トオル)が海底資源採掘事業「COMS(コムス)」を推進する中、環境省の若手官僚・天海啓示(小栗旬)は「日本未来推進会議」のメンバーに選ばれます。そんな折、地球物理学者の田所雄介博士が「関東沈没」の危機を警告。当初は異端視されていた田所説でしたが、予言通りに伊豆沖の日之島が海に沈む事態が発生します。

やがて関東沿岸部が実際に沈没し、さらに日本全体沈没の可能性が政府内で議論されます。天海たちは1億2000万人の国民を海外へ移住させる前代未聞の「移民計画」に奔走することになります。国際交渉、企業誘致、感染症の危機など、次々と襲いかかる試練に立ち向かいながら、天海たちは最後まで希望を捨てずに戦い抜きます。

骨太な人間ドラマが織りなす感動の最終章

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』は、小松左京さんの原作を現代の視点で再構築し、環境問題やリーダーシップといった普遍的なテーマを織り込んだ意欲作でした。小栗旬さん、松山ケンイチさん、杏さんをはじめとする実力派キャストの熱演、そして橋本裕志さんの脚本、平野俊一さん・土井裕泰さんらの演出が見事に調和し、骨太な人間ドラマを作り上げました。

高く評価される理由の一つが、未曾有の危機に直面した人々の葛藤と成長を丁寧に描いた点です。小栗旬さん演じる天海啓示は、時に強引な手法で政策を推し進める野心家でありながら、国民の命を第一に考える熱い心を持った人物。松山ケンイチさん演じる親友の常盤紘一との友情、そして対立と和解の物語は、多くの視聴者の心を揺さぶりました。

最終回はスペシャルとして放送され、高視聴率を記録。Xでは「日曜劇場史上最高傑作だよ」「本気で泣いた」「安定の日曜劇場」「最高すぎるなあ」といった声が上がるなど、視聴者から高い評価を獲得しました。予想を裏切る展開と、それでも希望を失わない登場人物たちの姿が、多くの人々の共感を呼んだのです。

杏さんが魅せた記者・椎名実梨の存在感

本作のもう一つの見どころが、杏さん演じる週刊誌記者・椎名実梨の好演です。真実を追求するジャーナリストとして、時に天海と対立し、時に協力しながら、物語の重要な役割を担いました。特に天海との関係性の変化は、作品に深みを与える要素となっています。

椎名は単なる脇役ではなく、天海の行動を後押しする重要なキーパーソン。情報をリークして国民に真実を伝えようとする天海を支え、共に被災地へ向かうなど、困難な状況下で強い信頼関係を築いていきます。Xでも「小栗さんと杏さんのシーンから泣いていた」「椎名記者と天海、結ばれてほしい」といった反響が寄せられ、二人の関係性に注目が集まりました。杏さんの繊細かつ力強い演技が、作品全体の説得力を高めたと言えるでしょう。

多くの人々の記憶に残る日曜劇場

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』は、日本沈没という絶望的な状況の中でも、決して諦めずに未来を信じ続けた人々の物語。それは、コロナ禍という困難な時代を生きる視聴者にとって、大きな希望のメッセージとなったのではないでしょうか。菅田将暉さんが歌う主題歌『ラストシーン』の切ないメロディとともに、この作品は多くの人々の記憶に残る日曜劇場の傑作として語り継がれることでしょう。


※執筆時点の情報です