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死産したわが子と初対面。小さな棺をのぞくと…赤ちゃんを見た家族の想いは?<お空に行ったきみ>

  • 2025.10.16

かばのきさんは、娘のこつぶちゃんを育てながら不妊治療に通っています。そして、人工授精の末、待望の第2子を授かりました。
しかし、ある日の妊婦健診で医師から、染色体異常のリスクがあることを告げられます。
 

初期胎児ドックという検査の結果、先天異常の可能性を指摘され、より正確な診断が可能な絨毛検査(じゅうもうけんさ)を強く勧められますが、その検査の前におなかの赤ちゃんの心拍が停止していることが判明しました。

かばのきさんは安堵と悲しみの狭間で揺れながらも、6日後に分娩処置のために入院することになりました。

心の傷は癒えないものの、かばのきさんは入院までの期間におなかの赤ちゃんとかけがえのない時間を過ごし、ついに入院日を迎えます。

激しい痛みを伴う前処置を乗り越え、ついに陣痛が開始。まだまだ軽い痛みに「これからかなぁ」とかばのきさんが身構えた瞬間破水し、分娩が始まります。

かばのきさんは長女のときのお産と比べて、予想外の進行の早さに戸惑いながらも、小さな、小さな赤ちゃんを出産するのでした。

※初期胎児ドック…胎児に染色体異常の可能性やその他の身体的疾患がないか調べるためのより精密な超音波検査。

※絨毛検査…胎盤の一部である絨毛を採取して、胎児の染色体や遺伝子の状態を調べる検査。

※不妊治療、死産についての表現があります。苦手な方は閲覧をお控えください。また、医療行為や症状については専門家にお尋ねください。

穏やかな家族団らんの時間

出産を終えたその日にこつぶちゃんと夫が来院し、3人で赤ちゃんと対面します。

かばのきさんの母が手作りした、小さな棺。
きれいな刺しゅうが施された白いハンカチに包まれ、小さな赤ちゃんがちょこんと横たわっていました。

「小さな手足や鼻、ピンク色の皮膚……

どこを見ても本当に、本当にかわいかった」

小さすぎる赤ちゃんを家族3人で見つめながら、温かい時間を過ごしたのでした。

▼赤ちゃんに会う前は「気持ち悪いと思ってしまうんじゃないか」と不安を抱えていたという、かばのきさん。しかし、実際に対面したわが子は、そんなことは1ミリも思うこともなく、心の底から「かわいくて愛しい私の赤ちゃんだ」、と思ったそうです。
つらく痛い処置・出産を終えてようやく会えた赤ちゃんを、家族そろって温かい気持ちで迎えられて良かったですね。

※棺の準備や赤ちゃんとの対面、へその緒の確認等が可能かどうかは、産院の方針やご家族の希望によって異なります。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。


監修者:助産師 関根直子

筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。ベビーカレンダーでは、妊娠中や子育て期に寄り添い、分かりやすくためになる記事作りを心がけている。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。


著者:マンガ家・イラストレーター かばのき

ベビーカレンダー編集部

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