『サンマ』に大根おろしは必要？→管理栄養士が教える“食べ合わせのヒミツ”とは

2025.10.6

秋の味覚といえば、やっぱりサンマ。焼きサンマに添えられる大根おろしは、まさに日本の定番スタイルですよね。でも、「本当に大根おろしは必要なのか？」と疑問に思ったことはありませんか？「さっぱりして美味しいから欠かせない」という声もあれば、「単なるおまけだと思っていた」という人もいます。実は管理栄養士の視点から見ると、大根おろしの存在には意外な意味合いと効果が隠されているんです。今回は、そんな秋の味覚の鉄板トッピング、大根おろしの必要性について深掘りし、その“答え”を探ってみましょう。

サンマに大根おろしが添えられる理由、その栄養と役割とは？

サンマといえば脂の乗った秋の魚。その油分を大根おろしがさっぱりと中和して、食べやすくしてくれるのが一般的なイメージです。大根には消化酵素の「アミラーゼ」が含まれているため、脂っこい料理の胃もたれ防止に役立つとされています。つまり、大根おろしを添えることは、口当たりの良さだけでなく、消化促進のメリットも期待できるわけです。

また、大根おろしにはビタミンCや食物繊維も含まれており、栄養面でもプラスの効果があります。一方、サンマにはタンパク質や良質な脂質、DHA・EPAなどの健康に良い脂肪酸が豊富に含まれており、大根おろしはサンマには含まれない栄養素を補い、消化をサポートしてくれる強い味方と言えます。

大根おろしは必須じゃない？管理栄養士が語る意外な“本音”

結論から言うと、大根おろしは「サンマに必ず必要」というわけではありません。管理栄養士は「もちろん大根おろしがあると食事の満足度や消化面でのメリットは大きいが、「なくても問題ない」と言っています。

実際、シンプルに塩でサンマの脂の旨味を味わうのも美味しいですし、しょうゆだけで十分という人も多いのです。大根おろしが苦手な人や、手間を省きたい場合には無理に添える必要はなく、無理に「定番」にこだわらなくてもよいという意見もあります。

また、大根おろしを別の野菜や柑橘系のトッピングに変えることも、アレンジとしておすすめです。大根おろしは消化を助ける役割がありますが、生の野菜や果物に含まれるビタミンや酵素もまた優れたサポーターになります。

大根おろしは秋のサンマを引き立てる良きパートナー

サンマに大根おろしは、確かに昔からの定番の組み合わせで、消化促進や味の調和にも役立っています。しかし管理栄養士によれば、「絶対に必要」というよりは、“あるとより楽しめる”存在とのこと。苦手な方は無理せずほかの味付けやトッピングを試すのもおすすめですし、食事は楽しむことが一番大事。

秋の美味しいサンマを、自分好みのスタイルで味わうことで、食卓はもっと豊かに、もっと楽しくなるでしょう。

監修者：工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。