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管理栄養士「できるだけ避けて」→実は『柿』と相性の悪い食べ物があった…食べ合わせが"NGな食材"とは?

  • 2025.10.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

秋になると、甘くてジューシーな柿が市場に並び、多くの人が楽しみにしていますよね。ビタミンCや食物繊維も豊富で健康に良さそうなイメージの柿ですが、実は食べ合わせによっては、ちょっと気をつけたいポイントがあることをご存じでしょうか?

今回は管理栄養士の視点も踏まえつつ、柿と相性がよくない食べ物とは何か、食べ合わせで気をつけるべきポイントについてわかりやすく紹介します。

柿の栄養について知っておこう

季節が深まると食べたくなるのが、甘くてとろけるような旨みを持つ柿。おやつやデザート、さらには料理の一部としても人気ですよね。柿はいわゆる「果物」の中でも特にビタミンCが豊富に含まれていることで知られています。ビタミンCは、体の調子を整えるサポートをするとされる栄養素で、普段の食生活で不足しがちな人も多い成分です。

また、柿にはカリウムや食物繊維も豊富に含まれています。例えばカリウムは体内のナトリウムを調整しやすくすると考えられ、食物繊維は腸内環境の整えに関係すると言われています。

こうした多彩な栄養がバランスよく含まれた柿ですが、実はさつまいもと一緒に食べるのは避けたほうがよいと言われているのです。

柿とさつまいもが相性が悪いと言われる理由とは

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

柿とさつまいも、どちらも秋の味覚として愛されていますが、実はこの2つを合わせて食べるとあまり良くないとされることをご存じでしょうか?

柿とさつまいもはどちらも糖質が豊富な食材です。柿には果糖やブドウ糖が多く含まれていて、甘みが強いのが特徴。さつまいももまた、貯蔵や加熱によってデンプンが糖に変わることで甘みが増し、食物繊維を多く含むため体内での消化吸収がゆっくりながらも糖質量は多い食物です。

このように、糖質が多い食品同士を一緒に摂ると、一時的に血糖値が上がりやすくなる可能性が指摘されています。血糖のコントロールが気になる方には、柿とさつまいもの組み合わせは注意したほうが良いとされる場合があります。

さらに、柿に含まれるタンニンは、さつまいもに含まれるデンプンと結合して消化機能に影響を与えるといった見解もあります。実際に、柿を多く食べると胃の中で胃石と呼ばれる塊ができる場合もあるため、消化の負担が増えることも考えられているのです。

※柿に含まれるタンニン(シブオール)が胃酸と混ざり、周りの食物繊維を巻き込んで「柿胃石」という塊になることがあります。

ただし、これらの影響は個人差も大きく、「絶対に避けるべき」というわけではありません。柿やさつまいもはそれぞれビタミンや食物繊維が豊富な体に嬉しい食材ですので、食べ方の工夫でおいしく楽しむのがおすすめです。

たとえば、柿は食後のおやつとして単独で味わい、さつまいもは主食やおかずと組み合わせるなど、食べるタイミングをずらすのもひとつの方法です。また、柿とさつまいもを同時に大量に食べるのを避け、量を調整しながら摂ることで消化への負担を軽減できるかもしれません。

季節の食材との上手な付き合い方で美味しく彩る秋の食卓

柿とさつまいもは、それぞれが魅力的な秋の味覚です。合わせて楽しみたいところですが、消化への負担を考慮すると、管理栄養士からは「できるだけ避けてください」との助言もあります。とはいえ、適量を守ったり、食べる時間を分けたりして調整すれば、秋ならではの食材を思い切り味わうことは十分可能です。

季節の変わり目は体調を崩しやすいので、体の様子に気を配りながら、旬の食材から得られる栄養素もしっかり取り入れていきましょう。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。