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管理栄養士が教える、“更年期の体が喜ぶ”食べ物…しょうが、黒ごま、そして“意外なもう1つ”は?

  • 2025.10.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

更年期に入ると、多くの女性が経験する「ホットフラッシュ」。突然の顔や体のほてり、発汗に悩む方は少なくありません。薬に頼らず何とかしたいけれど、どうすればいいの?そんな疑問を持つ方に朗報です。

管理栄養士の視点から、実は体の内側からケアできる「食べ物」の力をご紹介。しょうがや黒ごま、そして意外な食べ物があなたの更年期の不調を助けてくれるかもしれません。

ホットフラッシュの原因と食事による緩和の可能性

ホットフラッシュは、更年期に急激なホルモンバランスの変化で体温調節が乱れ、顔や体が急に熱くなり汗をかく症状。長時間続いたり、日常生活に支障が出ることも多いです。これには女性ホルモンの一種であるエストロゲンの減少が大きく関わっています。エストロゲンは体温調節や血流の調整をサポートしているため、減ることで自律神経も乱れがちに。

この状態を改善するために、薬以外の方法として注目されているのが「食事」。特定の食品が血流改善や体温調節、さらにはホルモンバランスのサポートに役立つ可能性があります。たとえば、しょうがは体温バランスをとり、血行を良くすることで知られ、黒ごまは抗酸化作用や女性ホルモンに似た成分を含むため、更年期の不快症状にプラスに働くと考えられています。

しょうが:独特の辛味成分「ジンゲロール」や「ショウガオール」が血流を促進。これにより、冷え解消や体の代謝アップに寄与し、ホットフラッシュの症状緩和に役立つとされています。日常的にお茶や料理に取り入れやすいのも嬉しいポイントです。

黒ごま:セサミンやビタミンEを豊富に含み、抗酸化作用で体の酸化ストレスを抑制し、更年期の肌や体調をサポート。また、セサミンはエストロゲン受容体に作用し、ホルモンバランスの乱れにアプローチする可能性も注目されています。黒ごまをすりつぶしてご飯やヨーグルトにかけるだけで手軽に摂取できます。

実は『バナナ』が更年期の体をサポートしてくれる

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

実は更年期ケアにおすすめしたいのが「バナナ」です。バナナに含まれるカリウムは体のむくみを解消し、血圧の安定にも貢献。さらにバナナにはマグネシウムやビタミンB6も豊富で、これらは自律神経や神経伝達物質の働きを助け、精神面の不安やストレス緩和に役立つため、間接的にホットフラッシュの症状軽減をサポートすると考えられています。

バナナはそのまま食べてもいいですし、スムージーやバナナジュースにすることで他の栄養と一緒に手軽に摂ることができます。また、スナックや甘いお菓子の代わりにおやつとして食べるのもよいでしょう。

更年期に負けない体づくりを目指そう

更年期の体はいつもとは違うサインを出しています。ホットフラッシュのようなつらい症状は、食生活の工夫で少しずつ楽にすることが可能です。しょうがは毎朝のスムージーや紅茶に加え、黒ごまは毎食料理に入れて摂るのが続けやすいでしょう。バナナも手軽なおやつになるので忙しい時でも無理なく取り入れやすい食品のひとつです。

ただし、これらの食品はあくまでサポート役。症状が重い場合や生活に大きな影響がある場合は、医師に相談することをおすすめします。日々の小さな工夫として、食べ物で体を内側から労わりながら、更年期を健やかに乗り越えましょう。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。