意外と読めない？【漢字クイズ】「木通」はなんと読む？→気になる正解は？

日本には美味しい秋の味覚がたくさんありますよね。

秋刀魚、南瓜、薩摩芋など、実は難読漢字の宝庫でもあります。今回ご紹介する「木通」も、そんな秋の味覚の中のひとつ。なかなか目にする機会は少ないですが、とても美味しい果物ですよ。

問題

「木通」はなんと読む？

「木通」は「あけび」と読みます。

アケビ科のつる性落葉低木で、山地に自生します。春に紫色の小花が咲いて、秋になると楕円形の果実ができ、熟すと縦に裂けます。つるの中は空洞になっていて、空気を通すことができます。そのため、「木通」という漢字をあてるようになったと言われています。

興味深いのは、アケビは果実だけではなく、つるの部分も古くから利用されてきた点です。
漢方では「木通（もくつう）」という生薬名で呼ばれ、利尿・消炎・通経などの作用があるとされます。膀胱炎やむくみ、月経不順などの症状に使われることもあり、山の恵みを暮らしに取り入れてきた先人の知恵を感じますね。

なお、現在の漢方の世界では、アケビだけでなく近縁の植物が代用されることもありますが、“木通”という名前が伝統的にアケビと深く結びついていることに変わりはありません。

参考文献：大辞林

文（編集）：そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします！