1. トップ
  2. 管理栄養士「実はそのまま使えます」 栄養が逃げ出さない…『乾物』を戻さず使うコツ

管理栄養士「実はそのまま使えます」 栄養が逃げ出さない…『乾物』を戻さず使うコツ

  • 2025.11.6
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

乾物は、保存性が高く手軽に栄養を取り入れられる優秀な食材で、忙しい日でも、さっと使える家庭の味方です。ところが「戻すのが面倒」「時間がかかる」という理由から、活用しきれず眠らせてしまっている人も多いのではないでしょうか。実は、管理栄養士いわく「戻さずにそのまま使う」調理法があるといいます。

この記事では、乾物の魅力を最大限に生かすための「戻さず使うコツ」や「注意点」をわかりやすくご紹介します。

乾物を戻さず使うメリットとは

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

乾物は水で戻すことで食感を柔らかくし、調理しやすくするのが基本の調理法。しかしながら、戻し汁には、水溶性のビタミンやミネラルなどが溶けだしており、これらを捨ててしまうのは勿体無いですよね。そのため、戻さず使う方法にも次のようなメリットがあります。

乾物を戻さずに使うメリット

  • 水溶性の栄養素を無駄にしない
  • 食材の味わいや旨みが逃げにくい
  • 下ごしらえの手間が省けて時短調理につながることもある

ここでは代表的な乾物の特徴と使い方のコツを紹介します。

  • 切り干し大根:細かく刻んでサッと洗い、そのまま煮物や炒め物に。煮汁をじっくり吸って柔らかくなるため戻さなくてもOK。
  • 高野豆腐:細かく崩して味噌汁などにいれると、短時間でふんわりし、戻す手間を省けます。もともと一口サイズのものも販売されています。
  • 干し椎茸:薄くスライスされた状態で乾燥させたタイプは、スープや炒め物に直接いれて調理することも可能。

こうした使い方は、栄養素の流出を抑えつつ調理もスムーズに進むメリットがあります。ただし、乾物の種類や料理内容によっては戻した方が食感や味の面で好ましい場合や、通常のレシピよりも水分を追加して作る工夫が必要な場合も。乾物を取り扱う際は目的や好み、使い方に応じて選ぶと良いでしょう。

手軽に楽しもう!乾物を戻さず使うレシピ3選

ここからは実際に試したくなる簡単レシピの一例をご紹介します。

  • 乾燥ひじきの煮物
    乾燥ひじきを洗わずにそのまま鍋に加え、たっぷりのだしと調味料でじっくり煮込みます。火を通しながら自然に戻るので、戻し時間は不要。にんじんや油揚げなど具材も一緒に入れて栄養満点です。

  • 干し椎茸入りスープ
    スライスされた干し椎茸をを細切りにして、そのままスープの鍋に加えます。加熱する煮えるうちに自然に柔らかくなり、椎茸の旨味がスープ全体に広がります。鶏肉や野菜と合わせると風味豊かに。

  • 切り干し大根の即席和え物
    細かく刻んだ切り干し大根をサッと洗って水気を切り、、醤油やごま油、ごまなどと和えます。乾物ならではのシャキシャキした歯ごたえを楽しめ、簡単に一品完成。

どのレシピも、乾物の戻し時間を省くことで気軽に挑戦できます。最初は少量で試し、好みの食感に調整してみるのがおすすめです。

乾物の新しい使い方を取り入れてみよう

乾物は昔ながらの食材ですが、実は栄養も風味もぎゅっと詰まった“賢いストック食材”です。戻す方法を工夫することで栄養の損失を減らし、調理時間の短縮にもつながります。

普段の料理に乾物を上手に取り入れることで、食卓のバリエーションが広がるのはもちろん、無駄なく使い切るエコな食生活にもつながりそうです。「戻すのが面倒」「時間がかかりそう」と思っていた方ほど、意外な手軽さに驚くはず!手軽に美味しく楽しめる新しい調理法にぜひチャレンジしてみてくださいね。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。