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管理栄養士「下痢のときは避けて」→避けたほうがいい『食べ物』とは

  • 2025.11.5
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

下痢に悩まされるとき、何を食べたらいいのか迷うことがありますよね。水分補給は大切ですが、口にするものによっては症状が長引いたり、悪化してしまう可能性もあります。

今回は管理栄養士の見解を参考に、下痢のときに避けたほうがいい食べ物について詳しく解説します。

下痢のときに選ばないほうがよい食べ物とは?

下痢の原因には感染症や食あたり、ストレス、過剰な脂肪摂取などさまざまありますが、いずれの場合も腸が敏感な状態になっていることが多いです。このため、消化に負担がかかる食べ物や、腸を刺激しやすい成分を含む食材は避けたほうがよいとされます。

具体的には以下のような特徴があります。

  • 脂肪分が多いもの
    脂質は消化が難しく、腸に負担をかけやすいとされています。揚げ物や脂の多い肉類、バターやクリームなどの乳製品が該当します。

  • 刺激物や香辛料
    唐辛子やコショウ、カレー粉など強い刺激のある香辛料は腸壁を刺激し、症状を悪化させる場合があります。

  • 繊維質が多すぎるもの
    食物繊維は通常は便通改善に役立ちますが、下痢の時は生野菜や果物の皮、キノコ類など不溶性の食物繊維は腸にとって負担となってしまいます。

  • 乳糖を多く含む食品
    乳糖不耐症の人は牛乳やチーズなどの乳製品を摂ると症状が強くなる可能性が指摘されています。

  • カフェイン含有飲料
    コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインが腸を刺激して下痢を促す場合があります。

腸の負担を軽減するために、これらのポイントを意識して食べ物を選ぶことが大切です。

下痢のときにおすすめの食べ物は?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、下痢のときにはどのような食べ物を摂ると腸にやさしいのでしょうか。管理栄養士によると、基本は消化に良くて刺激の少ないものが中心になります。

  • おかゆやうどん
    水分が多くて消化がしやすく、腸への負担が少ないので安心して食べやすい食品です。

  • 加熱した野菜や果物
    人参やカボチャなどを煮て柔らかくしたものは繊維質が柔らかくなり胃腸にやさしいとされています。

  • 低脂肪のたんぱく源
    鶏胸肉の蒸し物や白身魚、茶わん蒸しなど油脂が少ないものが好ましいでしょう。

  • 十分な水分補給
    脱水症状を避けるために、スポーツドリンクや経口補水液が推奨されることもあります(ただし甘すぎるものは控えたほうが良い場合もあります)。

また、食事は少量ずつ、回数を分けて摂ることも腸への負担軽減に役立つとされています。

今回ご紹介した避けたほうがよい食べ物リストと、おすすめの食べ物例はあくまで一般的な見解をもとにした内容です。実際には体質や症状の程度により向き不向きが異なることがあるため、医師や管理栄養士に聞いてみるのもよいでしょう。

胃腸の負担をなるべく避ける食事を

下痢のときは、腸への刺激や負担をできるだけ抑えることが大切です。揚げ物や脂肪分の多い肉、刺激の強い香辛料、食物繊維が豊富な食材、体質によっては乳糖を含む乳製品は、症状が出ている間は控えめにするとよいでしょう。代わりに、おかゆやうどん、加熱した野菜や低脂肪のたんぱく質を取り入れて、体調に合わせた食事を心がけてみてください。

下痢のときだけでなく、普段から腸にやさしい食生活を意識すると、健康維持にもつながるでしょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。