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管理栄養士「1日1個以上は避けて」→実は食べ過ぎに注意したほうがいい『今が旬の果物』とは?

  • 2025.11.4
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

季節の果物は甘くてジューシーで、つい手が伸びてしまいますよね。特に今の時期は、スーパーや市場に並ぶ旬の果物が多く、つい「毎日食べたい」と感じる方も多いでしょう。でも、管理栄養士の中には「1日1個以上は避けたほうがいい」とされる果物があるのをご存じでしょうか?

今回は、今が旬の果物の中でも、食べ過ぎに注意したほうがいいものに注目し、その理由や特徴を掘り下げてみます。果物の健康に役立つ面と、少し気をつけたほうがよいポイントを両方知って、賢く美味しく楽しんでいきましょう。

秋のごちそう・りんごの栄養と体へのメリットとは?

秋から冬にかけて旬を迎えるりんごは、甘くてシャキシャキとした食感で、つい手が伸びてしまう果物。「1日1個のりんごで医者いらず」と言う言葉を聞いたことのある方も多いはずです。

まず注目したいのは、りんごに含まれる豊富な栄養素です。りんごは水分が約85%と多く、さっぱりとした味わいのなかにさまざまな栄養が詰まっています。代表的な栄養素には以下のようなものがあります。

  • 食物繊維(ペクチン)
  • ビタミンC
  • カリウム
  • ポリフェノール(抗酸化物質)
  • 微量の葉酸やビタミンK

その中でも特に注目したいのが食物繊維の一種、ペクチンです。ペクチンは水溶性食物繊維の一種で、腸内環境を整える働きがあります。

加えて、りんごには「ポリフェノール」という抗酸化物質も含まれています。ポリフェノールは、体の中で発生する“酸化(さびつき)”を抑える働きがあるといわれ、健康や美容のサポートに役立つ成分として注目されています。特に、りんごの皮の部分に多く含まれているため、可能であれば皮ごと食べるとよりしっかり摂れます。

また、ビタミンCは免疫のサポートや皮膚の健康維持に関わっています。カリウムについては体内の水分バランスを調整するといった見解があり、高血圧の予防・改善に効果が期待されます。

甘くて美味しい旬のりんご、その魅力と上手な楽しみ方

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

りんごはさまざまな栄養があり、食べやすく人気もありますが、果糖が多く含まれていることをご存じでしょうか。果糖は甘みの元ですが、過剰に摂取するエネルギー過剰につながる可能性もあり、特に体重管理中や血糖値が気になる方は、量を調整したほうが安心です。

特に旬を迎えたりんごは甘みが強い品種が多く、多くの果糖を含んでいることもあります。また、りんごには食物繊維も含まれていますが、人によっては食べ過ぎるとお腹が張ったり、逆に便が固くなることもあります。

さらに、体が冷えやすい体質の人は、約85%が水分でできているりんごを、冷たいまま食べると体が冷えると感じる場合もあるでしょう。

こうした理由から、1日1個程度を目安にするのがちょうどいい「適量」と言えます。

健康的に旬のりんごを楽しむためには、以下の点を参考にしてみてください。

  • 1日の目安は1個程度とし、他の果物や野菜ともバランスを取る
  • 皮には栄養素が多いので、よく洗って皮ごと食べるのがおすすめ
  • ジュースやジャムなど加工されたものは糖分が凝縮されていることもあるので量に注意
  • 体調や血糖値など気になる方は、少量から様子を見て調整する

こうしたポイントを意識することで、りんごの「旬の美味しさ」を活かしつつ、食べすぎによる不安も減らせそうです。

旬のりんごは量を調整しながら楽しもう

甘くてみずみずしい旬のりんごは、食卓を豊かにしてくれる季節の味覚の代表格です。食物繊維やビタミンC、ポリフェノールなど体にうれしい成分も豊富で、皮ごと食べればより多くの栄養をとることができます。

一方、ダイエット中や、血糖コントロールが必要な方は、果糖が多く含まれている点に注意が必要ですし、胃腸の調子が心配な方や、冷えの木になる方は常温で食べたり温めてコンポートにするなど、食べ方を調整するのもおすすめ。旬の味を楽しみつつ、体調やライフスタイルに合わせて「1日1個」程度を目安にすることがポイントです。

何事も適量が大切です。他の果物や食材と組み合わせて、旬の食材を楽しみましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。