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管理栄養士「一度やってみて」→実は『冷凍保存』したほうが旨味がアップする“食材”とは?

  • 2025.10.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

忙しい毎日、食材の保存に冷凍庫は欠かせないアイテムですよね。でも「冷凍すると味が落ちる」「食感が悪くなる」と思って敬遠している人も多いはず。実は、一部の食材は冷凍することで旨味がアップするという話、ご存じでしょうか?ただ単に長持ちさせるだけでなく、味の深みや風味が増すこともあるんです。今回はそんな「冷凍保存」で美味しくなる食材の秘密に迫ってみましょう。

冷凍すると旨味がアップする食材は『しじみ』だった!

冷凍すると旨味がアップする食材として『しじみ』について紐解いていきましょう。

しじみは小さい体ながら、実はさまざまな栄養をバランスよく含んでいます。特に注目されるのが、ビタミンB群やミネラル、アミノ酸です。ビタミンB12は動物性食品のなかでも多量に含まれています。また、鉄分や亜鉛といったミネラルも豊富で、これらは体内でエネルギー代謝や免疫機能のサポートに関わっています。

さらに、しじみに含まれるオルニチンというアミノ酸は、肝臓の働きを支えたり、疲労回復に役立つといわれています。オルニチンの含有量は貝類のなかでもしじみが特に多いといわれており、しじみはヘルシーなだけでなく、身体に欠かせない栄養素を補いやすい食材です。

冷凍保存がしじみの旨味を引き立てる理由とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

新鮮なしじみの美味しさは周知の通りですが、冷凍保存することによって味わいが変化することをご存じでしょうか。しじみを冷凍すると、細胞内の水分が凍る際に細胞膜を破壊しやすくなることで、独特のコクや旨味成分が外に出やすくなるとされています。

冷凍することで、オルニチンやグルタミン酸といった栄養や旨み成分が増加。特に、急速冷凍ではなく約マイナス4度でゆっくり冷凍することで、オルニチンは最大8倍に増えるとされています。

家庭用冷凍庫(約マイナス18度)では、ポリ袋に入れて新聞紙で包むなどして冷気が直接当たらないように工夫すると良いでしょう。冷凍前に砂抜きをしておき、調理時は凍ったまま使えます。保存期間は約2か月です。味噌汁などは溶け出した旨味も味わえるため、より美味しさを感じられるでしょう。

新たな美味しさを体験してみよう

冷凍保存は初期剤の保存期間を延ばす便利な方法ですが、同時に旨味成分が変化して味わいが深くなる食材があることがわかりました。しじみは旨味成分がアップするため、味噌汁などに最適です。

もちろん、冷凍の仕方や解凍方法で差が出るため、前述のポイントをおさえておきましょう。冷凍保存をうまく活用することで、食材の美味しさの新しい一面を発見できるかもしれません。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。