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管理栄養士「できるだけやらないで」→良かれと思ってやっていたのに…『レバー』のNGな調理法とは?

  • 2025.9.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康にいいと知られているレバー。鉄分やビタミンA、B群が豊富で、「体に良いから」と積極的に食べている方も多いはず。でも、実は管理栄養士が「できるだけやらないで」と注意する調理法が存在するって知っていますか?

この記事では、そんな“知らなかった!”を防ぐため、レバーのNGな調理法についてわかりやすく解説します。

レバーを牛乳に浸す問題の本質とは?知っておきたい基本知識

レバーの下処理として牛乳に浸す方法は、一部のレシピや伝統的な家庭料理で見られることがあります。その目的は主に「臭みや苦み」を中和させること。牛乳のたんぱく質がレバーの血液成分と結びつき、臭みの原因物質を包み込むと考えられているためです。

一方で、牛乳に浸すことで水分を多く含み、べちゃっとした口当たりになったり、牛乳臭さを感じたりすることがあります。また、牛乳によってレバーの一部のビタミンやミネラルが溶け出しやすくなり、栄養価が下がる可能性もあります。さらに、浸けている間に牛乳自体が腐敗しやすく、食品衛生上のリスクも増大します。

つまり、牛乳に浸すことで必ずしも「臭みを完全に取れる」わけではなく、逆に食味や栄養面、衛生面でデメリットが目立つというのが実態。これらの問題点は、レバーのおいしさを引き出すにはかなり大きなマイナスとなります。

代わりに実践したい!レバーの臭み取り&下処理の正しいやり方

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、レバーをおいしく食べるためにはどうすればいいのでしょうか?

まず、臭みなどが気になる場合は淡い塩水に浸すことで血抜きと臭み軽減が両立できます。これにより、食感も損なわずに済みます。

また、流水でよく洗いながら血の塊や余分な脂肪をしっかり取り除くことも重要です。加えて、水気をよく拭き取り、レバーを薄切りにしてから生姜や酒、みりんといった下味のついた液に短時間漬けると、臭みが抑えられて風味が引き立ちます。

調理時には必ず中まで十分に火を通すことが基本。レバー特有のクセが気になる場合、炒めたり焼いたりする前に一度軽く茹でる「湯通し」も効果的です。これらの方法は食感や味を良好に保ちつつ、衛生面でも安心して食べられます。

牛乳ではなく塩水で臭みを消そう

レバーを牛乳に浸す方法は広く知られていますが、実はデメリットがあることがわかりました。しっかり水洗いし、塩水や酒で下味をつける、適切に火を通す。この基本を押さえれば、レバー特有のクセも減っておいしく食べられますし、安全面の不安もなくなります。牛乳に頼らずとも十分においしいレバー料理が作れるのです。

これからレバーを調理する際は、ぜひ今回のポイントを思い出してみてくださいね。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。