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管理栄養士「1日2個以上は避けて」→食べ過ぎに注意が必要な『ご飯のお供』とは?

  • 2025.11.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

食卓に並ぶ「ご飯のお供」は、それがあるだけでご飯がすすむ存在です。たらこや納豆、海苔の佃煮など、日本の家庭で親しまれてきた定番の味。ところが、管理栄養士が「1日2個以上は避けて」と伝える「ご飯のお供」があります。

今回は、なぜ食べ過ぎに気をつけなければならないのか、理由を分かりやすく掘り下げていきます。

梅干しの魅力と知っておきたい“塩分”の話

日本の家庭で長く親しまれてきた伝統的な味といえば、「梅干し」を思い出す方も多いのではないでしょうか。

梅干しは、熟した梅の実を塩漬けした保存食。酸っぱくてしょっぱい味は、料理のアクセントとしても重宝されています。梅干しにはクエン酸などが含まれていて、食欲増進や口の中をさっぱりさせる役割も期待されます。

ただし、梅干しの最大の特徴はその「塩分量」にあります。一般的な梅干し1個あたりの塩分は約1〜2g前後とされており、これは食塩相当量のかなりの割合を占めます。厚生労働省が示す1日の塩分摂取目標は成人で7.5g未満(男性)や6.5g未満(女性)となっているため、梅干しを3個以上食べると塩分摂取がかなり高くなってしまうのです。

塩分過多は長期的には高血圧のリスクを高めることが示唆されているため、塩分コントロールのために気をつけたいポイントです。

また、過剰な塩分摂取のリスクに加え、胃への負担や体調の影響を与える場合も。梅干しは酸味成分のクエン酸によって胃酸の分泌が促されるとされ、一時的に胃が刺激されることで胃もたれや胸やけを感じる場合もあります。

梅干しの上手な楽しみ方と塩分コントロールのポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

梅干しを上手に楽しむコツとしては、以下のような方法が考えられます。

  • ご飯の上にのせる量を控えめにする。味見の感覚で1個まるごと使うのではなく、小さくカットして使う。
  • 減塩タイプや塩分控えめの梅干しを選び、塩分摂取量を調節する。
  • 酸味が苦手な人は、梅干しを水で薄めたり、和え物やドレッシングに少量使って味のアクセントにする。
  • 梅干し以外の塩分の多い食品の量も調整し、1日のトータルの塩分が過剰にならないように意識する。

また、普段からバランスの良い食事を心がけ、塩分摂取の目安を頭に入れておくことが大切です。ただ、ご飯のお供としてちょっとしたアクセントに梅干しを使う分には、大きな問題になることはないでしょう。

とはいえ、例えば持病などで塩分制限が必要な人は医療機関の指導に従うことが望ましいです。

日常に取り入れたい!梅干しの魅力と食べ方の楽しみ方

梅干しは昔から日本人の健康習慣の一部でもあり、爽やかな酸味と塩気で食欲をそそる大切なご飯のお供です。完全に避ける必要はないですが、塩分量と体調面を考慮しながら、1日の摂取量を考えて食事をしましょう。

自分の体調やライフスタイルに合わせて、梅干しの量と頻度を調整しながら楽しんでみてはいかがでしょうか。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。