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管理栄養士「知らずに損をしているかも…」→実は『食品の黄金コンビ』があった…栄養吸収を高める“組み合わせ”とは

  • 2025.10.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

私たちが日常的に口にする食事、その中で「どんな食材を組み合わせるか」気にしたことはありますか?実は、食材同士の組み合わせによって、身体への栄養吸収のされ方が変わるケースがあります。

今回は、管理栄養士も推奨する、食材の組み合わせについて詳しくご紹介します。

栄養吸収を左右する“食材の組み合わせ”のポイント

健康的な食生活を目指す際、普段は「バランスよく食べる」ことを意識する人が多いと思います。

同じくらい大切なのが「栄養の相性」です。たとえば、あるビタミンは油と一緒に摂ることで吸収が良くなる、あるミネラルは他の成分があると吸収を妨げられる、などの影響があります。

具体的に言うと、ビタミンAやD、E、Kといった脂溶性ビタミンは、脂質と一緒に摂取することで身体に取り込まれやすくなるとされています。つまり、野菜だけを食べるよりも、オリーブオイルや魚の脂と一緒に摂った方が効率的にビタミンを活用できる可能性があるわけです。一方で、鉄分とカルシウムは一緒に大量に摂ると吸収が阻害されることもあると言われています。

このような栄養同士の関係性を理解することで、単なる「摂る量」だけではなく「摂り方」にも工夫が生まれ、結果的に身体の健康維持や体調管理に役立つかもしれません。

実例でチェック!知っておきたいおすすめ食材の黄金コンビ

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では具体的に、どのような食材を組み合わせるとより栄養吸収が期待できるのでしょうか。代表的な食品の組み合わせをいくつかご紹介します。

1、鉄分×ビタミンC

植物性食品に含まれる非ヘム鉄は吸収されにくい性質がありますが、ビタミンCはこの吸収を助けてくれるとされています。たとえば、鉄分豊富なほうれん草にレモン汁をかけて食べるなどがその良い例です。これにより鉄分の体内利用率が高まる可能性が示唆されています。

2、カルシウム×ビタミンD

カルシウムは骨の健康維持に関わる重要なミネラルですが、単独では吸収率が限られます。一方で、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するとされています。そのため、鮭などの魚類に豊富なビタミンDと乳製品を一緒に摂ることで効率よくカルシウムを利用できる場合があります。

3、ビタミンA(脂溶性ビタミン)×良質な油脂

にんじんに含まれるβカロテンは、身体でビタミンAに変換されますが、これ自体が脂溶性のため、脂質と一緒に摂ると吸収がスムーズになることが知られています。サラダのドレッシングにオリーブオイルを使うのも、理にかなっている食べ方と言えるでしょう。

一方、栄養の相互作用は複雑で、過剰摂取や過度な制限はかえって体に負担をかける可能性もあります。そのため、多様な食品を少しずつ取り入れ、食事全体としてのバランスを意識することが大切です。

食材の“組み合わせ”を味方につけよう

私たちの身体は日々食べたもので作られています。無理のない範囲で野菜や魚、果物、良質な油などを組み合わせ、体に栄養をたくさん摂り入れましょう

毎日の食事をさらに健康的にするため、「組み合わせるべき食材」を覚えてみてはいかがでしょうか。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。