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管理栄養士「できるだけ避けて」 幸せホルモンが減ってしまうかもしれない『飲み物』とは

  • 2025.11.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

朝の一杯や、ちょっとした休憩の飲み物が、実は私たちの気分や心のリズムに影響を与えることをご存じですか?“幸せホルモン”として知られるセロトニンやドーパミンの分泌にも関係していると言われ、?普段何気なく飲んでいるその一杯が、心の状態に少し影響を与えるかもしれません。

今回は、管理栄養士が「できるだけ避けてほしい」と話す、幸せホルモンが減てしまうかもしれない飲み物について紹介します。

幸せホルモンって何?気分を左右するカギを握る物質

幸せホルモンとは、私たちの脳内で分泌される化学物質のことで、気分や感情に大きく影響するとされる物質の総称です。主に知られているのは「セロトニン」「ドーパミン」「オキシトシン」「エンドルフィン」の4種類。これらはそれぞれ異なる役割がありますが、共通してポジティブな気分やリラックス状態を支えると言われています。

たとえば、セロトニンは安定感や落ち着きをもたらし、いわば心のバランスをとる役割。ドーパミンは「やる気」や「快感」と関係し、何かを達成した時の喜びに関係すると考えられています。オキシトシンは人と人との信頼関係や愛情に深く関連し、「絆ホルモン」とも呼ばれることがあります。エンドルフィンは体がストレスや痛みを感じた時に分泌されることで知られており、自然な鎮痛剤のような働きを持つイメージです。

このように、幸せホルモンは単に「幸せな気持ち」だけでなく、感情の安定や健康的な心の状態にも影響するため、私たちの日常生活にとても大切であると言われています。

管理栄養士が伝える「控えめにしたい飲み物」具体例とその背景

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

それぞれの「幸せホルモン」の分泌や働きを妨げる要因は少しずつ違いますが、共通して言えるのは 生活習慣や環境、食事などの影響 です。その中で、管理栄養士が「できるだけ避けて」と注意を促す飲み物は以下のようなものです。

  • エナジードリンクなどのカフェインの多い飲み物
    カフェイン含有量が高く、過剰摂取は不安感やイライラ、睡眠の質低下につながり、セロトニンやドーパミンの働きを妨げることがあります
  • 糖分の多い甘い炭酸飲料や人工添加物の多い飲料
    急激な血糖値の乱高下を引き起こし、ドーパミン神経の反応を鈍らせ、気分の安定ややる気に悪影響を及ぼす可能性があります。また、人工甘味料の多い飲料を習慣的に大量に摂ると神経系に微妙な影響を及ぼすとの報告もあり、ドーパミンやセロトニンの働きに悪影響の可能性があります。
  • アルコール類
    適量であればリラックス作用がありますが、過剰摂取はセロトニンやドーパミンのバランスを乱す可能性があります。また睡眠の質を下げ、間接的にホルモン分泌に影響を及ぼします。

たとえば、カフェインの摂りすぎは睡眠の質を落とすことが指摘されており、睡眠不足はセロトニン生成の妨げとなる可能性があります。さらに、血糖値の大きな変動がドーパミンの調節に影響を及ぼすとされています。

近年は特にエナジードリンクの摂取増加がみられますが、いずれも適度な量を意識することが望ましいでしょう。無理に完全に避ける必要はないものの、刺激成分や糖分の摂りすぎは心のバランスに関わるホルモンの分泌に関係があるため、控えめな習慣が推奨されています。

また、糖分の摂りすぎを防ぐために、甘い炭酸飲料やジュースは頻度を減らす工夫や、低糖・無糖タイプ、あるいは水やお茶に切り替えてみるのも良いでしょう。特に睡眠の質を高めたい場合は、就寝前のカフェイン摂取は控えめにすると良いとされています。

毎日の飲み物を賢く選ぼう

私たちの心の安定に関わる“幸せホルモン”は、日々の生活習慣の中でゆっくりと育まれます。私たちの心の状態は、毎日のちょっとした積み重ねから作られています。飲み物の選び方もその一つで、ちょっとした工夫が心身の健康をサポートすることがあります。 に関してもその影響が指摘される中で、朝の一杯や、ちょっとした休憩時間に飲む一杯、運動後や寝る前など、その時々で飲むものをしっかりと選ぶことは、自分自身のの気分や健康を守るヒントとなるかもしれません。

もちろん、たまの楽しみやリフレッシュのためのカフェインを完全に避ける必要やありません。ゼロにしなければならないというわけではありません。バランスをしっかり考えることが大切です。規則正しい睡眠、栄養の整った食事、軽い運動や休息の時間を大切にすることに加えて、すぐにできる「飲み物の を見直すし」をしてみてはいかがでしょうか? ことで を通じて、心地よい毎日を過ごすきっかけのひとつとしてみてはいかがでしょうか。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。