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「あまりにも生々しい」「最後まで観られるかな…」“覚悟を決めて観たい”一作…朝ドラ女優の“圧巻演技”が光る秀逸ドラマ

  • 2025.12.13

視聴者の心を捉え、時代を超えて語り継がれる「名作ドラマ」。それは単なる娯楽を超え、人々の価値観や記憶に深く刻み込まれます。この特集では、放送当時から現在に至るまで圧倒的な支持と高い評価を得続ける珠玉の作品をセレクト。今回ご紹介するのは、ドラマ『彼女たちの犯罪』です。“普通の幸せ”を求めたはずの3人の女性が、なぜ犯罪に手を染めたのか──。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ 

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舞台「シャイニングな女たち」開幕前会見に出席 さとうほなみ(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『彼女たちの犯罪』(読売テレビ・日本テレビ系)
  • 放送期間:2023年7月20日~9月21日

容姿端麗で仕事も順調、でも恋愛だけがうまくいかないOL・繭美(深川麻衣)。ハイスペックな医師と結婚し高級住宅街に暮らすも、家庭では使用人のような扱いを受ける主婦・由香里(前田敦子)。理想に燃え刑事課に配属された新人刑事・理子(石井杏奈)は、使命感と現実の狭間で揺れている。

立場も性格も異なる3人の女性が、ある失踪事件をきっかけに交錯し、それぞれの“普通の幸せ”への渇望が、やがて彼女たちを犯罪へと導いていく。愛人、主婦、刑事──彼女たちは敵か、味方か、それとも…。次々と明かされる秘密と裏の顔、ほころび始める完璧な犯罪。事件の真相に迫るスリリングな展開と、女性たちの心の闇が交差する心理サスペンスが、見る者の心を掴んで離さない。彼女たちの選択は、果たして罪か、それとも救いか。

美しく、危うく、切ない──『彼女たちの犯罪』が描く女たちの裏の顔

ドラマ『彼女たちの犯罪』は、横関大さんによる小説『彼女たちの犯罪』(幻冬舎文庫)を原作とした実写ドラマ化作品です。立場も性格も異なる3人の女性が、ある失踪事件をきっかけに運命を狂わせていくスリリングなサスペンスです。OL・繭美、専業主婦・由香里、新人刑事・理子という一見交わるはずのない3人が、それぞれの孤独や欲望に突き動かされ、やがて“犯罪”という名の選択に至るまでを描きます。静かに、そして確実に崩れていく日常の恐ろしさが胸に迫る一作です。

本作で玉名翠を演じたさとうほなみさんは、静かな眼差しと抑制された仕草で複雑な心情を表現し、物語をミステリアスに際立たせる存在となりました。由香里は悲しい過去を背負った翠と交流を重ねるにつれ、物語は大きく形を変えていきます。3人の女性をとりまく物語の鍵を握る人物として、見事に視聴者を惹きつけました。一方、さとうさんは現在放送中の連続テレビ小説『ばけばけ』に遊女・なみ役で出演中です。家族のために身を売る覚悟を抱えながらも明るさを失わない姿が共感を呼びました。

サスペンスと庶民劇という異なるジャンルで、静かな強さと感情の奥行きを自在に演じ分けるさとうほなみさんの快演は、観る者に「生きることの矛盾と希望」を鮮やかに突きつけています。

SNSでも話題沸騰!“民放の限界を超えた”女たちの心理サスペンス

先の読めない展開と、幾重にも重なった伏線を見事に回収し、視聴者を驚かせた本作。SNSでは「あまりにも生々しい」「最後まで観られるかな…」と語る視聴者に対し、劇中の「見届けて」という言葉がまるで見透かしたかのように響き、「見届けるよ」と感情を共有する声が広がっています。

ドラマ『彼女たちの犯罪』は、ただのサスペンスではなく、登場人物たちの心の揺れや葛藤を丁寧に描くことで、視聴者の“感情の奥”に触れてくる作品です。苦しくても目を逸らせない、そんな“見届ける覚悟”を視聴者に促す力が、この作品にはあります。感情を揺さぶる展開と、共感を呼ぶセリフの数々が、今後の展開への期待と不安を同時に煽り、まさに“見届ける”価値のあるドラマです。


※記事は執筆時点の情報です