加速するAI時代【“AIに奪われる仕事”TOP6】あなたは大丈夫…生き残るために必要なことは？

AIに奪われる可能性が高い仕事について

近年、AI（人工知能）の進化は目覚ましいものがあり、私たちの生活だけでなく、仕事のあり方にも大きな変化をもたらし始めています。特に生成AIの登場は、これまで人間にしかできないとされてきた業務にも影響を及ぼしつつあります。あなたの今の仕事は、AIに代替される可能性が高いかもしれません。そして、AI時代を生き抜くためには、どのようなスキルが必要になるか見ていきましょう。

AIは、人間よりも「速さ」「正確さ」「疲労のなさ」において圧倒的な優位性を持っています。そのため、AIが得意とする分野の仕事から代替が進むと考えられています。AIが代替しやすい仕事には主に、定型的でルールが明確な作業が多い（ルーティンワーク）、反復性が高く単純作業が多い、情報処理の「正確性」と「速度」が求められる仕事が挙げられます。

職種で言うと、一般事務職、データ入力、書類作成、在庫管理、経理の仕訳、コールセンターなど、マニュアル化されたルーティンワークなどがあります。スーパー・コンビニ店員、レジ打ちや品出し、在庫管理、定型的な作業も該当するでしょう。銀行員や窓口業務、データの集計、複雑な計算など、正確性が求められる定型業務も、AIによるデータ分析やチャットボットが導入されつつあります。自動運転技術の発展により運転操作がAIに代替される可能性もあると言われ、すでに無人運転を導入している路線もあります。ほかにも、Webライター/コピーライターのような定型的な記事作成や情報収集、要約などは生成AIが得意とする分野です。クリエイティブな要素や独自性の低い業務は代替が進んでいます。

一方でAIに代替されにくい仕事もあります。例えば、感情・コミュニケーション・心理が関わる仕事として、カウンセラー・セラピストは人間にしかできない領域です。介護職・看護師（温かいケアや個別対応）、営業職（顧客の心理を読み取る、複雑な交渉）、教育関係（学習者の感情や理解度に合わせた柔軟な指導）も該当します。また、創造性・独創性が求められる芸術家・クリエイター（独自のアート、音楽、ストーリー制作）、戦略コンサルタント（本質的な課題の見極め、柔軟で独創的な解決策の提案）、研究者・科学者（新しい理論の構築や仮説検証）なども挙げられます。マニュアル通りにいかない状況に応じた柔軟な対応や倫理的・道徳的な判断が必要な分野では、医師・外科医（患者の総合的な判断と緊急時の処置）、弁護士・法曹関係者（複雑な法解釈、裁判戦略の立案）、施工管理者（予期せぬ現場の状況への対応や判断）が該当するでしょう。

今後AI時代を生き抜くためにどんな工夫をしていけばいいのか……。AIに仕事が奪われる時代は、AIを“道具”として使いこなし、人間ならではの価値を提供する能力が求められてくるでしょう。具体例としては、 AIを使いこなす能力（AIリテラシー）、クリエイティビティと問題解決能力、コミュニケーションと共感力を鍛えることは重要と言えるでしょう。AIを恐れるのではなく、業務効率化のための強力なツールとして活用する能力や、AIに任せられない「創造性」「独創性」「論理的思考力」を高めることは必須と言えます。特に、本質的な課題を見抜き新しいアイデアで解決する力は人間の資産といえます。そこに加えて、複雑な課題を解決したり、チームをまとめたり、顧客と信頼関係を築いたりするには、高いコミュニケーション能力や共感力が不可欠です。

AIは、私たちから全ての仕事を奪うわけではなく“単純作業から解放し、人間がより高度で創造的な仕事に集中できる”機会を与えてくれる存在でもあります。この変化の波をチャンスと捉え、自身のスキルアップにつなげていくことが今後の課題になってくるでしょう。

（LASISA編集部）