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管理栄養士「腸内細菌が活性化するかも」→そのまま食べるだけだともったいない『秋のフルーツ』とは?

  • 2025.11.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

今スーパーや果物店には秋のフルーツがずらりと並んでいます。どれもそのまま食べて美味しいのは間違いなし。ただ、管理栄養士の観点から見ると「そのまま食べるだけ」では少しもったいないという声もあります。秋のフルーツに含まれる成分をうまく活用すると、腸内細菌の活動が活性化する可能性があるのです。

今回は、秋に楽しみたいフルーツの魅力と、腸内環境との関わりを探ってみましょう。

干し柿がもたらす腸内環境への影響

秋が旬の果物の中で、今回注目したいのは「柿」です。柿はそのまま食べてももちろん栄養があります。まず、豊富なビタミン類が含まれています。その中でも特にビタミンCの含有量が多く、果物の中でも注目されています。ビタミンCは細胞の健康を保つのに役立つ成分だとされ、多くのフルーツに共通して含まれていますが、柿もその1つです。

また柿には、ビタミンAの元となるβ-カロテンが含まれているのも特徴です。β-カロテンは体内でビタミンAに変わるとされ、肌の健康維持に関係するとされています。さらに、食物繊維も豊富なため、整腸作用役割が期待されます。

さらに、カリウムというミネラルも豊富に含まれており、余分な塩分を体外に排出する働きがあります。カリウムは体内の水分バランスを保つための役割をもっています。

そんな中注目したいのは、柿を乾燥させて作る「干し柿」です。干し柿が腸内環境にいいと言われる大きなポイントは、その食物繊維の存在です。食物繊維は腸の動きを整え、便通をサポートする働きがあるとして知られています。特に干し柿は、生柿に比べて水分が飛んで栄養が凝縮されているため、食物繊維が相対的に豊富になっています。

食物繊維には大きく分けて「不溶性」と「水溶性」の2種類がありますが、干し柿には両方がバランスよく含まれているとされます。不溶性繊維は腸を刺激し、便のカサを増やして蠕動運動を活発にし排出を促す役割を担う一方、水溶性繊維は水に溶けてゲル状になり、腸内の有害物質の吸着や腸内細菌のエサになることが指摘されています。これによって、腸内環境のを整えることが期待されるのです。

もっと楽しもう!『秋のフルーツ干し柿』のおいしい活用法

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

干し柿は伝統的な冬のおやつですが、そのまま食べるだけでなく、腸内環境を意識した食生活の一部に上手に取り入れられるでしょう。たとえば、ヨーグルトやナッツと合わせて食べたり、小さく刻んでサラダやシリアルにトッピングしたりすれば、味に変化が生まれます。

とはいえ、糖質も多めなので食べすぎには注意が必要です。1日1~2個程度を目安に楽しむのがよいでしょう。

そのままだけでなく、干し柿も楽しんでみて

秋の味覚といえばさまざまありますが、干し柿は長く保存が利き、手軽に食べられる季節のフルーツです。糖度が高く甘みたっぷりなのでおやつやちょっとした満足感を求める時にぴったり。加えて、食物繊維が腸内細菌を元気にする役割があり、腸活にも効果的です。

ただ食べるだけでなく、ヨーグルトやナッツなどと組み合わせて楽しむのもよいでしょう。今が旬のフルーツを思う存分楽しんでみてくださいね。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。