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車送迎を要求した理由って…たった1足のブーツが招いた“決定的な亀裂”|友達を足に使う人

  • 2025.9.24

親友だから、当たり前だと思ってた。穏やかで幸せな日常。優しい夫に支えられ、何でも話せる親友がいた。でも、その完璧な日常に、小さな車が運ぶ「違和感」が隠れていた。親友のためと信じていたささやかな親切は、いつしか心を蝕む棘になっていく。「親友だから」そう思う人こそ、大切しようと思える物語です。『友達を足に使う人』をごらんください。

サオリとの関係が一歩進んだと思っていたあすか。しかし、会う当日、サオリはわずかな荷物でわざわざコンビニへ立ち寄ることを要求する。結局何も変わっていない彼女の態度に、あすかの怒りが爆発。その結果、サオリから一方的に自分を正当化する長文LINEが送られ、二人の関係は決定的な亀裂を迎える。

きっとこれで親友も分かってくれるはず

ママリ

ガソリン代の話をして、お互いに一歩進んだ関係になれたと、私は信じていた。それから月日は流れ、サオリと会う当日。私は彼女の家まで迎えに行く約束だった。

「そろそろそっちに向かうね。家まであと10分くらいかな」

信号待ちでLINEを送ると、サオリからすぐに返事が来た。

「了解だよ!ちょっとフリマアプリの荷物をコンビニから発送したいから、私を迎えに来てもらったら、車でコンビニまで行ってもらえない?」

彼女の家からコンビニまでは歩いて5分。私と会う前にできるはずなのに、なぜ車で?違和感が満載な要求だった。

「それなら、コンビニで待ち合わせにしようか。そっちの方が早いと思うし!」

私は精一杯、冷静を装い、遠回しに断りの言葉を伝えた。するとサオリはこう言った。

「うーん、荷物がちょっと重いんだよねえ。無理そうなら大丈夫~!」

そんなに大きい荷物、私がいなかったらどうする気だったんだろう。もしや、私がここに来る日を狙って発送しようとしてるのだろうか。そんな気がしてしまった。

何も伝わっていなかった親友

ママリ

「わかった、じゃあ先に寄ってから行くね」

どれだけの荷物なのかちょっと気になりつつサオリの家に到着すると、彼女が手にしていたのは、ブーツ一足が入った小さな段ボール箱。正直、そこまで大きくて重いものではない。彼女が軽々と持っているのを見て、私は「どういう神経してるの?」と問い詰めたくなった。

ガソリン代の話をした時、わざわざ仕事中に電話までかけてきて謝ってくれたはずなのに、結局、彼女は全く変わっていなかった。コンビニでの用事を済ませ、車に戻ってきたサオリに対して、私はこらえきれず、不満を直接ぶつけてしまった。

「ねえ、こういう発送ってさ、私と会う前に済ませられなかった?車でこなきゃダメだったのかな」

私の言葉に、サオリは一瞬固まった。

「え、どうしたの?荷物が重いから車でお願いしただけじゃん。しかもさっき、無理ならいいって言ったよね」

場の雰囲気は一気に冷え込んだ。このできごとをきっかけに、私たちの関係は大きく揺らぎ始めた。

親友と衝突

ママリ

そして、翌日。サオリから長文のLINEが届いた。

「あすか、1日経って考えたんだけど、ちょっと言いたいことがあるの。

1:ガソリン代がキツいって言うなら、最初から車出せないって言ってほしかった。いいって言ったのに、車出すって言ったのはあすかだよね?
2:コンビニに行くのも、そんなに嫌ならはっきり断ってほしかった。一度引き受けてくれたら、本当に問題ないと思うよこっちは。
3:不満があるなら、その都度言ってくれなきゃわからないよ。終わってから言われるのすごく嫌だ。
4:私はあすかの選んだお店に行くって言ったじゃん。あすかの希望に合わせてるんだから、交通手段くらい気を回してくれてもよくない?」

彼女は自分が被害者であるかのように主張した。自分の不満だけをぶつけてくる彼女の態度に、私はさらに不信感を募らせていった。今まで何度も感じていた違和感の正体が、この瞬間に明確になった気がした。

サオリは、私を都合のいい人間として見ていたのかもしれない。そう思うと、悔しさと悲しさが同時に込み上げてきた。

あとがき:親友という関係に亀裂が

この話では、サオリが自身の都合ばかりを押し付け、あすかの気持ちを全く理解しようとしない様子が描かれています。彼女が送ってきた長文LINEは、自分の非を認めず、むしろあすかを責める内容でした。この出来事は、あすかの中で「親友」という関係の定義を揺るがします。これまで何度も感じていた違和感の正体が、この瞬間に明確になりました。大切なのは、相手の気持ちを想像し、尊重することなのです。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

著者:ゆずプー

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