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管理栄養士「積極的に食べて」 『更年期』が気になる人に食べてほしい…今が旬の『果物』とは

  • 2025.11.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

40代から50代にかけて訪れる更年期は、体や心の変化を感じ始める時期です。そんなデリケートな時期を、少しでも穏やかに過ごすために、気軽に取り入れやすい食品があるって知っていましたか?

特に今が旬のある果物には、更年期の悩みに寄り添い、サポートする栄養素が含まれているんです。管理栄養士の視点から、この時期にぜひ“積極的に食べてほしい”旬の果物についてご紹介します。

更年期に現れる主な症状とは?身体も心も変わる時期

更年期の時期に心と体に多様な変化が表れるのは、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が、波打ちながら徐々に減っていくことが大きなきっかけとなります。代表的な身体の症状としては、突然ののぼせ感や発汗、いわゆるホットフラッシュがよく知られていますが、睡眠障害や疲れやすさ、関節痛、頭痛など多岐にわたる症状が報告されています。

多くの女性が共通して経験するこの時期のさまざまな症状。その現れ方やつらさには個人差が大きく、症状があまり感じられない人もいれば、長期間つらい症状に悩まされる人もいるため、無理なく自分の状態と向き合うことが大切と考えられています。

更年期と食の関わり…いちじくにはどんな魅力が?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

さて、更年期の心身の変化をそっとサポートしてくれる旬の果物として、今回管理栄養士がご紹介したいのが「いちじく」です。いちじくの旬は主に夏の終わりから秋にかけてです。生のいちじくは甘くジューシーな味わいが特徴で、そのまま楽しむほか、ヨーグルトやサラダに加えたり、ジャムや乾燥いちじくとしても幅広く利用されています。

いちじくは古くからその栄養価の高さで知られてきました。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で、特に食物繊維は腸内環境の整備に役立つとされ、高血圧やむくみの予防・改善する効果が報告されています。また、いちじくの粒の中に、植物性エストロゲンが含まれているのではないかという研究があり、注目されています。

植物性エストロゲンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似た構造を持ち、体内でエストロゲンと似た働きをすることで、ホルモンバランスの乱れからくる更年期症状の緩和に役立つのではないかと期待されています。今のところは、明確な研究結果はでていないものの、いちじくには更年期に必要なミネラルや食物繊維が含まれているので、更年期の症状に悩んでいる方は試して見るのもいいのではないでしょうか?

もちろん更年期の不調を改善するには、食生活だけでなく適度な運動や十分な休息、ストレスを溜めない生活リズムを意識することも大切です。季節の食材をうまく取り入れながら、不調を改善していきましょう。

更年期の不調を乗り越えるヒント

更年期は誰にでも訪れる人生の自然なステップです。体調や気持ちの変化に合わせて上手に自分自身をケアすることで、より快適に過ごしたいものです。

旬のいちじくは、甘くジューシーでプチプチとした食感まで楽しめる手軽でヘルシーなごちそうです。食物繊維やビタミン、ミネラルなどを補いながら、日々の食事に彩りを添えてくれます。大切なのは、更年期だからと諦めないで、小さなことからでも食生活や生活習慣を見直すことです。

今回ご紹介した、旬のいちじくなど、季節の恵みの豊かな味わいを楽しみながら食生活や生活習慣を改善し、不調に負けないしなかやかな体を作っていきましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。