管理栄養士「栄養価が高まるかも」→加熱すると栄養が増える『旬の果物』とは？

2025.11.19

普段、旬の果物は生で味わうことが多いですが、実は「加熱することで栄養価が高まるかもしれない」果物があるのをご存じでしょうか？

この記事では、加熱することで変化が期待できる旬の果物や、その理由について分かりやすく解説していきます。これまでとはちょっと違った果物の楽しみ方にトライしてみたくなるかもしれませんよ。

柿の栄養について深堀り

秋の味覚の代表格、柿。みずみずしく甘いそのままの柿はもちろん人気ですが、さまざまな栄養をもっていることでも知られています。

柿は栄養豊富な果物で、ビタミンCやβカロテン、食物繊維、カリウムなどを含んでいます。特にビタミンCは抗酸化作用などで知られ、日々の健康維持に役立つと期待されている栄養素のひとつです。柿を加熱すると、これらの栄養素がどのように変化するのか気になるところですよね。

柿を加熱することで増える栄養とは

前述の通り、柿には抗酸化作用や老化予防、風邪予防、高血圧予防などの効果があり、栄養価の高い果物。

さらに、加熱することで一部の栄養が増加することが分かっています。それは「GABA」と「シトルリン」です。

ストレス緩和や睡眠の質向上、血圧改善、リラックス効果などをもたらすアミノ酸「GABA」は、加熱によって約3倍に増加します。また、筋肉痛の緩和や疲労軽減、血流促進に役立つ「シトルリン」も、生の状態に比べて約2倍に増えるとされています。

電子レンジやオーブンで手軽に柿を温めることができます。温めることで甘みが増したり食感が柔らかくなることも特徴です。温かい柿はデザートとしてだけでなく、料理のトッピングやソースの素材としても使いやすいことから、新たな食べ方を見つけることもできるでしょう。

また、加熱によりタンニンが和らぐことで渋みが苦手な人でもチャレンジしやすくなる可能性もあり、加熱することで柿を楽しみやすくなるでしょう。

さまざまな食べ方を試してみて

柿はそのままでも栄養たっぷりですが、加熱することによって「GABA」や「シトルリン」が増加すると言われています。これらの効果を希望する人は加熱してから食べるとよいでしょう。食べ方次第で、柿がもっと身近で健康的な秋の味覚になるかもしれません。

これから寒くなる季節、温かい柿スイーツや料理でほっと一息つく時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

監修者：かきねキッチン小池三代子（Instagram／ブログ／X）

管理栄養士×保育士｜実務経験13年｜現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。