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「覚悟が凄い」有村架純の“体当たり演技”が魅せた…公開から4年「間違いなく最高峰」称賛絶えない名映画

  • 2025.12.18

迫力満点のアクションシーンは、映画の醍醐味ですよね!観客を一瞬で引き込むその映像美とスピード感は、まさに圧巻。今回は思わず息をのむようなド迫力アクションに目を奪われる作品をセレクトしました。今回ご紹介するのは、映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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映画『るろうに剣心 最終章』イベントに出席した有村架純(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』 (ワーナー・ブラザース映画)
  • 公開日:The Final:2021年4月23日〜、The Beginning:2021年6月4日〜

平和な時代を迎えた東京に、再び剣心を狙う影が忍び寄る。突如として東京に仕掛けられた爆撃事件、その背後にいたのは、かつて緋村剣心(佐藤健)が「人斬り」だった頃に唯一“十字傷を与える理由”となった女・雪代巴(有村架純)の弟、雪代縁(新田真剣佑)であった。

縁(えにし)は姉・巴を奪った剣心を激しく憎み、彼が大切にするすべてを破壊することで復讐を果たそうとする。剣心と仲間たちは、縁の執念と暴走を止めるため立ち上がるが、戦いの裏には剣心自身が封じ込めてきた“最も深い罪”があった。

縁の復讐が頂点に達したとき、剣心はついに過去と向き合わざるを得なくなる――。剣心の心に残された十字傷、その真実へと物語がつながっていく。

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』と『るろうに剣心 最終章 The Final』が織りなす過去と現在の物語

時は幕末。まだ“緋村剣心”ではなく、前編となる『The Beginning』は、過去に暗殺者として「人斬り抜刀斎」として恐れられていた時代を描いた物語です。剣心は維新のために言われるがまま『天誅』と称して人を斬り続け、血に染まった孤独な日々を送っていました。しかしある日、斬殺現場で偶然出会った一人の女性――雪代巴が、彼の運命を大きく変えていくのです。

剣心は次第に巴との穏やかな時間に救いを見出し、人を斬ることに疑問を抱き始めます。しかし、幕末という激動の時代と、巴の抱える“ある秘密”が、ふたりが幸福になる未来を許さなかったのです。やがて剣心の頬に刻まれた“十字傷”の起源、そして彼が不殺を誓う理由がついに明らかになる。

『The Beginning』で描かれる“過去の罪”が、『The Final』で剣心を追い詰める“現在の復讐”へとつながる、前編後編二部作となる本作。剣心の人生に刻まれた愛・赦し・そして償いを描く、シリーズの集大成となっています。

その覚悟、圧巻――“覚悟が凄い”と評される有村架純さんの快演

本作で最も心を揺さぶる存在の一人が、雪代巴を演じた有村架純さんです。「覚悟が凄い」と称されるほどの体当たり演技と、これまでのイメージを大きく超える役づくりに挑み、物語の核心を静かに、しかし圧倒的な力で支えています。

巴という人物は、感情を大きく表に出すタイプではなく、微細な表情、沈黙、佇まいのわずかな揺れに内なる真実が滲む繊細な役。派手さはないのに、視線ひとつで“胸の奥を締め付ける何か”を残す、極めて難しいキャラクターです。

有村さんはその難役に真正面から向き合い、剣心の運命を決定づけていく“静かで強い存在”を見事に体現。感情を抑えた台詞まわし、希望と絶望が混ざり合う一瞬の目の揺れ、ふと影を落とす横顔――そのすべてが、観る側に深い余韻を刻みます。

『The Beginning』で描かれる恋と悲劇、『The Final』で語られる縁(えにし)との因縁。その中心にいる巴という人物に説得力を持たせたのは、まさに有村架純さんの“覚悟のこもった演技”そのものでした。

これまでの柔らかく明るい役柄の印象とは対照的な、「静けさの中にすべてを飲み込む強さ」を感じさせる快演は、シリーズの中でも特に強く記憶に残る瞬間となっています。

極限まで研ぎ澄まされた“動”の美学――シリーズ頂点のアクションが放つ圧倒的迫力

『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』の最大の見どころのひとつは、やはり 圧巻のアクション。これまでのシリーズが積み重ねてきたスタイルをさらに進化させ、剣心の精神性までも可視化するような“極限の身体表現”が堪能できます。

特筆すべきは、佐藤健さん演じる緋村剣心と新田真剣佑さん演じる縁(えにし)との死闘シーンです。スピード、打撃の重さ、剣と拳が交錯する瞬間の張り詰めた空気――どれを取っても過去作を凌駕するレベルで、視覚と聴覚が一気に引き込まれます。縁の狂気が殺気として伝わり、それに対し剣心が「守るための剣」を貫こうとする必死の攻防は、もはや格闘シーンではなく“物語そのもの”。動きのひとつひとつに感情が宿っているため、観客は戦いの意味まで体感することになります。

『The Beginning』では、幕末の影が落ちる中、抜刀斎時代の剣心が見せる 冷徹かつ無駄のない殺陣がまた別の魅力を放ちます。
瞬発力、刃筋の正確さ、殺気が空気を震わせるような緊迫感――“人斬り抜刀斎”としての剣心の強さと孤独が、アクションを通して生々しく描かれます。その静かな殺気と疾走する剣戟のコントラストは、シリーズの中でも唯一無二。さらに、演者たちが身体を張って挑むノースタントの連続アクションが、「本当に斬り合っている」と錯覚するほどのリアリティを生み出しています。カメラワークも息をつかせないスピード感で、刃が触れ合う一瞬を逃さず捉え、視覚的にも全く飽きさせません。

SNSでも「実写化として完璧」「アクションもストーリーも最高」「息するの忘れるぐらい見入っちゃう」と、目を奪われた視聴者が続出。「数少ない実写化成功作」「本当にすごい仕上がり」「間違いなく最高峰」と絶賛の声が寄せられていました。

まさに、「アクションでここまでドラマを語れるのか」と唸らされる完成度。るろうに剣心シリーズが到達した“動”の美学は、最終章で頂点に達しています。


※記事は執筆時点の情報です