1. トップ
  2. 管理栄養士「なるべく食べて」気分の落ち込みが減るかも…幸せホルモンを増やす3つの食材

管理栄養士「なるべく食べて」気分の落ち込みが減るかも…幸せホルモンを増やす3つの食材

  • 2025.11.7
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

気分が沈んだり、なんとなくやる気が出ない日って、誰にでもありますよね。そんなとき、実は“食べるもの”が気分に影響しているかもしれないことをご存じでしょうか?管理栄養士の視点から見ると、特定の食材が「幸せホルモン」と呼ばれる物質の元になる栄養素を含んでいることが注目されています。

今回は、そんな幸せホルモンに関わる3つの食材を取り上げて、食の面から気持ちのサポートについて考えてみましょう。

幸せホルモンって?食事でそのチカラが増す理由に迫る

「幸せホルモン」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?主にセロトニンやドーパミン、オキシトシンなどがその代表で、心の安定や幸福感に関わっていると言われています。これらのホルモンは脳内で作られるため、直接食べ物から摂取することはできませんが、ホルモンの材料や働きを助ける成分を食事から取り入れることが注目されているんです。

例えば、セロトニンは「トリプトファン」というアミノ酸を原料として作られます。トリプトファンは体内で作れない必須アミノ酸なので、積極的に食べ物から摂取する必要があります。また、このトリプトファンが効率よく脳に届くには、炭水化物の適切な摂取も関係しているという見解があります。

加えて、ドーパミンやオキシトシンにも間接的に関わる栄養素が存在します。つまり心の状態と食事は切っても切れない関係とも言えそうです。

“幸せホルモン”を増やすかもしれない食材とは?

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどんな食材が話題になっているのでしょうか。ここでは管理栄養士の視点からおすすめしたい3つの食材をご紹介します。もちろん、単に食べるだけでなく、バランスを考えながら食事全体を調整することが大切です。

  • ナッツ類(特にアーモンドやクルミ)
    ビタミンEやマグネシウムが豊富で、神経の働きやホルモンバランスを保つサポート役とされています。マグネシウムはリラックス効果と関連するとされることもあり、気持ちを穏やかにしたい方に適しているかもしれません。

  • バナナ
    トリプトファンの供給源のひとつ。さらにビタミンB6も含み、これはトリプトファンからセロトニンを作る過程に関与しています。手軽に食べやすいフルーツとして、日々のリフレッシュに取り込みやすい食材です。

  • サバなどの青魚
    オメガ3脂肪酸が豊富で、脳の機能をサポートする働きがあるとされており、セロトニンの分泌促進に関わる可能性が示唆されています。また、抗炎症作用の可能性もあり、総合的に健康を支える食品として注目されています。

これらの食材を無理なく取り入れながら、主食・副菜と組み合わせて豊かな食生活を目指してみるとよいでしょう。

一方で注意したいのは偏りすぎないこと。栄養素は単独ではなく、お互いに助け合うように働くため、いろいろな食材をバランスよく食べることが心の健康維持にもよいと考えられます。また、ストレスや睡眠不足も気分に影響するため、食事だけに頼らず生活習慣全体を整えることが望ましいでしょう。

食事からも心を元気に

ここまで紹介したように、気分の落ち込みを和らげるかもしれない幸せホルモンに関連する食材は、普段の食卓にも比較的取り入れやすいものばかりです。食事は単に空腹を満たすだけものではなく、心の健康にも関係しています。もちろん、食材を変えただけで全部が解決されるわけではありませんが、自分の気分や体調と相談しながら、いろいろなものを楽しんで食べることは暮らしに彩りを添えるヒントになるでしょう。

心にも体にも優しい食事で、ケアしていきましょう。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。