意外と読めない？【漢字クイズ】「総帥」はなんと読む？→気になる正解は？

いつの時代にも人々を束ねるリーダーは存在し、ドラマや映画ではそういう人たちが英雄のように描かれることも少なくありません。では、そのような人を漢字ではどのように表現するのでしょうか？

今回は「総帥」という言葉をご紹介します。あなたは正しく読むことができますか？

問題

「総帥」はなんと読む？

たった一画で大きな違い

「帥」という漢字は「師」と間違えられることが多く、「総帥」を「そうし」と読むのはよくある間違いです。

「総帥」は「そうすい」と読むのが正しく、「全軍を率いて指揮をとる人」や「最高指揮官」のことを指します。軍隊に限らず、企業や財閥など、組織の長であればこの言葉を使います。

「総」は元々「多くの糸などをたばねる」ことを指す漢字でしたが、そこから派生して「多くのものを集め合わせる」「まとめる」という意味を持つようになりました。さらに「帥」には「率いる」や「従える」というような意味があり、この二字が組み合わさることで、「総帥」は多くの人々をまとめ率いるような最高指揮官を指すようになったとされています。

軍隊と関わりの深い漢字

かつて、大日本帝国憲法下の日本には「統帥権（とうすいけん）」というものが存在していました。軍隊の最高指揮権として天皇だけに与えられた権利でした。

このように「帥」を使った言葉には軍隊と関わるものも多く、他にも「元帥（げんすい）」「将帥（しょうすい）」などがあります。

一つの読み方を覚えたら、いろんな漢字に派生して意味なども考えると楽しいかもしれません。

---

参考文献：明鏡国語辞典、新漢語林

文（編集）：そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします！