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バスツアーに応募殺到!海辺のマチの熱烈スカウト作戦で待望の運転手がやってきた!

  • 2025.10.18

マチの人口も増えて、バスの運転手も確保。
一石二鳥の取り組みが、注目されています。

札幌市のじょうてつバスは、2025年12月のダイヤ改正で利用者が少ない地下鉄真駒内駅と中央区の啓明ターミナルを結ぶ路線を廃止すると発表しました。

また、札幌中心部と定山渓を結ぶ路線についても減便し、直行便や真駒内駅発着に振り替える予定です。

北海道内で相次ぐ、路線バスの廃止や減便。理由は深刻な「運転手の不足」です。

特に地方では深刻な問題になっています。
新ひだか町にある静内のバス停を訪れると…

Sitakke

時刻表の文字はかなりまばら…バスの本数が少ないことがわかります。
10月からは、ここからさらに減便するというお知らせも貼られています。

そんな地方のマチに、待望の運転手がやってきたといいます!

「応募者が結構殺到して」
「本当にびっくり」

地元もバス会社も大喜び!
画期的なスカウト作戦を深掘りしました。

路線バスの「試乗体験」をツアーに

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人口約2万人の北海道新ひだか町。

新ひだか町・まちづくり推進課の中村真也係長がPRするのは、最長1年間、お試しで暮らせる住宅を用意して、マチの魅力を体験してもらう「移住体験」です。

「こちらは3LDKの部屋になっていて、元校長先生の住宅なのですごく立派な住宅」

人口減少を食い止めようと2006年に始めたところ、ここ数年の「移住ブーム」も手伝って、思わぬヒット。
体験者が、次々とマチへの「定住」を決めたのです。

中村真也係長は「ほぼ道外の方が利便性の部分でも暮らしやすいマチになっているので、生活のしやすさを体験してもらえたら」と話します。

このヒットに着目したのが、日高地方の7つの町で作る協議会です。

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人気の「移住体験」に加え、日高地方を路線バスでめぐる「試乗体験」をセットにした、モニターツアーを企画したのです。

その理由はなんなのでしょうか。

モニターツアーから運転手に

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日高7町の対策協議会・田中朋寧さんは「今まで人口減少で乗客が少ない視点で、減便はあったけれども、バス事業者から『それよりも運転手が足りない』という話があって企画した」と話します。

2021年にJR日高線の、鵡川と様似の間が廃止。
「住民の足」はバス会社2社が担っていますが、運転手の不足で、元々の路線の維持が難しくなっています。

日高に住んで、日高でバス運転手になってもらいたい。

協議会は、ツアーの参加者に、旅費を最大10万円補助。
沿線の雰囲気や、バス運転手の魅力を体験してもらい、宿泊は、素敵な公営住宅で「移住」体験。
最大級のおもてなしをしました。

モニターツアー大成功!

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2024年、モニターツアーに参加した台湾出身の林慶銘さんは、日高の風景と住民の温かさに惚れ込み、様似町に移住を決めました。

「空気がきれいだし、人も少ないけれども、本当に周辺の住民も親切だし、しかも住み心地もいい」

ジェイ・アール北海道バスに入社し、先週、運転手デビュー。
路線の存続が危ぶまれた、旧JR日高線の沿線の運行を任されています。

ジェイ・アール北海道バス総務部の山崎禎明係長は「すごく本気度が高くて”すぐ採用しよう”と思える人たちだった。とてもありがたい企画だった」と話します。

林慶銘さんは「日高の周辺は走行しやすいと聞いた。それも一番魅力的だと思った」と話しています。

全国での事例

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2024年のツアー参加者から、林さんを含めて3人が、バス会社に就職しました。
地方での運転手確保の新たなモデルになりそうです。

対策協議会の田中朋寧さんは「こういった取り組みを通じて、全国・全道的な問題になっている運転手不足を解消していけたら」と話します。

鉄道がありませんので、マチもバス会社も路線を守らなくてはなりません。
そのため取材したバス会社では、札幌圏で勤務する運転手を日高の営業所に配置転換して運行してきました。

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今回現地での採用が決まったことで、日高に配置転換されていた運転手を、運転手不足がより著しい札幌圏の勤務に戻すことも可能になるそうです。

運転手不足は全国共通の悩み。
あの手この手でのスカウトが盛んです。

各地であの手この手

オホーツク地方の美幌町では、全国で初めて、「地域おこし協力隊」の男性2人をバス運転手に任命。
町内のバス会社に派遣し、路線バスやスクールバスで活躍しています。

苫小牧市のバス会社は 北海道で初めて、聴覚に障害がある男性を企業の通勤バスの運転手として採用し、注目されています。

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苫小牧市のバス会社「日軽北海道」で運転手になった大沢勇一さん(2024年8月)

札幌市は3月、バス会社や出版社などと協定を結び、外国人材の運転手の養成を進めています。
岡山市では先行して外国人運転手が活躍しています。

札幌市は、外国人の免許取得や日本語学習のサポートをして2028年度には運用させたい考えです。

地域の足をどう守っていくのか。バス会社や行政の工夫も必要ですが、住民も考える必要がありそうです。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年9月25日)の情報に基づきます。

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