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焼き魚に添えてある『ピンクの食べ物』→管理栄養士が教える役割と食べ方とは?

  • 2025.10.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

焼き魚の皿に、ちょこんと添えられている“ピンク色の食べ物”、皆さんは何だかご存知ですか?実は料理全体のバランスや味わいを引き立てる大切な役割を担っているんです。

今回は、管理栄養士の視点からこの“ピンクの食べ物”の正体や、その栄養的な役割、そしておすすめの食べ方まで詳しく解説します。

ピンクの食べ物の正体の『はじかみ』…その役割とは?

焼き魚の皿に、添えられている、“ピンク色の食べ物”。これは『はじかみ』という名前で、生姜の芽の部分を柔らかい食感になるよう栽培したもので、柔らかいため生で食べることができます。鮮やかなピンク色は料理に華やかさを添え、食欲をそそる視覚的な効果をもたらすといわれています。

はじかみの最もよく知られる役割は、口の中をさっぱりさせる「口直し」としての機能です。焼き魚の脂っこさや魚特有の香りをリセットし、次の一口をよりおいしく感じさせる手助けをしています。加えて抗菌作用がある生姜の成分が、食中毒予防として重宝されていたとする説もあります。現在は、主に味のリフレッシュ効果や見た目の華やかさのために添えられていることがほとんどです。

さらに日本の食文化において、はじかみには「縁起物」の意味合いもあります。シャキッとした生姜の鮮やかな色味が、お祝いの席や料亭の料理に彩りを加え、食卓を華やかに演出する役割を担っています。

はじかみはどうやって食べる?知られざる楽しみ方と注意点

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

はじかみをどうやって食べるかは、地域や好みによって異なります。一般的には、焼き魚に添えられたはじかみは、いったん端によけて魚を食べ進め、最後に口に含むことで口の中をさっぱりとさせることができます。食べ方のポイントは一気に大量に食べるのではなく、少しずつ食べること。生姜のピリッとした辛みが強いため、たくさんに食べると辛さや刺激が強く感じられることもあります。赤い部分は硬いこともあるので無理して食べる必要はありません。

お寿司を食べる際にガリ(甘酢生姜)を間に食べるのと似た感覚で、焼き魚との相性を考えて使うと効果的です。はじかみに含まれる酸や塩分が気になる場合は食べる量に気をつけると良いでしょう。

また、絶対に食べなければいけないというわけではないので、好みに応じて食べる食べないを決めてくださいね。

『はじかみ』は口の中のリセットに

焼き魚に添えられている鮮やかなピンク色の『はじかみ』は、単なる飾りではなく、食事をよりおいしく感じさせる役割を持っています。口直しとしての効果があり、魚の脂の重さや独特の香りを和らげることで、次の一口をさっぱり楽しませてくれる存在です。また彩りや席の華やかさを演出する縁起物的な役割も果たしています。

食卓に彩りとさわやかさを添えるはじかみを、焼き魚と一緒にぜひ試してみてください。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。