管理栄養士「できるだけ食べて」　40代から積極的に摂りたい…食べるだけで代謝がアップする“食材”とは

2025.9.23

年齢を重ねると、「代謝が落ちてきた」「体重がなかなか落ちない」と感じる方も多いのではないでしょうか。特に40代を過ぎると、若い頃と同じ生活をしていても代謝が鈍くなり、太りやすくなることが悩みのタネですよね。でも、食べることを我慢しすぎるのは逆効果。管理栄養士もおすすめする、できるだけ積極的に「食べて」代謝アップを狙う食材があります。今回は、40代からぜひ取り入れたい、食べるだけで代謝を上げてくれる食材のヒミツをわかりやすく解説していきます。

食事で変わる40代からの体のリズム

40代になると、どうしても代謝が落ちてしまいます。代謝とは、酸素や栄養素を利用し、生命の維持や活動に必要な物質やエネルギーを産生し、不要な老廃物を排出する体内反応のこと。若い頃はスムーズに進んでいたこの過程が、年齢とともにゆっくりになってしまうのです。その主な原因は、筋肉量の減少やホルモンバランスの変化、そして生活習慣の変化などが挙げられています。代謝が低下すると、同じ量を食べていても太りやすく、脂肪が蓄積しやすくなるため、健康維持やダイエットにおいて大きな課題に。

とはいえ、極端な食事制限は逆効果。体は「飢餓状態」と認識してエネルギーを節約しようとし、ますます代謝が落ちてしまうケースもあります。だからこそ、
「バランスよく、代謝を刺激する食材を選ぶ」ことが大切になってくるのです。

具体的には、筋肉を作る栄養素や、体の熱生産をアップさせる栄養素を効率的に取り入れることがポイント。さらに腸内環境を整え、栄養吸収力を高める要素も欠かせません。40代から始めたい食生活は、ただ「食べる量を減らす」のではなく、質と栄養を意識したバランスの良い摂取なのです。

管理栄養士おすすめ！積極的に食べたい代謝アップ食材ベスト5

では、実際に「食べるだけで代謝がアップする」食材とはどんなものでしょうか？管理栄養士が特に注目している、40代から積極的に取り入れたい5つの食材をご紹介します。

鶏むね肉やささみなどの高たんぱく低脂肪食品
筋肉量を維持・増加させるために欠かせないのがたんぱく質です。鶏むね肉やささみは脂肪が少なく、良質なたんぱく質をたっぷり摂れます。筋肉は代謝アップの要なので積極的に食べたい食材です。
青魚（サバ、イワシ、サンマなど）
代謝をコントロールするホルモンの材料となるオメガ3脂肪酸が豊富。炎症を抑えながら代謝機能をサポートします。またビタミンDも含まれ、骨や筋肉の健康も守ります。
生姜
体を内側から温めて血行を促進。結果として代謝を活発にしてくれます。毎日の味噌汁や料理に取り入れるだけで手軽に代謝アップ効果が期待できます。
緑黄色野菜（ほうれん草、にんじん、かぼちゃなど）
ビタミンやミネラルを豊富に含み、細胞の新陳代謝を助ける働きがあります。特にビタミンB群はエネルギーを効率よく作り出すために重要です。
納豆やヨーグルトなどの発酵食品
腸内環境を整えることで栄養の吸収力を高め、免疫機能や代謝にも良い影響を与えます。腸からの健康バランスを整えることで、体の中から代謝が上がることが期待できます。

食材だけでなく、40代からは生活習慣全体を見直すことでも代謝を促進できます。特に大切なのは適度な運動と質の良い睡眠。筋肉を維持するための筋トレや有酸素運動は、食事で摂った栄養をエネルギーに変え、代謝の維持を助けます。

また、睡眠不足は代謝ホルモンの分泌異常につながるため、できるだけ7時間以上の質の良い睡眠を確保しましょう。ストレスの管理や規則正しい食事時間も、ホルモンバランスを整えるポイントです。

つまり、食べること、動くこと、休むことの3つをバランス良く行うことで、40代からでも代謝を高めて健康的な体を目指せるのです。

40代からは「我慢」よりも「賢く食べて代謝アップ」！

年齢を重ねるごとに落ちる代謝に対して、「食べる量を減らす」という選択だけでは不十分でむしろ逆効果になることも。40代からは、管理栄養士が推奨する高たんぱく食品や青魚、生姜、緑黄色野菜、発酵食品など、代謝を上げる栄養素たっぷりの食材を積極的に「できるだけ食べる」ことが大切です。

そして、それを支える適度な運動としっかりした睡眠を心がけることで、体の代謝力を高めることが可能。無理な制限ではなく賢い食事選びと生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

監修者：かきねキッチン小池三代子（Instagram／ブログ／X）

管理栄養士×保育士｜実務経験13年｜現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。