LVMH メティエ ダール「アーティスト・イン・レジデンス」より、米澤柊『光の傷』展がパリで開催

2015年に創設されたLVMH メティエ ダールは、持続可能性に重点を置きながらイノベーションを促進する、卓越した技術と先進的な思考を持つマニュファクチャーと職人のグローバルなネットワークだ。今回、LVMH メティエ ダールの第9回「アーティスト・イン・レジデンス」に新進気鋭の日本人アーティスト・米澤柊を選出。その成果として『光の傷（Scars of Light）』展をフランス・パリで開催する。

日本で初めて開催された本プログラムにおいて米澤は、岡山県・井原市のデニム生地マニュファクチャー、クロキ株式会社を拠点に職人技の世界に深く没入しながら創作。藍染や織布、工場に響くリズム、井原を取り巻く自然環境や瀬戸内の光といった多様な要素から着想を得ているほか、美星天文台で目にした惑星の整列や瀬戸内海で出会ったクラゲからも大きなインスピレーションを受けている。結果、デニム生地を柔らかくも強靭な“宇宙”として再解釈し、記憶と時間、テクノロジーと職人技の詩的な共鳴を探る、33点の作品が完成した。

米澤は今回のレジデンスについて、「この6カ月間で、初めて目にするものに無数に出会い、また異なる角度から世界を見直す機会に恵まれました。新しい風景を探索し、クロキの工場のリズムに身を浸しながらそこに響く”声”を探る試みは、とても新鮮で刺激的でした」と語っている。『光の傷』展は、10月31日（金）まで一般公開。伝統的なサヴォ アフェール（匠の技）を新たなかたちで再解釈した米澤の作品をぜひ堪能して。

LVMH メティエ ダール「アーティスト・イン・レジデンス」 米澤柊『光の傷』展

日時／〜2025年10月31日（金）

会場／LVMH メティエ ダール ショールーム「La Main (The Hand)」69 Rue Réaumur, Paris 75002

開館時間／11:00〜17:00

入場料／無料

※来場にはLVMH メティエ ダールの公式SNSでの事前登録が必要

Text: Nanami Kobayashi

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