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25年前リリース→50万枚を売り上げた“異色なのに調和する”赤いソング ハロプロ横断ユニットが残した“予測不能な一曲”

  • 2025.10.12

25年前、街を歩けば卒業や新生活を控えたざわめきが空気に混じっていた。そんな春先、突然現れたのは、見慣れた顔と少し意外な顔が組み合わさった、不思議なユニットだった。

ハロー!プロジェクトの人気メンバーが一堂に会して生まれた“シャッフルユニット”という試みだった。

あか組4『赤い日記帳』(作詞・作曲:つんく)――2000年3月8日発売

赤をテーマに据えたタイトルは、聴く前から強烈な存在感を放っていた。

異色の顔ぶれが織りなした化学反応

あか組4は、モーニング娘。から中澤裕子後藤真希、T&Cボンバー(太陽とシスコムーン)から信田美帆、そしてココナッツ娘。からダニエルという4人で構成された。キャリアも年齢も異なる4人の組み合わせは、当時のファンにとってまさに“予測不能なカード”だった。最年長である中澤が引き締め役となり、経験豊富な信田が安定感を添え、そしてフレッシュな後藤とダニエルが彩りを加える。年齢や個性の違いが、曲そのものに独特のバランスを与えていた。

つんくが描いた「赤」のイメージ

プロデュースを手がけたつんくは自身のブログで、このユニットを「ファン感謝デー」のような企画と表現している。普段は交わることの少ないメンバーがひとつの作品を作るときに生まれるエネルギーを形にしたかったのだと。

『赤い日記帳』はその言葉通り、美しいメロディーに強いビートを組み合わせた“歌い上げ系”。「曲のイメージは何ですか」と問われれば「赤」と即答できると語るほど、徹底した色彩感が宿っている

大きな成果と確かな足跡

このシングルは50万枚を売り上げるヒットを記録した。当時の女性アイドルグループにおける派生ユニットのシングルとしては異例の成功だったといえるだろう。実験に見えつつも、結果として商業的な成果を残したことは、シャッフルユニット企画の意義を世間に強く示した。また、同じ時期に結成された「黄色5」「青色7」との対比も話題となり、定番化させる布石にもなった。

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2011年、『a-nation』10周年イベントの発表会見に登場した後藤真希 (C)SANKEI

成長を刻んだ一曲

つんくは、後藤真希がこの経験を通じて成長したと語っている。ソロやモーニング娘。とは違う場で、異なる世代やバックグラウンドを持つメンバーと組むことで磨かれた表現力。その過程が後の彼女のキャリアを支える力となったことは間違いない。ユニットという枠組みを越え、メンバーたちが互いに刺激し合った痕跡は、この曲を聴き返すたびに浮かび上がってくる。

赤が示した情熱の余韻

『赤い日記帳』は、単なるアイドルソングにとどまらない。赤という色が象徴する情熱や躍動、そして少しの切なさまでを封じ込めた一曲だ。今振り返れば、これは2000年代のハロー!プロジェクトが持っていた“遊び心と本気の間に生まれる輝き”を象徴しているのかもしれない。春の空気に混じった赤い情熱は、25年を経てもなお鮮やかに蘇る。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。