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『上白糖が体に悪い』は間違いだった?!→管理栄養士が教える“まさかの答え”とは

  • 2025.9.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「甘いけど体に悪い」と言われがちな上白糖。でも、本当に上白糖が健康に悪影響を与えるのでしょうか?そんな疑問を持っている人は多いはずです。実は、管理栄養士の視点から見ると、上白糖だけが特別に悪いわけではなく、砂糖の種類や摂取量、摂り方のほうが健康にとって重要なポイントなんです。安心して選べる砂糖の種類、そして健康的な摂取方法について詳しく解説します。

砂糖って本当に悪者?上白糖への誤解とその真実

砂糖は昔から「太る」「糖尿病の原因」「虫歯のもと」など、健康への悪影響が強調されがちです。特に上白糖は手軽で使いやすいことから消費も多いですが、分解されるブドウ糖と果糖の割合はショ糖(スクロース)として他の精製糖とほぼ同じで、特別に危険というわけではありません。

上白糖はさとうきびやてんさいから精製され、不純物を取り除いています。実際には、ミネラルやビタミンがほぼ除かれているため栄養価は低いですが、それはほかの精製糖とほぼ同じです。重要なのは、“過剰摂取が健康問題を引き起こす”ということであり、砂糖の種類そのものではありません。

また、「上白糖には添加物が含まれているから危険」という意見もありますが、日本の食品安全基準で認められている添加物は、安全性の根拠が明確なものに限られています。過剰反応せず、摂取量を抑えることが健康の鍵です。

選び方と摂取方法で差がつく!砂糖とうまく付き合うコツ

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

それでは健康に配慮した砂糖の選び方や摂り方はどうしたら良いのでしょうか?まず、料理や飲み物の用途によって使い分けるといいでしょう。上白糖は溶けやすく、クセがないため和食や洋菓子作りに適しています。黒糖やきび砂糖、てんさい糖などはミネラルが多少含まれるため、風味や栄養価を求めたい場合に活躍します。

しかし、それらの砂糖もあくまでも「糖」であることに変わりありません。世界保健機関(WHO)は自由糖の摂取目標を全エネルギーの5〜10%未満に抑えることを推奨しています。つまり、1日の摂取カロリーが2,000kcalなら、砂糖の摂取量は約25g〜50gにとどめたいということです。

具体的には、甘い飲み物・スイーツを控えめにし、料理の味付けで砂糖を使っても全体の摂取量を意識すれば健康リスクを下げられます。また、食事と一緒に摂ることで血糖値の急上昇をゆるやかにしやすく、消化吸収のコントロールも可能です。

覚えておきたいポイント

ここまで見てきたように、「上白糖が特別に体に悪い」というのは誤解です。砂糖の種類による健康リスクの違いはほとんどなく、むしろ食べ過ぎが問題の根幹。ミネラルや風味の違いを楽しみながら、摂取量のコントロールができれば砂糖とうまく付き合えます。

選ぶ砂糖は使い勝手や好みによりますが、1日の摂取量の目安を守ることが何より大切です。さらに、食事全体のバランスや運動習慣も合わせて整えることが健康な生活を支えます。

正しい知識を持って、安心して上白糖をはじめとした砂糖を取り入れてみてくださいね。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。