江戸切子のカップで味わう自家焙煎コーヒーと、ビター＆スイートな手作りケーキ／錦糸町「すみだ珈琲」

下町情緒が残る東東京は、伝統工芸を受け継ぐものづくりがさかんなエリアで、近年はロースタリーカフェが集まることでも注目されています。錦糸町にある「すみだ珈琲」は、店内で焙煎したスペシャルティコーヒーを繊細なカットが美しい江戸切子のカップで味わえます。自家製コーヒーソースを使用したほろ苦い手作りスイーツを楽しみながら、ゆっくりとしたひと時を過ごすのにぴったりのお店です。

古民家をリノベーションした心地よい空間

JR錦糸町駅から東京スカイツリーのある北方向に徒歩10分。錦糸公園やショッピングビルを過ぎると、すみだ珈琲に到着です。古民家を改装した店は間口は狭いながらも、ガラスの引き戸を開けてみると奥行きがあり開放感たっぷり。高い天井の木の梁が印象的で、木目の壁やレトロな照明に温かみがあります。カウンター3席、テーブル席7席のこぢんまりとした広さがなんとも居心地よく、穏やかな時間が流れているような雰囲気です。

自家焙煎の豆をていねいに淹れるスペシャルティコーヒー

すみだ珈琲で味わうことができるのは「すみだブレンド」の「浅煎り、やや深煎り、深煎り」の3種類。季節合わせて取り寄せた豆をそれぞれの個性に合わせて焙煎し、3種にブレンドしています。すっきりとした飲み口から深い味わいまで、お好みに応じたテイストを選べます。そしてオーダーごとに豆を挽き、一杯ずつていねいにゆっくりとハンドドリップ。コーヒーを待つ時間もぜいたくな至福のひとときとなりますね。

淹れたコーヒーは特注の江戸切子のカップで提供されます。温かい飲み物で使用できる切子のカップは他にはないもので、ものづくりの技術を受け継ぐこの地域らしいオリジナルの品。ガラス戸から差し込む光が江戸切子の細工を通して表情豊かに映る様子は、コーヒーをさらに味わい深く感じさせてくれるようです。
「深煎り」はとがったような苦みではなくまろやかなコクとほのかな甘さのある味わい。
ゆったりと過ごしてもう一杯飲みたくなったら、おかわりは半額でいただけるのもうれしいポイントです。

自家製コーヒーソースを使ったスイートなドリンクも

スペシャルティコーヒーの味わいをブレンドコーヒー以外でも楽しめますよ。すみだ珈琲のコーヒーにメープルシロップなどを加えてソース状にした甘くてほろ苦い「COFFEE SAUCE (コーヒーソース)」をドリンクやスイーツに使用しています。

グラスにCOFFEE SAUCEを敷き、注いだミルクでソースを溶かしながら味わう「コーヒーミルク」はまろやかな甘さにほんのり苦みがあり、夏はアイス、冬はホットで楽しめます。

コーヒーフレーバーの手作りスイーツも人気

COFFEE SAUCEをプラスした「モカチーズケーキ」は、ほんのりとしたコーヒーの苦みがクリームチーズのコクとよく合い、しっとりとなめらかな食感に仕上げています。

「コーヒーケーキ」は、コーヒー生地とクリームにブレンドコーヒーをたっぷりと使っているビターなケーキで、スパイシーなシナモンがアクセントになった、甘さ控えめの大人のスイーツ。上からかけているCOFFEE SAUCEの甘さとトッピングのクルミの食感がケーキの味わいを引き立てます。

地域とともにあるコーヒー文化への取り組みにも注目

すみだ珈琲ではコーヒーを淹れるときに出る使用済みコーヒーかすを肥料としてアップサイクルして、区内の公共施設等に使用する取り組みを行っています。また、毎年2月と11月には「SUMIDA COFFEE FESTIVAL」を近隣の店舗とともに墨田区内の公園にて開催。毎回多くの人が訪れる人気のイベントを通じて、地域交流やコーヒーカルチャーの発展にも力を入れているそう。人と町をつなぐ「すみだ珈琲」の温かな雰囲気のなかで、おいしいコーヒーを楽しみませんか。