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健康寿命を伸ばす『バランスの取れた食事』…結局何を食べたら良いの?!管理栄養士が徹底解説

  • 2025.10.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「健康寿命」という言葉を聞いたことがありますか?健康寿命とは、病気や不調で生活が制限されることなく、自立した日常生活を送れる期間のことです。毎日を自分らしく元気に過ごすためには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。しかし、実際に「何をどう食べればいいの?」と思う人は多いはず。

そこで今回は、管理栄養士の視点から、健康寿命を伸ばすための基本的な食事のポイントや、具体的な献立をわかりやすく解説します。今日からできる食生活の見直しで、元気に長生きできる体づくりを目指しましょう!

健康寿命を伸ばすカギは「バランスの取れた食事」の基本を理解すること

健康寿命を伸ばすために、栄養バランスの良い食事が欠かせないと分かっていても、具体的に何をどれだけどう食べればいいのかがイメージしにくい方が多いのではないでしょうか。

「バランスの良い食事」の基本は、五大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル)を、過不足なく摂ることです。外食や加工食品ばかりの食事や、単品メニューの食事が続くと栄養バランスが崩れやすく、糖質や脂質の過剰摂取や野菜不足に陥りがち。これが体重増加や生活習慣病のリスクを高め、健康寿命の短縮につながる可能性があります。

だからこそ、日々の食事で「何を」「どのくらい」食べるかを知り、バランスよく食材を組み合わせる工夫が不可欠になるのです。

具体的に何を食べる?管理栄養士おすすめの理想的なメニュー

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、バランスの良い食事を具体的にイメージしていきましょう。管理栄養士が薦める基本は次の3つの柱です。

  •  主食:エネルギー源の炭水化物
    毎食、お茶碗1杯相当の白米を基本に、パンやうどんなどを欠かさずに摂りましょう。おにぎりやパンだけで食事を済ませてしまったり、逆に主食を抜いてしまったりすることは、エネルギー不足を引き起こし、代謝を悪くさせてしまいます。主食には玄米や雑穀、全粒粉を取り入れると食物繊維やビタミン・ミネラルの摂取量アップに繋がります。

  •  主菜:良質なタンパク質
    肉・魚・卵・大豆製品(豆腐、納豆など)をローテーションでバランスよく。脂質を多く含む肉ばかりに偏らないようにに注意しましょう。青魚(サバ、サンマ、イワシ)はDHAやEPAなどの良質な脂質も含み健康的です。1食で摂る量は、手のひら1枚分を目安にすると良いでしょう。

  • 副菜:野菜・海藻・きのこ類
    ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜は1日に350g摂るのが理想です。1食あたり、片手に山盛り1杯分が目安となります。かなり多く感じてしまう方も多いとは思いますが、炒めたりスープにすることでかさが減るのでおすすめです。
    また、脂質も健康な体づくりには欠かせません。ただし、バターなどの動物性脂肪は控え、オリーブオイルやナッツ、魚の脂などを良質な脂質を優先的に選ぶのがポイントです。

飲料は水やお茶を中心にし、甘いジュースやアルコールは控えめにし、飲むときは適量を守ることが大切です。

ここまで見てきたポイントを踏まえると、こんなメニューが理想的な食事と言えるでしょう。

  • 主食:雑穀入りごはん
  • 主菜:焼き魚(サバの塩焼き)
  • 副菜:ほうれん草のおひたし、野菜たっぷり具だくさん味噌汁

和食なら、このような定食型の献立にすると自然とバランスが整ってきます。洋食の場合でも、パスタやカレーだけの単品メニューにならないように、具だくさんのスープを添えたり、付け合わせに野菜をプラスしてあげると、栄養バランスが整った献立となります。
このように「主食・主菜・副菜」をバランスよく3種以上組み合わせることが、健康寿命を延ばす土台になります。

生活に取り入れやすいバランス食で健康に

健康寿命を伸ばすには、「バランスの取れた食事」を意識することが大切です。。五大栄養素を過不足なく摂ること、特にタンパク質や野菜をしっかり摂ることがポイント。

はじめから完璧を目指すのではなく、続けられる範囲でバランスを意識することが、日々の体調を整え、生活習慣病の予防につながるでしょう。毎食、主食・主菜・副菜を揃えることを心がけ、旬の食材や良質な脂質を選ぶ習慣を少しずつ作って行きましょう。

ぜひ今日の食事から意識を変えて、いつまでも自分らしく元気に過ごせる体づくりを始めてみませんか?


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。