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管理栄養士「今日からやめて」→実は『みかん』を劣化させている…意外とやりがちな“NGな保存法”とは?

  • 2025.10.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

みかんは手軽に食べられる冬の人気果物ですよね。甘くてジューシー、ビタミンCも摂れておやつや朝食にもぴったり。でも、ついついやってしまいがちな保存方法が、実はみかんの味や鮮度を落としてしまうことがあるとしたら?管理栄養士も気をつけてほしいと指摘する、みかんの意外な“NG保存法”を知ると、もっと美味しくみかんを楽しめるかもしれません。

今回は、そのポイントと正しい保存法を見ていきましょう。

みかんに含まれる栄養をチェック!

みかんは手軽なだけでなく、ビタミン類や食物繊維が豊富です。特に有名なのは「ビタミンC」。みかん1個100gの場合(可食部75gと仮定)、ビタミンCが約24mg程度含まれていると言われています。ビタミンCは、体の調子をととのえるサポートをするとされています。一般的な成人の場合、1日に約100mgビタミンCの摂取が推奨されていますが、みかんは1日4個食べると補える計算になります。

また、みかんに含まれる食物繊維は、水溶性のペクチンが豊富で、腸内環境を整えてくれる作用も。加えて、カリウムもみかんの特徴的な栄養の1つ。カリウムは細胞内外の水分調整に関わることが示唆されており、みかんを食べることで体内の水分バランスを保ち、むくみの解消に役立つと言われています。

ついやってしまうみかんの“NG保存法”とは何?その理由を探る

みかんの保存でよくある間違いは「冷蔵庫にそのままドサッと入れること」です。多くの人はみかんを長持ちさせるために、すぐに冷蔵庫に入れることがベストと思い込みがち。

また、ビニール袋に入れて密閉保存するのもNGです。なぜなら、みかんの皮は呼吸していて、水分がこもると傷みやすくなるからです。密閉された状態では湿気がこもり、みかんの表面が湿ってしまいカビが生えることもあります。また、みかんに生えたカビは他のものにも伝染してしまうため、購入したタイミングで必ずチェックするようにしましょう。

さらに、みかんを重ねて大量に放置するのも気をつけたいポイントです。重さで実がつぶれたり皮が傷ついたりすると、そこから劣化が進みやすくなるからです。

管理栄養士がおすすめする適切な環境とは

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

みかんを美味しく長持ちさせるためには、適度な温度と湿度、そして風通しの良さがキーポイントです。常温保存が向いているとはよく言われますが、実はこれは冬場の気温が低く、かつ湿度が低い環境の場合に限ります。暖房の効いた部屋で長時間置くと、みかんの劣化が進んでしまうため注意が必要です。

ベストな保存方法のひとつは、「風通しの良い涼しい場所(5~10度)」に置くことです。例えば玄関、冷暗所など、直射日光を避けた場所が理想的。ダンボールのままではなく、1個ずつ新聞紙に包んだり網かごに広げておくと、空気が循環しやすくなります。こうすることで、みかんの呼吸機能を妨げずに劣化を抑えられる可能性があります。

冷蔵庫で保存する場合は、野菜室にいれるとよいでしょう。

もうひとつのポイントは、ヘタを下にして保存すること。ヘタから呼吸や水分の蒸散が行われるため、ヘタを上にすると乾燥しやすく、雑菌も入りやすくなります。特にダンボールで保存する際は、ヘタを下にして並べることで鮮度を保ちやすくなります。

美味しいみかんを長く楽しむために、保存方法を見直してみよう

まとめると、みかんを美味しく保存するには冷蔵庫にドサッと入れたり、ビニール袋で密閉するのはおすすめできません。常温の風通しが良い涼しい場所が基本ですが、温度や湿度に応じて冷蔵保存も併用しましょう。

せっかくの美味しいみかん、少しの工夫でよりおいしく、長く味わえる保存習慣をぜひ取り入れてみてください。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。