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『善玉菌を増やしたい人』に食べてほしい → 管理栄養士が教える食べ物…味噌、キムチ、そして“意外なもう1つ”は?

  • 2025.10.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康や美容に注目が集まる中で、「善玉菌」という言葉を耳にする機会が増えました。善玉菌は体の中、とくに腸内で働く細菌の一種で、私たちの体調を支える重要な存在として知られています。ただ、「善玉菌を増やしたいけれど、何をどうすればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

実は、毎日の食事にちょっとした工夫を加えるだけでも、善玉菌を増やすサポートになると考えられています。この記事では、管理栄養士の視点から、「味噌」や「キムチ」といったお馴染みの発酵食品に加えて、「意外なもう1つの食べ物」についても紹介します。

善玉菌の正体とは?なぜ体に必要なの?

「善玉菌」は、腸内にすむ微生物のうち、私たちの体にとって良い働きをする菌の総称です。腸の中には数百兆から数千兆の菌が存在していて、これは「腸内フローラ」とも呼ばれます。この中で、健康維持に役立つ菌を「善玉菌」、逆に増えすぎると体に負担をかけやすいものを「悪玉菌」、それ以外の比較的中立な菌を「日和見菌」と呼んでいます。

代表的な善玉菌としては、ビフィズス菌や乳酸菌がよく知られています。例えば味噌やキムチなどの発酵食品に含まれている乳酸菌は、腸の環境を弱酸性に保つことで悪玉菌の増殖を抑えたり、栄養の吸収を助けたりすると考えられています。善玉菌は、腸の働きをサポートし、消化や免疫にも影響を与える可能性が指摘されています。

また、善玉菌は私たちの腸のバランスを整えるだけでなく、ビタミンの合成や有害物質の分解にも関わっているという報告もあります。もちろん、まだ研究段階のものも多いですが、善玉菌が体にとって重要な役割を果たす存在であることは広く認識されています。

実はアスパラガスも摂取したい食材の1つ

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

味噌やキムチは発酵食品として知られており、腸にいいというイメージも強いですが、もう1つ注目したいのは『アスパラガス』です。アスパラガスはビタミンやミネラルの宝庫として知られていますが、特に注目したいのは「プレバイオティクス」としての成分である「水溶性食物繊維」や「オリゴ糖」です。
プレバイオティクスは腸内環境を整える上で重要な役割を果たし、善玉菌のエサとなって腸内で発酵しやすいものが、アスパラガスには豊富に含まれているとされます。

その中でも「イヌリン」という水溶性の食物繊維が特徴的です。イヌリンは体内で消化されにくく、大腸まで届いて善玉菌の一種であるビフィズス菌などの増殖を促すと考えられています。善玉菌が増えることで腸内環境のバランスが良くなり、お腹の調子を整えやすくなる可能性が指摘されています。

さらにアスパラガスにはビタミンC、ビタミンE、カリウムなども含まれており、これらは体の調子を整えるサポート役として知られています。例えば、カリウムは水分バランスの維持や筋肉の収縮や弛緩に関わっているため、腸の動きにも間接的に影響を与えやすいと考えられます。

身近な発酵食品で自分らしい腸内ケアを始めよう!

味噌やキムチ、そして意外なもう1つとしてご紹介したアスパラガスは、どれも身近で手に入りやすく、食卓に気軽に取り入れやすい食品です。

もちろんこれだけを食べていればいいというわけではなく、バランス良い食事を心がけながら、これらの食品を摂取することを意識していきましょう。無理なく自分のペースで、バランスのよい食事を楽しみながら、腸の健康を意識してみてくださいね。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。