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管理栄養士「眠れない人は食べてほしい」→睡眠の質を高める3つの食材

  • 2025.11.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」そんな睡眠の悩みは、多くの人が経験する深刻なストレスです。睡眠不足は日中のパフォーマンス低下や気分の落ち込みにもつながり、生活の質に大きく影響します。実は、食生活のちょっとした工夫が睡眠の質向上に役立つかもしれません。

管理栄養士の視点から、眠りの質を高める可能性がある食材を3つご紹介します。

睡眠の質を整える食の役割とは?

質の良い睡眠は心身の健康維持に欠かせない要素です。睡眠は、睡眠環境を整えることはもちろんですが、食事との関係にも注目が集まっています。

例えば、トリプトファンという必須アミノ酸は、体内でセロトニンやメラトニンに変換され、これらは睡眠リズムの調節に関わっているとされます。また、マグネシウムやビタミンB6なども神経伝達物質の合成に役立つ可能性が示唆されています。

こうした事実から、睡眠の質を整えるためにはバランスの良い食事が推奨されており、特にトリプトファンを含む食品を適度に摂ることが推奨されています。

管理栄養士おすすめの『3つの食材』とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ではトリプトファンを多く含む食材にはどんなものがあるのか見ていきましょう。今回は3つの食材を紹介します。

  • 牛乳やヨーグルト
    トリプトファンを含む乳製品は、睡眠に関係のあるホルモンの材料として注目されています。暖かいミルクはリラックス効果とともに睡眠導入の一助になるとされています。ただし飲み過ぎは胃腸に負担を与えるため牛乳ならコップ1杯程度など、適量を心がけたいところです。

  • バナナ
    バナナにはトリプトファンのほかにマグネシウム、カリウム、ビタミンB6が豊富に含まれています。これらは筋肉の緊張を和らげるなどの働きをすると考えられており、寝つきを穏やかにするといわれています。夜食や寝る前の軽いスナックとして取り入れる選択肢のひとつです。

  • ナッツ類(アーモンド・くるみなど)
    ナッツは良質な脂質のほか、トリプトファンやメラトニンの前駆体を含んでいます。また、ビタミンEやマグネシウムも摂れるため睡眠の質を支える栄養として人気があります。食べ過ぎに注意しながら少量を夜間の間食として取り入れる方法が考えられます。

これらの食材を大量に摂取するのではなく、毎日さまざまな組み合わせでバランス良く摂ることで睡眠環境の整備に役立つでしょう。

また、睡眠の質を上げるためには食事の工夫だけでなく、生活習慣全体を見直すことも重要です。例えば、規則正しい睡眠スケジュールの設定や、寝る前のスマートフォン・パソコンの画面を控えること、適度な運動なども必要です。さらに、アルコールの摂取は入眠を促すこともありますが、睡眠サイクルの乱れにつながる可能性が指摘されているため注意しましょう。

日々の食事でできる睡眠の質の改善

睡眠の悩みは簡単には解消しないこともありますが、例えば寝る1時間前に温かい牛乳を1杯飲む、夕食にバナナを加えてみる、夜の軽いスナックにナッツを選ぶなど、徐々に取り入れてみるのも良いでしょう。

まずはこれらの食材を取り入れたり、生活習慣を改善したりしてみてはいかがでしょうか。また、改善されない場合や、日常生活に支障が出る場合は専門家や医療機関に相談してみましょう。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。